「儲かる」と「稼ぐ」の間の深い溝

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不動産投資が「楽に儲かる」ものではないことは、僕も繰り返し
書き続けている話です。

実は個人的な意識の問題ですが、僕は『稼ぐ』という単語はよく
使いますが、『儲かる』とは基本書いていないんですね。

それは言葉の雰囲気的に、稼ぐというのが自分の力でつかみ取る
イメージを感じるのに対し、儲かるというのは受け身だったり、
漁夫の利のような印象を受けるからです。

ただの自己満足な使い分けですが、こうした気の持ちようは事業
をするに当たって実に大事であると思っていまして。できる努力
に差が出てくると思うんですね。

 

事業主となるに当たって大切なのは、どれだけの努力ができるか
だと思っています。

サラリーマンは受け身でも仕事できますし、最低限言われた事を
こなしておけば文句は言われても食いっぱぐれたりしません。

しかし事業主となると、自分で稼がなければ生きていけません。
日々の食事代すら保証がないのですから、嫌でもやるしかない。
己の努力だけが事業主を救ってくれます。

 

ただ、不動産投資は副業です。副業ですから、別に多少うまくは
いかなくても食い扶持に困ったりはしません。

だからこそ、本気になれていない方が多い。ほとんどの人は正面
から不動産投資と向き合っていないといっていいでしょう。

 

僕は長期のサブリースも駄目だ、と何度も書いてきました。その
理由も、結局サブリースなんてものに頼ろうとする人は、不動産
投資に対して本気じゃないからです。

お金のある人が税金対策の一環で利用するならともかく、融資を
受けてサブリース付きの長期契約を結ぶなど、やる気のある人間
がする決断ではありません。

資産家の税金対策としてのサブリースは、資産家は不動産投資に
やる気がないから構わないんですね。

 

事業をやるなら、副業だろうと本業だろうと本気で向き合わない
ならうまくいくはずもなく。

それはスタート地点の選び方からして明らか、というわけです。

自分で食い扶持を得ようとするところは多分に野性的。

不動産投資に難しさはなし

とはいえ、世間が思うほどに不動産投資でうまくやっていくのが
難しい、とは感じません。

不動産投資に対して、そんなもの儲かるはずがないのは誰だって
分かるでしょ、と意見を持たれている方は少なくないのだろうと
思われます。

しかしながら、そんな意見をする方は不動産投資をした経験など
ほとんどの方が持っていないでしょう。知識も経験もない事を、
さも常識であるかのように語るのもまた滑稽です。

 

実際に本気で不動産投資に取り組んで生き残っている人間の立場
からすると、本気でやれば極端に難しい事ではない、との意見が
強いです。

時代背景、タイミング、自分の境遇などで難易度は多少上下する
ので、万人が同じようにやれば成功する類のものでないのも確か
ですけどね。

そして、多くの同様な方々が実在するのも良く知っています。

 

注目すべきは、前述したように知らない方は「儲かる」との言葉
を使っている。不動産投資は受動的なものだ、との印象が強いの
だと思います。

まあ、事業でなくて言葉通り「投資」との考えなんでしょう。

けれども実際は、不動産投資は言葉通りの投資ではなく、事業的
な側面が強い。投資といっても、企業が行う「設備投資」と同じ
ような意味合いになります。

 

もしも今後、収益不動産の運用がうまくいかずに退場していく方
が続発したとしたら、きっと彼らは不動産投資を事業としてでは
なく、投資の一環として捉えていたと思って間違いない。

それこそ株などと同じような感覚で。

もし不動産投資ブームが、こうした「運頼み」の投資的側面から
であったとすると、間違ったブームであったわけですから、衰退
して当たり前。

そして、これから健全化が進むに違いありません。

これから、不動産投資業界は世間の注目を浴びずにひっそりと、
素晴らしい楽園を築いていく事になるかもしれません。

 

歴史は必ず繰り返す

真面目にやっているオーナーからすれば、不動産投資の一過性な
ブームは邪魔なだけでしたので、本当に沈静化してくれるのなら
何より。

今のところ、そう上手くはいかないだろうな、と思っていますが。

サブリースなんて遥か昔から存在する業態で、法律で禁止される
ことでもなければ無くなりません。

そして、不動産投資の報道は、世間一般ではさほど大きな扱いを
されません。内部にいると大問題かのように感じますがほとんど
の一般の方は興味がない。

 

恐らく、数年の潜伏期間を経て、繰り返すでしょうね。これまで
にも繰り返されてきた歴史もありますし、世界的にも同様です。

自分だけは騙されないと思っている人が騙されるんだ、なんて話
を時々聞きますが、それは間違いで。騙されるべき人が騙されて
いるつもりになっているだけ。

そういったことにやられてしまうのは、結局のところ楽な儲け話
を探しているから起こるのであって、そもそも楽な儲け話を求め
たりせず、事業で苦労してのし上がろうとの信念があれば。

まさに、自分だけは騙されない、を実現できます。

 

事業は苦労して、努力して成功を勝ち取るもの。楽に儲けよう、
などと僅かにも期待せず、自分の力で稼ぐのだ、と強く意識して
不動産投資に挑むのが本筋。

そうすればいつの間にか、思ったよりも労せず満足のいく資産を
持つようになっているはずです。

 

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