修繕費が安くて成約率の高い部屋を作り上げる具体的なテクニック

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木造建築の話題を続けます。

 

 

低価格戦略で、自分のアパートが賃貸市場での競争力を維持するには、

 

競争原理

妥協

自助努力

 

の三要素が必要、でした。

 

低価格を維持することで、言い訳ができる

 

安さを求めると、どうしても捨てなければいけない部分があります。

 

例えば、最近の住宅事情で人気があるのは、洋室です。

和室の人気は、世代が下であればあるほど、下がっていきます。

見た目としても、和洋混合よりは洋室で統一されていた方が

目を引きますよね。

 

和室で統一も美しいですが、賃貸住宅での需要は限られます。

ただ、和室でも生活ができないことはない。

 

この、

「ちょっとしたデメリットはあるけど、生活に支障が出るほどではない」

という感覚。これが捨てるべきところ、です。

 

実際、安ければ和室でもいい、とか、

ちょっとクロスが汚れたままでもいい、とか、

床に傷があってもいい、とか、

そういう需要は多いです。

住居にお金を掛けたくない、住宅に対する価値観が低いんでしょう。

 

バイト代をなるべく交遊費用に充てたい大学生。

単身赴任で週末は自宅に帰るサラリーマン。

収入が少なくても、子供のために貯蓄をしたいファミリー。

 

要するに、お金>デメリット、です。

 

見込み客に妥協してもらえるだろう点を予測して、

その分リフォーム費用を安く済ませることで、

低価格で生活の場を提供する。

 

経費削減を直接、顧客に還元することで、

借りてもらう理由を作る戦術です。

 

プロモーションやオファーが重要

 

ただ単純に、マイソクに価格が安いことを強調するだけでは、

ちょっと弱いです。

 

見込み客がある程度は妥協してくれる、といっても、

安いだけだと、何か問題を隠しているんじゃないかと

疑われてしまいます。

 

確かに問題はあるのですが、

その問題についてある程度情報を与えるような

マイソクにした方がいいです。

 

 

両面提示の法則といって、安いというメリットだけでなく、

その理由となるデメリットも伝えることで、かえって

信用度が増す、という心理学的法則です。

 

メリットとデメリットの書き方のバランスが若干難しいですが、

これができると結構印象が変わります。

 

 

もう一つ利用できるのが、返報性の原理という心理学的法則です。

返報性の原理とは、人に何かをしてもらうと、

お返しをしなければならないという感情を抱く心理です。

これは、二つのテクニックがあります。

 

一つ目は、プレゼントを用意してみるという方法

 

内見してくれたひと全員に簡単なプレゼントをしてみましょう。

そんなに何十人と内見にくることはないですから、

それほど大きな予算がかかることはないでしょう。

 

どうしてもお金を掛けたくなければ、自分の足で

近辺のお得な情報を集めておいて、それをまとめた

プリントを配るだけでも違います。

 

そして、これはマイソクに書かずにおきましょう。

内見に入ってもらった時に案内してくれた客付け業者に

渡して頂くようお願いするか、部屋にセッティング

するかで、サプライズ要素としておくことを

勧めます。

 

さらに可能ならば、内見に入った時に一つ、

部屋を出る時に一つと、

二つのものを二回に分けて渡せると尚良いです。

 

これは、海外の返報性の実験で、一度に渡すより

二度に分けて渡す方が、感謝のされ具合が上がると

実験で検証されています(チップの量を比較して、

定量的に証明されました)。

 

 

二つ目はもっとシンプルで、価格交渉の余地を

残しておくことです。

 

1,000円~2,000円程度でいいです。

悩んでいる時の最後の一押しにも使えますし、

こちらからいきなり切り出せば返報性の効果もあります。

 

しかも、最初から余地の分だけ高めに値札を付けておけば、

実際の損失はありません。

 

こうして、感情を揺さぶる仕掛けを作り、

妥協点の悪印象を薄めていくことで、

成約率はずっと高まります。

 

 

他にも、多くのプロモーション方法があります。

今まで賃貸住宅業界は、プロモーションが弱すぎでした。

マイソクも、未だに全く工夫されず、差別化されていない

ものが多いですよね。

 

しっかりと差別化要素を作ることで、

客付け業者が案内をしやすい環境作りをすることが、

今後より重要度を増していくと思われます。

 

妥協すべきでないものをチェックしておくこと

 

時々、部屋をボロボロのままでいいからできる限り安く、

なんて注文が入ることがありますが、個人的には

流石にそれはお断りします。

 

のちにトラブルの種となったら嫌ですし、

自殺や犯罪などの目的があるかもしれませんから。

最低限、一般人が引かない程度には整備しましょう。

 

あと、インフラ系の欠点は残さないように。

事故に繋がるかもしれません。あくまで妥協させるのは、

生活に支障のないちょっとしたこと、に限りましょう。

 

地方により、妥協可能な点が異なることもあるでしょうから、

リサーチを欠かさずしてください。

 

不動産業者を尋ねれば、その地方で人気のあるもの、

不要なものなどは教えてくれるはずです。

 

 

最後の自助努力については、また次回以降に解説します。

ある意味この自助努力が、もっとも経費削減効果が強いでしょう。

 

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