いつも応援ありがとうございます。
ちょっと人と話をしていて思ったのが、
経費について勘違いをしている人が随分といるということ。
経費で落とせばすごく得をするとか、どんなものでも経費で落とせるとか、
そもそも何が得なのか分からないとか。
サラリーマンであれば誰でも知っているものかと思っていましたが、
意外とそうでもないようです。
よく考えると、悪徳不動産業者が素人を騙しにかかる時に
節税と同じくらいよく使われる単語ですよね、経費って。
そう考えると、相当に経費という言葉が独り歩きしているのかもしれません。
個人事業をする時には欠かせない要素である経費。
不動産投資を進めるにあたり、経費はとても重要です。
経費処理をどうしていくかに成否が懸かっていると言っても
過言ではありません。
そのとてつもなく重要な経費について、知識を深めると共に
ベースとするべき考え方を学びましょう。
経費で落とすとはどういうこと?
まずここで覚えておかなければいけないキーワードは3つ。
「収入」「経費」「利益」です。
ものすごく簡単なことですが念のため。
収入とは、事業で得たお金のこと。
不動産投資では家賃収入や売却益がこれに当たります。
経費、事業に掛かったお金のこと。必要経費、とも言います。
経費=支出というわけではありません。
事業に掛かったお金でもすぐに経費と認められないものもあるんです。
利益とは、収入から必要経費を引いたもの。
マイナスの場合は損失と読み替えます。
これらに関しては、誰でも理解していると思います。
稼げば稼ぐほど、納税額は増えていく
お金を手に入れると、金額に応じて税金が掛かります。
個人では所得税、法人では法人税です。
ここでは個人事業の場合について焦点を当てます。
サラリーマンが給与収入に対して所得税を課税されているのは、
知らない人はいないでしょう。
では個人事業主の場合はどうかというと、
前項の3つで言えば「利益」に対して課税されることになります。
個人事業主の利益が、サラリーマンの給与収入に当たるんですね。
所得税は累進課税制度、要するに課税所得が多ければ多いほど、
負担が重くなっていく税制です。
収入が多くなっていくと、納税額はそれ以上の割合で増えていくんです。
頑張ってたくさん稼いでも税金ばかり増えてしまい、
ちっともお金が貯まらない仕組みになっています。
サラリーマン大家の場合、サラリーマンとしての給与所得と
不動産所得(あるいは事業所得)と合算して課税所得が決まりますから、
きっちり節税をしないと税金で持っていかれるばかりです。
なぜ個人事業主は必死になってレシートを集めるのか
では納税額を減らすにはどうしたらいいか。
収入を減らしてもいいんですが、事業の収入が少なかったら元も子もないです。
余談ですが、収入を意図的に少なく申告するのは犯罪ですから、注意しましょう。
時々、粉飾決算でニュースになることがありますね。
個人商店、飲食店なんかだとレジを打たずに収入を隠すところが
ちらほらあるようですが……。
飲食業だと材料費なんか適当ですから、ばれにくいんでしょうね。
不動産投資でも、家賃を少なく申告したりしている人が
もしかしたらいるかもしれませんが、脱税行為です。
絶対に止めてください。
ここまでで分かった方もいるかと思います。
経費で落とすということには、納税額を減らす効果があるんです。
利益(=課税所得)は「収入-経費」ですから、
経費が増えれば税金が減ります。
経費が増えることで、収入が多いにも関わらず利益が減るため、納税額が減る。
個人事業主は、納税額を少しでも減らしたいがために、
必死になって領収書やレシートを集めているんです。
経費も意図的に多く申告したら脱税じゃないのかと思うかもしれません。
当然、経費でないものを経費と申告したら、脱税です。
ですが、経費とは処理の仕方によって、
多くなったり少なくなったりするものなんです。
経費として落とすことができる具体例
例えば、自動車のガソリン代。
ボケッと給油してしまうと
全額自費で払ってしまいますが、
ちょっと待ってください。
収益不動産を購入する前に、
現地を訪れて様子を確認しますよね。
また、仲介業者も徒歩圏内に会社があるとは限りません。
目的地へ向かうための移動手段として自家用車を使えば、
それに要したガソリン代は必要経費です。
どれくらいが必要経費となるかは人によって異なりますが、
ガソリン代のレシートを保存して必要経費として計上することで、
その分納税額を少なくすることができます。
所得税の最高税率は40%、住民税は10%なので、最大50%。
不動産投資に年間20,000円のガソリン代が掛かったとすると、
きっちりと経費計上をすることで10,000円の節税になります。
経費の按分の匙加減という記事でも書きましたが、
自宅を事務所として使っていれば家賃の一部を経費として計上することが可能です。
その場合、電気代、水道代、ガス代、電話代などの固定費も、
使用した分は按分して必要経費として計上できます。
時に取引先にお土産を持っていったり、食事に行ったりすることもあるでしょう。
また、社員(専従者だったり、無償でも仕事を手伝ってくれていれば
家族でも構いません)と食事をしながら会議をすることもあるかもしれません。
その時に使ったお土産代や食事代は、経費として計上することが可能です。
細かいことですが、こういったものを経費として落とすことで
納税額を減らし、手取り金額を増やすことに繋がります。
経費で落とせば落とすほど得なのか?
経費として落とすことができるかどうかは、
合理的な理由があるかどうかによります。
最終的に税務署が確認し、嘘偽りであることが証明されなければ
経費として認められたことになります。
「あらゆる領収書は経費で落とせる」なんて本があるように、
理屈をこねて合理的な状況を作ることが可能ならば、
経費というものは合法的にかさましすることができます。
個人商店なんかでも、毎年赤字決算で経営をしているところも多い。
赤字決算なら利益はゼロですから、一切の所得税がかかりませんからね。
何年も赤字続きだったりするのはどう考えてもおかしいとは思うんですが、
それがまかり通ってしまっているのは、大人の事情があるんでしょう。
では、不動産投資でも同じように赤字決算をすれば税金が掛からないし、
サラリーマンの給与所得の納税額も減っていいこと尽くめかというと、
たとえそれが許されるとしても僕はそうは思いません。
経費はあくまで支出であり、お金が増えたりはしません。
無駄に経費が増えすぎると利益が減り、
手元に残るお金が少なくなってしまうでしょう。
税金を多く納めている人は日本にも貢献しています
私たちの目的は、あくまで経済的自由を手に入れることから始まり、
将来的に夢を現実化すること。
手元にお金が残らないような不動産経営をしていたら、
いつまで経っても次のための資金が貯まらず、
不動産投資の拡大やメインビジネスの展開ができません。
手元にお金を残すためには、結局税金を支払わないといけないんです。
可能な限り納税額が少なくなるように税金対策はするべきですが、
無駄に経費を増やして赤字を作ってしまったり、
無理に経費をかさましして追徴課税を食らうような行為は慎むべき。
お金を稼いだ分は、堂々と納税しましょう。
納税することは悪いことではありません。
納税額が増えると信用も高まります。
それは金融機関の融資が通りやすくなることに繋がり、
結果として早期の不動産投資の拡大に寄与するでしょう。
ケチケチした考えは捨てて下さい。
私たちの夢は大きいんです。
お財布の紐が固いことは良いことだと思いますが、
あまりにもケチな人には誰もついてこないと思いませんか?
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