金利上昇で期待できることと危険なこと

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消費税増税による税の負担感はやっぱり大きいですね。
普段何気なくしていた消費も、価格が上昇したことを実感します。

例えばデパートの催事場でちょっとお弁当なんかを買ってみようと
すると、会計金額が以前よりも随分高い。

以前は税込1,000円の物を税抜1,000円にしていたりしますから、
それは高くなりますよね。

 

便乗値上げが悪いこととは思いません。消費者はわがままですから、
値下げは常に期待していますが値上げには常に不満を言います。

一度下げた価格を戻すには大きなリスクを伴います。

今は値上げをする絶好の理由がありますので、この機に乗じて
値上げをしておくのが経済の健全化のためでしょう。

 

ただ、仕入れ価格も上がってしまっていますから、それが本当に
業績の改善となってくれるのかどうかはまだ不透明。
税金が高くなるだけでは企業は潤いません。

そのために今、法人税を減税しようと政府が躍起になっているのだと
思います。企業の業績が改善しなければいくら日銀が金融緩和をしても
金融機関が融資を増やすことはできません。

金融緩和は市場へお金が供給されてこそ。刷るだけ刷って市場に出ない
となれば貨幣価値をただ毀損しているに過ぎない。

法人税を引き下げようとしているのは、こういった面も想定をしている
のかもしれません。

 

色々批判もあるアベノミクスですが、素人である僕の目にも長期的には
正しい方向へ進むのではないかなと思います。

まだまだ、超えるべき壁はたくさんあり、そこをすべて順調にクリアを
することができなければいけませんし、日本は順調であっても他国から
余計な横槍が入る可能性もあるため、先行きは不透明ですが。

金利が上がることは嫌なことではありますが…。

金利の上昇は悪いことではない

インフレが進んでくるとすると、気になるのは金利の上昇です。

政策金利を引き上げることにはインフレを抑制する作用がありますので、
今後過度にインフレが進む傾向が出てくるようなら日銀による金融緩和は
終了し、金融引き締め方向に進むでしょう。

金利の上昇について話をするなら様々な考慮すべき事柄がありますが、
脱線してしまいますのでとりあえず置いておくこととして。

 

日本経済全体のことを考えれば、金利が上昇することは決して悪いこと
ではありません。

金利が低いことは投資価値が低いことと同義。
私たちも利回りの低い収益不動産には投資しませんよね。

金利が高いことはリスクがそれだけ高いことを意味するのですが、
逆に言えば金利が上昇傾向にあるならばリスクが高い投資先でも
投資をしようと思える、ということですから。

 

私たち不動産投資家にとっても、金利が上昇することでデメリットばかり
ではありません。これまではリスクが高く融資は無理だといわれていた
物件にも融資を引き出しやすくなります。

もちろん高い金利と引き換えですが、収益性が高ければ何の問題も
ないでしょう。耐用年数オーバーの築古木造物件なんて良い例です。

金利が上がれば、高利回り商品の人気は今よりも高まると思われます。

 

また、現在所有している不動産があれば、それを高く売るチャンスです。

高い金利であっても貸してくれる先があるならば買い手は現れるもの。
結局、不動産価格は金融機関が融資を出すかどうかに掛かっています。

購入される方はキャッシュフローが出ない物件をキャピタルゲイン狙いで
買うことになる可能性が高いですが、自分で選択した結果であるならば
売る側が気にかける部分ではありません。

 

金利が上がることで、景気動向により金利を引き下げたりすることが
できるようになりますから、日本における金融・経済の正常化は金利の
上昇があってはじめて得られるでしょう。

今までが異常だったんです。ほぼゼロ金利がもう何年続いていることか。

金利が上がれば、定期預金だってしようと思う方が増えるはず。
それは金融機関の収支を改善し、更に市場の改善が図られる結果と
なるに違いありません。

 

デフレ脱却、景気回復を期待

もちろん、経済の実質が改善されることなく金利が上昇してしまうのは、
極めて危険なことです。

ただでさえ資金繰りが厳しいところに資金調達が困難となりますので、
破産する個人、倒産する企業が大量発生することでしょう。

アベノミクスの一つのキーポイントはそこにあり、現在のところは
日銀がうまくコントロールできているようです。

異次元と言われるほどの金融緩和を実施し、マネタリーベースがここ2年で
2倍に増えているにも関わらず、現在は金利が動く気配がない。

日本のデフレは相当根が深いことの現れなのでしょう。

 

不動産投資においても、実質家賃が上昇することなく金利が上がってしまう
状態になることだけは勘弁して欲しいところ。

そんな状態になったら、破綻する投資家が増えることと思います。

そうなったらなったで、今度は住宅供給が不安定になり結果として家賃の
上昇が得られるのかもしれませんが、自分が生き残れるかどうかがまず問題。

 

この道を選んでしまった以上仕方のないことではありますが、あまり波風が
立つことなく景気が良くなって欲しいところ。

増税後1ヶ月以上経っても安倍政権の支持率はむしろ上がっているのですから、
期待ができる状況ではありますけれども、さてどうでしょうか。

 

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