区分マンション投資を再評価する【1】バランサーとしての役割

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近年の不動産投資における投資対象といえば、
言わずもがな賃貸向け不動産。

ディープな世界を探ると軍用地だとか、
安全確実な利回りを求めて太陽光発電とか
もちろん賃貸向け以外にも投資先はあるものの。

やっぱり中心は賃貸向け、それも賃貸住宅
多いかと思います。

軍用地などは一般庶民が手を出せるようなものでなし、
太陽光発電もノウハウや規模の問題で十分な金額を
稼ぐのがなかなか難しい。

賃貸向けでも商業ビルはリスクも税金も高い。

確実な需要、低い税率、高い家賃収入を求め、
多くの不動産投資家は賃貸住宅へ投資します。

 

ただ、住宅賃貸といっても1戸だけでは大した収入は
得られず、また投資金額に比しリスクも高い。

そのため、集合住宅、つまり1棟マンションや
1棟アパート投資が必然的に人気です。

資金の関係でなかなか1棟ものに手を出せない、
という方もいつかは1棟ものが欲しいと思って
いらっしゃる方も多いことでしょう。

 

確かに1棟ものは非常に強力な収益力を誇ります。

30戸ある物件であれば区分マンションの30倍、
スケールメリットを含めるとそれ以上の収入を
得られるのだから当然です。

僕もその強い収益性を求め、1棟マンションを
買い進めてきましたし、今後もそれは続けていく
予定ではありますが。

ここにきて、少し考えを変えつつある部分もあります。
簡単に言えば、1棟もののデメリットを肌で感じ、
区分マンションのメリットが魅力的に見えてきた、と。

 

1棟もののメリットはデメリットよりも遥かに大きく、
不動産投資で資産を築きたいなら1棟ものを取得すべき
という立場は変わりませんが。

最近は区分マンションを組み合わせたり、
区分マンションから投資に取り組んだりも、
必要に応じ選択すべき行動だと考えています。

必要に応じて組み合わせることが大事ですよね。

1棟もののデメリットとは

以前は、こんな記事を書きました。

区分マンションは現金購入以外考えられない

 

区分マンションは表面利回りが低くて維持費が高いから、
融資を受けて利息まで支払っていたら全く現金が
残らないでしょ? という意見。

これはこれで、いまだに信じていることではあります。
繰り返し言いますが、キャッシュフローが出なければ
不動産投資は安定経営が困難だからです。

また、1戸のみの所有では家賃収入が0か100かでしかなく、
経営リスクが高止まりであるため余計に融資を受け難いと
思う理由。

せっかく投資の中でもリスクの低い不動産投資を
選択したというのに、わざわざリスクの高い投資を
するのはどうなんだ、と。

 

ということで、僕はこれまで1棟ものに手持ちの資源を
集中させ、2棟53戸のRCマンション所有者となりました。

全く後悔しているわけではありませんが、経験を積んだ結果
ちょっと戦略を軌道修正した方がいい面もあるかもしれない、
と感じることがありました。

 

1棟ものの最大のデメリット。

それは、運転資金確保のため、多額の資金が束縛されて
しまうということです。

 

十分なキャッシュフローを得ていますし、キャッシュフローを
生活費に入れることもなく変わらぬ生活ができていますから
運転資金の確保が難しいなんてことはありません。

しかし、いざという時に備えて、という意味も含めて
手元に多額の運転資金、予備費を維持しておかなければ、
ちょっとしたことで破綻しかねません。

その予備費はどこから出てくるのか。
得られたキャッシュフローですよね。

つまり、家賃収入、得られたキャッシュフローは『使わない』
のではなく『使えない』が正しい表現です。

 

よほど利回りの良い物件でない限り、十分な予備費が
得られるまで少なくとも1年かかります。

次の1棟への投資に回せるお金は、そこから上乗せされた
資金から出すことになりますから、更に1,2年は必要。

給与収入をまた自己資金に回せばもう少し資金調達は
加速しますが、その場合数年単位で生活を切り詰める
ことになり、ストレスになることも。

 

予備費や運転資金は、最終的には余れば手元に残りますから
何も損はしていないのですが、資金が束縛されてしまうのは
結構痛い。

レバレッジを大きくしてしまうと、
この傾向は尚更高まります。

1棟ものは高額な物件となると現金化しようとしても
すぐに買い手がつくとは限りませんから、方針転換を
しにくく小回りが利かないのもデメリットですね。

 

区分マンションへの評価を改めます

そこで活躍するのが、区分マンション

 

供給量も需要も非常に高く、高い流動性が魅力です。
また、資金もそれほど多くは必要としません。

自己資金を入れるにしても、それほど多額にはならないし
物件の規模が小さい分、予備費も少なくて済む。

自己資金を100万円貯めるのと1000万円貯めるのとでは、
強烈に大きな差がありますよね。

 

売却時にも買い手は見つかりやすく、素早く現金化できて
手持ち資金を増やすこともできる。

戸数を増やせば、収益性も十分高まります。

 

区分マンション投資で成功されている投資家は数多く、
僕が当初抱えていたイメージよりも区分マンションには
潜在能力がありそうです。

もちろん戸建てでも構いませんが、
戸建ては区分マンションほど
供給量が多くないのが難点でしょうか。

 

いずれにしろ、区分マンションのような小額での融資が
可能な案件は、全体の戦略のバランサーにもなりますし、
資金の少ない時に現金を増やす役割を果たしてくれます。

経営の安定化という意味で、決して選択肢から外しては
いけないのだと、考え直しました。

 

ということで、現在は区分マンション投資のノウハウ
集めているところです。

次の1棟を購入するまでは、だいぶ時間がありそうですから。

ということで、しばらく区分マンションについての話題を
いくつか取り上げていこうと思います。

 

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