国内不動産の伸びが停滞する中、海外への注目が集まっている?

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最近……に限った話ではありませんが、やる気のある方々からメールを
頂く機会が多く、僕としてもとても嬉しい気持ちになります。

ビジネスという点で考えると、2015年以降は個人の強さがより煌く時代
へと発展していくであろうことは間違いありません。

その真っ只中に自分自身がいれることはとても光栄に感じます。

 

また、多くの方が国内への投資を考えて下さっている点も、より嬉しく
感じさせているのだと思います。

以前も話しましたが、国民が国内に投資を行わなければ日本経済が強い
力を取り戻すことはありません。

海外へと投資をすることで海外への影響力は強まるかもしれませんが、
外国の力が日々強まっていく中、国内が疲弊していくようでは、いつか
寝首をかかれるのは間違いない。

いえ、現実としてやられている。ニュースをしっかりと収集している方
は強く実感しているものと思います。

 

海外への投資も必要なことですが、国内への投資はもっと大切です。

今から日本国内経済が発展していかなければ、私たちが生きている間に
好景気の恩恵を受けることはできません。

ぜひぜひ、株でも不動産でも何でもいいのでより多くの方に国内投資を
やる気を出して積極的にして頂きたいな、と考えています。

お金があるならば海外に目を向けるのもいいのですが。

一部で国内に見切りをつける動きあり

ただ、ここ1年ほどの不動産投資業界では、国内不動産の高騰に起因する
利回りの低下により、投資先を国内不動産ではなく海外不動産へ求める
動きが目立っています。

アメリカは勿論のこと、ミャンマーであるとかフィリピンであるとか、
東南アジアの新興国への投資の広告が目立っていると思いませんか?

 

確かに世界で唯一といっていいほどの好景気にあるアメリカや新興国へ
投資をすることで、高い利回りと大きなキャピタルゲインを同時に手に
入れることができるかもしれません。

特に経済発展の著しい新興国ではインフレ率が10%を軽く超えるような国
も少なくありません。そのような国の不動産を取得して賃貸に出せば、
外貨を獲得することにもなり日本に大きく貢献できます。

インフレが続くことが分かっていれば、そこへと投資をすることで確実
に大きな利益を得られる。利回りが高ければ元本の回収は速やかに可能
で、リスクもさほど大きくない。

 

10年以上掛けて元金が回収できるかどうかも分からない日本の不動産へ
投資をするより、高い利回りを求めて海外の、とりわけ新興国の不動産
へと投資をしましょう。

そんな声がたくさん聞こえてきます。

 

それが間違っている、などとは言いません。大きく稼げる可能性がある
のは本当ですし、新興国の多くは高いインフレ率を誇り、不動産価格も
ぐいぐいと上昇しているのは間違いない。

日本円が安くなり続けている現在、海外での稼ぎは日本円に換算すれば
より大きな儲けとなります。

海外不動産投資で成功している方は純粋に羨ましいと思いますしとても
素晴らしいことを成し遂げられました。

 

海外不動産の二つの問題点

しかし、やはり僕には分の悪いリスクがあるように思えます。

 

一つは、為替リスク。

ここのところ日本円は変動率がとても大きい。何か事件が起きたりした
時に活発に売り買いされている証拠ですが、ひとたび動くとその方向へ
大きく振れる傾向にあります。

例えば中国の株価が暴落したり、経済成長率が目標に届かなかったりと
中国のバブル崩壊が徐々に顕在化しつつありますが、これが強烈な懸念
と投資家が感じるとまた一気に安全資産買いが始まります。

日本円はスイスフランとともに猛烈に買われることとなるでしょう。

 

そうした変動に備えて、大きな企業であればリスクヘッジをすることが
当たり前ではありますが、それでもかつての民主党政権時代の超円高で
多くの企業がとてつもない額の損失を受けました。

個人では為替リスクヘッジも困難。為替の変動により大きな損失を被る
可能性が常に付きまといます。

対策法はなし。そんなことが起きないよう、祈るしかありません。

 

もう一つは、安全保障。

かねてより2015年には紛争や戦争が起こるのではないかとの予測が多く
の国で多くの人々が語っていました。

現在、中東、ロシア、欧州を中心にテロ事件が頻発しています。宗教が
絡むと合理性なんて関係ありませんので、いつぼや騒ぎが山火事へ発展
するか分かりません。

当然、そうなれば先進国経済に支えられている新興国の経済にも、爆弾
が投げ込まれたかのような事態になるでしょう。

 

避けがたいリスクが地雷原のようにあると分かっていて、わざわざ海外
不動産へ投資をするべきとは、僕はまるで思えません。

勿論日本の不動産も似たようなリスクはありますが、日本経済の基盤の
確かさが理解できていればどれほどの差があるか理解しているはずです。

 

広告戦略に乗せられないよう

ここ最近、本当に海外不動産投資の広告が増えています。

投資の広告が急増する時は、もう旬は過ぎていると思った方が無難です。
投資家を公に募らなければ集まらないのですから。

日本の不動産投資の広告が急に増えた際も同じではありませんでしたか?

 

海外不動産投資のリスクをしっかりと理解したうえで投資をされる方に
止めろという気は全くありません。

ただ、よく分からないままに引き込まれて、いつの間にか大きな損失を
抱える羽目になるような不幸な方を生まないために、このような記事を
書いてみました。

少なくとも融資を受けて……というのは避けるべきかと思います。

 

さて、海外不動産投資をした方が5年後、10年後にどうなっているか。
僕は高みの見物を決め込みます。

 

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  1. リゾート地への投資で高利回り、は一つの夢です。
    • アクア
    • 2015年 2月12日

    同感です!海外不動産はいろいろなリスクを考え、見送っています。
    私の海外投資はワールドインデックス株式投資のみ(確定拠出年金の自由になる分を全額投資)ですが、これなら全世界の経済成長に沿ったリターンが期待できます。
    国内個別株投資より断然結果を出していて、その点では期待以上なんですが、自分の個別株式投資のセンスの無さがちょっと悲しいです。

      • きりのき
      • 2015年 2月16日

      海外投資を全否定しているわけではないのですが、どうも今の僕には
      まだリスキーかなと感じています。

      あくまで余剰資金でやる分には、利回りもよくていいと思うのですけれども。
      そのあたりは国内株式と同じですね。

      • きりのき
      • 2015年 2月16日

      海外への投資に僕もそこまで否定的なわけではないのですが、
      僕にはまだ時期尚早かなとの思いが強いです。

      余裕ができて、余剰金で投資をするか、いっそのこと全てを
      海外へ向けるくらいの気持ちでないと、と思っています。

      そのあたりは国内株式などと同じですね。

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2014年4月不動産投資を始める際に最も重要なリスクヘッジの仕方。

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