唐突に始まったピケティのブーム。プロパガンダに動じない事。

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最近、トマ・ピケティというフランスの経済学者の論が流行っている
ようですね。

もしかしたらこれも「流行らせたい」類のものかもしれませんが。

僕は経済論者ではありませんし、このように突然メディアが食いつき
「ブーム」を起こし始めたものは苦手なので、まだ読んでいません。
内容が理解できるか分かりませんし。

経済学者の言うことは当てにならないとも思っていますし。

 

しかしこれほどにメディアが報道をし始めると、その内容を曲解して
論じる人が出てきたり、誤解したまま鵜呑みにされてしまう方が続出
する傾向にあります。

僕もその一員にならないよう、近いうちに読んでみようかなと思って
います。

既にNHKも含めてニュースで取り上げ、内容のごく一部をかいつまんで
特集を組むようなことをしているようですし、お気をつけ下さい。

まあ、何ですね。以前流行したドラッカーのマネジメントと同じ臭い
を感じますね。

おそらく僕のような一般人が読んでも、本質は理解できないであろう
という気がします。

 

とりあえずwikipediaなどに目を通してみる限り、至って真っ当な事を
主張しているのかな、と感じました。

日本の現状も正確に認識されているように思います。大局的な観点で
考えれば、これ以外に答えはないだろうというほどに。

逆に言えば、真新しいことを主張している訳でもなく。政治や学術に
影響を与える人物がようやく国民の感じていることを言ってくれた、
という程度。

学術には検証が必要ですからね、時間が掛かって仕方ないでしょう。
僕のようにいい加減なことを好き勝手書いて良い立場にありません。

 

とりあえず、これを機に政治家や官僚が徐々に考えを修正し、将来の
日本にとって良い政策を取る方向へと軌道修正が図られるといいな、
と思います。

現在の日本の経済政策は根本の部分では正しいところがありますから、
それを実現する具体策を修正するだけです。

経済学通りに経済が進んだためしはありません。

学術だけでは国は動かず

ただ、残念なことに政治は学術だけでは動いてくれないことにある。

政治が機能するためには、一貫した政策が継続的に行われ続ける必要
があります。それには政府として国民の信任を得続けるのが前提条件。
しかし国民も一枚岩ではなく、あっちを立てればこっちが立たず。

結局学術は理想論に過ぎず、インターネットの存在を背景に複雑化し
続ける世界は「理論的に正しい」ことを踏み潰してしまう。

第二次世界大戦から70年が過ぎようとしている今、世界秩序の歪みが
最高潮に達しようとしており。一度壊して作り直す過程無くしては、
理想は達成できないのではないかなと思います。

あんまりそんなことにはなって欲しくはないのですけれども。

 

話を戻しますが、ピケティ論を構成する重要な因子として、「労働に
より生み出される価値よりも資産から生まれる富の方が多いのは問題
である、資産課税を強化すべきだ」というのがあるようです。

確かにその通りで、日本でもそのような政策を課すべきと考えを持つ
方は少なくないのでは、と感じます。

単純に所有資産の課税を強化する、例えば固定資産税を増税するとか、
譲渡益課税を増税するとかそういったことをされると、私たち投資家
にとっては大変困ったことになります。

 

が、課税する方法によっては、賛成してもいいかなとも思います。

所得の再配分が成されない原因には資産を所有している人物がお金を
使わずにいることが問題ですので、お金を使う事で回避できるような
税制にすればいいでしょう。

お金を使えば、今度は消費税が効いてきます。

 

問題は、税制を作るのが非常に大変だということと、世界に類のない
税制は施行してどうなるかが全く分からないため保身が大切な政治家
や官僚の重役はやろうとしない、ということ。

どう考えても、現状の秩序が破壊されなければ革命的な政策が日本で
執り行われることはないように思えます。

2009年の衆院選で民主党が勝利したのは、国民の大多数がそういった
ところに期待をしたからだったのですが……。

結果はご存知の通り、です。

 

プロパガンダに惑わされず

ピケティ論は引き続き世間を騒がし、時にはプロパガンダとして利用
をされることとなると思いますが。

それが日本の政策に大きく影響を与える可能性は、少なくとも短期的
には無いように思えます。

 

ピケティ論の通り、今後不動産など資産に対する課税が強化されて、
これから投資では稼げなくなるのではないか、と心配をされている方
もいらっしゃるかもしれませんが。

そうなるのは恐らく、随分先の話です。戦争を乗り越えた後のことで
はないでしょうか。

 

それより先に、AmazonやGoogleのようにグローバルでビジネスを進め
つつ租税回避をする企業や団体、弱い立場の労働者から搾取する企業
をどうするかを解決しようと動くでしょう。

それは私たちのサラリーマンとしての立場を強くし、より一層不動産
投資家としての力を強めてくれることとなります。

 

安全保障面でも解決しなければいけない問題が山積みですが、2015年
の間にそちらも随分と変化が進みそうですし。

どうなるかは分かりませんが、私たちができることは変わりゆく世界
をよく観察し、トレンドをしっかりと見定めることだけです。

 

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