区分マンションは現金買い以外考えられない

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いつも応援ありがとうございます。



 

極論ですが、僕は区分マンションは現金一括払い以外での購入は
絶対におすすめしません。

それは自分の経験、人からの情報、そして僕の皮算用の3つから
導き出された結論です。

現金購入以外、というのは要するに融資を受けて、ということ。
なぜ区分マンションを現金購入でしか買う気がないかというと、
単純に「どう考えても儲からないから」です。

区分マンションは現金購入で。

区分マンションを融資を受けて損した経験

一番の根拠は、僕自身の経験です。

より正確にいうと購入したのは僕ではなく、妻ですが。
僕と付き合う前に色々あって融資を受けて購入した、
サブリースの新築ワンルームマンション。

結果としてこのワンルームマンションが僕を不動産投資へ導いてくれたので、
決して損をしたとか負担を感じているとかはありません。

僕の中で、悪い例として強く残ってくれたのはむしろメリットでした。
ただ、金銭的に損をしたくない人は、真似しない方が賢明です。

 

区分マンション、特に巷に氾濫している前述と同じような
サブリース新築ワンルームマンションの問題点は、利回りの低さ。

そもそもが、区分マンション自体、1棟物件に比べて利回りが低いのに、

・新築
・サブリース
・融資による利息

と、ネット利回りの低下する要素が満載です。
これでは儲かるわけがありません。

実際、この新築ワンルームマンションは足が出ています。
サブリース家賃収入に対して返済額、及び管理費の合計が上回っていたんです。

妻が働いていた頃はまだ良かった。赤字分や経費分、所得税や住民税を
減らすことができていましたから。

 

でも、結婚し、出産、育児で専業主婦となった今、
持ち出し分の経費のメリットはありません。
利息を払うだけ支出が増えているだけなんですね。

しかも、こういった新築ワンルームマンションの投資話は
融資期間が30年とか35年とか極端に長い。
当初数年間は、払えど払えど利息ばかりで元本がちっとも減りません。

 

元本が減り始めたころには新築メリットも消失し、家賃が下がり、
サブリース業者からサブリース賃料の減額請求をされたりします。

最高裁でもサブリース賃料の減額請求が認められているケースがあり、
契約内容によってはサブリース契約にも関わらず賃料が保証されないかもしれません。

幸い、僕の妻のケースはまだそこまでは言っていませんが、
この先どうなるかは不透明です。
そもそも、サブリース業者が倒産しないとも限りません。
そうなったら、残された融資はどうすればいいでしょうか?

 

区分マンションの現金購入により納税額やバランスシートを調節できる

しかし、これが全額現金購入であったら、話は違います。
特に既に事業収入が得られていて大きく黒字であるならなおのこと。

新たな収益不動産の購入により減価償却が増え、税金は減ります。
税金が減る分、安く購入しているのと同じなんです。
資産は減らずに税金が減る。不動産を購入しただけで儲かっていることになります。

 

分かり難いので、数字で事例を出しましょう。

現在1000万円の黒字があるとします。通常、この黒字額から納税額を計算し、
税金を納めることになります。

しかし、10年で償却できる2000万円の区分マンションを購入したとします。
減価償却は定額法で200万円/年。

今年の黒字を800万円に抑えることができ、納税額はその分減ります。
しかも物件購入の初期費用はまだ計算に入れていません。

 

個人事業主なら課税所得の減少は税率の減少に直結し、住民税額も減りますね。
しかも、今後10年に渡り同じ効果が得られ続けることになります。
安定して収益が得られる前提なら、総納税額を大きく減らすことに繋がるでしょう。

購入した区分マンションの利回りが高いと黒字額が増えてしまうので2年目以降は税額が増えますが、
税金はいつか払わないとお金は自分のものになりませんからね。
所得が増えているなら投資として成功なんですから、それはそれでよしとすべきです。

もしまだ納税したくない、というならさらに追加で現金購入をすればいいだけですし。

 

とりあえず単年度の納税額を大きく減らしたいなら、
築古木造戸建てやアパートのように短期間で減価償却できる物件を。
長期的な減価償却費を増やしたいなら、新築区分マンションを。

現金で購入することにより、自分の都合の良いように税額を調整し、
資産を増やしていくことができるんです。

もし資金が余っていて、かつ黒字ではあるものの、
融資残高が大きくて次の融資を受けるのが厳しい場合、
区分マンションなどを購入してバランスシートの改善を図ったり、
納税額の調整をすることは経営戦略上効果的でしょう。

 

任意売却や競売などで入居中の区分マンションを安く購入することができたら、
リフォーム後に売却することで売却益を手にすることもできるかもしれませんね。

個人的には、慣れない人間が売却益を期待するのは火傷の原因だとも思いますが。
ただ、区分マンションの力を最大限に引き出すには必須の要素。
人によっては地上げがされやすい要件が揃っている方が良い、という程です。

 

区分マンションは優秀な調整係

自己資金が減ってしまうことに抵抗がある人もいるかもしれませんが、
そのような人は融資を受けて1棟物件を購入する段階にある、というだけです。
ある程度不動産投資の規模が大きくなって、自己資金の増加速度が
十分早いなら、区分マンションの現金購入は十分価値があります。

決して融資を受けて区分マンションを購入してしまったり、
家賃収入が十分でないにも関わらず自己資金を大幅に消費して区分マンションを
購入してしまうような行為は避けましょう。

 

不動産投資における区分マンションの役割は調整弁、
長期的な投資戦略を細かく軌道修正するためのガス抜き要素です。

投資の主たるものとは成り得ません。

セールスや広告の都合の良い数字に惑わされ、
うっかり長期ローンを組まないように気をつけて下さい。

 

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