いつも応援ありがとうございます。
思わぬところから経済戦争の火種が発生しましたね。何かといえば勿論、
ロシアのことです。ルーブルの大暴落。
どこかのニュースタイトルにもありましたが、まさに逆オイルショック。
原油価格が下落することで金融危機に発展するとは、僕もまったく想像を
していませんでした。
オイルショックというと、ご存知の方がほとんどかと思いますが1973年と
1979年に始まった、石油の供給逼迫及び石油価格の高騰が発端となった、
世界経済の混乱のこと。
石油への依存度が高かった日本も当時は相当な混乱が起こったようですね。
どこの誰が仕掛けたのかは知りませんが、今回はオイルショックとは逆に
原油価格の急落が事の発端です。
ロシアは石油大国であり、その経済は石油貿易に大きく依存をしています。
その「金のなる木」の価値が大きく損なわれたがためにロシア経済、また
ロシアの通貨であるルーブルの信用を落としてしまった、と。
石油が安くなり、またそれを取引する通貨が安くなってしまっては、国の
資産価値は大暴落です。とてつもないインフレが起こる可能性があります。
ただでさえウクライナのことで経済制裁を受けており、国内の物資不足で
インフレ傾向にあるのに、です。いえ、だからこそルーブルが他に比べて
数段の暴落を起こしているのでしょうが。
年末ですので世界の金融・経済情勢を再確認するとともに、今後の展望を
予測してみることとします。
ロシアの苦境は偶然か必然か、それとも陰謀か
原油価格の下落の主な要因は、世界的な化石燃料の供給過剰とドルの高騰
によると思われます。
数年前からアメリカではシェール革命により、自前でエネルギーの供給を
することができるようになりました。それどころか他国へと輸出し、資源
大国への道を歩もうとすらしています。
アメリカがエネルギー資源の面でも世界有数の国となったら、基軸通貨を
持ち、世界最強の軍隊を誇り、金融大国でもあり、正に最強ですね。
既に最強の国であるアメリカがエネルギー資源を持つなんて、自衛隊が核
を保有するくらい反則です。
ただ、そこまで話は単純ではなく。エネルギー資源供給の主導権を米国に
握られたくない中東は、OPECで原油の減産をしない決定をしました。
高い価格を維持できても顧客を他に奪われては元も子もないし、それでは
遅かれ早かれ価格は下落します。であれば、現状を維持して対抗する方が
良いと判断したのでしょう。
また、ロシアも減産の動きを見せませんでした。それを察したのかどうか
は分かりませんが9月22日、世界最大の石油財閥であるロックフェラー一家
が化石燃料に対する一切の投資を停止すると発表しました。
投資家が、化石燃料から手を引き始めたんです。アメリカ経済が好転して
ドル高となり、もっと良い投資先を見つけたのかもしれません。
そこに加えて需要が先細りするのではないかという不安が立ち込めてきて
います。中国経済の減速です。
ここのところの石油需要は中国の急速な経済成長に牽引されていました。
その中国経済がついに失速の兆しを見せ始め、石油がダブつくのではとの
空気が流れ始めています。
これらの複合的な要素により、原油価格は暴落といっていいほどの下落を
しました。一時は147ドルを超えたこともあったものが今や50ドル程度。
中東も困っているでしょうが、それ以上に世界各国を相手に立ち回らざる
を得なくなっているロシアにとっては痛いどころではなく。
ロシアの存続に致命傷となってもおかしくないほどに危機的な状況にある
といっても過言ではありません。
実際ロシア政府は必死です。ルーブルの下落によるインフレを防ぐために、
ロシア中銀は金利を10.5%から17%へと大幅に引き上げました。
あまりの無茶苦茶なやり方に、僕は本気でロシアは破綻するかもしれない
との思いが離れません。まあ、既にロシアはデフォルトした前科があり、
驚くべきことでもないのかもしれませんが……。
ちなみに1998年のロシアデフォルトの時も原油価格の暴落が原因です。
この経済危機が戦争の火種へと変化しなければいいのですが。これは推測
に過ぎませんが、もしかしたらこの原油価格の暴落もロシアを追い詰める
為の先進各国の共謀かもしれないのですから。
日本への影響は?
さて日本はというと、原油価格の暴落は追い風といっていいでしょう。
原発の再稼動が当面は抑制されるであろう現在、日本の国富はエネルギー
の輸入により流出が続いています。
燃料輸入価格が圧縮されれば国内外の製造業その他の利益率が向上するの
は当然として、ライバル企業に対する価格競争力も上がります。
本来であれば電気代がもっと安くなればいいのですが、残念ながらそれは
まだ先になってしまうでしょう。が、原油が高いままよりも遥かにマシと
いうもの。
政府・自民党としては、衆院選も勝利に終わった今のうちに原発再稼動を
進めたいところなのでしょうが……。
少なくとも、ロシアが破綻(するかどうかは分かりませんが)して原油の
価格高騰が再び起こるまでに、何とか日本経済も米国のように持ち直して
欲しいものです。
原油価格の低迷は中長期に渡ると予想されてはいますが、全ては投資家の
雰囲気次第。
2014年もあとわずか。今年も色々とありましたが、2015年も年初から次々
と世界史に残るほどの事件が起こり、落ち着かない日々が続きそうです。
文字数に限りがあり非常に大雑把な内容となってしまい申し訳ありません。
また思うところが出てきたら、続きを書く予定です。
宜しければブログランキングも応援クリックお願いします。
この記事へのコメントはありません。