いつも応援ありがとうございます。
消費税の増税以来、住宅市場が大きく冷え込んでいるのは誰の耳にも
入っていらっしゃるでしょうし、誰もが予想をしていたことであると
思います。
日経:6月首都圏マンション発売戸数、28.3%減 近畿圏は30.1%減
今後、回復傾向となるかどうかが景気の境目といっていいでしょう。
住宅価格の上昇は賃貸不動産の家賃上昇に繋がりますので、不動産投資家
としてはぜひとも持ち上がって欲しいところ。
価格が下がったら下がったで買いやすくなる面もありますが、日本の景気が
低迷を続けるのは長期的に見れば先行きが怪しくなるので、喜ばしいこと
ではありません。
まだまだ予断を許さない日本経済ですが、今後どうなっていくのでしょうか。
不安と期待が入り混じる思いです。
雇用体系の変化が住宅ローンに悪影響を及ぼす
首都圏の発売戸数もこれを見越して大幅に減っていますので住宅ローンの
資金需要が大きく減るのは当たり前のこと。
住宅は価格の問題でほとんどがローンによる購入ですので、住宅ローンが
減るということは住宅の販売が低調であるのと同義。
GDPや雇用、賃金の変動と合わせて、しっかりと注目をしていかなければ
なりません。
ただ、先々まで考えると単なる景気のみの話では筋道が通らないような気が
してならない。
特に住宅ローンに関していえば。
何故なら、雇用体系が大きく変動しているからです。
僕は融資というものを「信用をお金に換えたもの」と理解しています。
不動産投資で言えばまず該当の収益不動産から得られる収入から確実な
返済が得られると信用していいか。もし雲行きが怪しくなった際に回収
ができる見込みがあるか。
これらの信用の合計額が融資額を上回った時に初めて融資が出る、と。
住宅ローンの原資ももちろん信用です。その信用の内容は、給与収入や
事業収入。住宅は自宅ですからお金を生みません。むしろ、年々価値は
漸減してしまいます。
つまり、完全にその人自身の「属性」を信用して融資を出すことになる。
不動産投資について勉強をされているなら、ここまでは特に疑問となる
部分はないかと思います。
給与収入や事業収入、と書いた理由は、当然ですが自営業であれば給与
ではありませんからというだけで、深い意味はありません。
ただ、信用とは金額が同じであれば等価とはならず、例えば勤め先が
どのような企業であるか、どのような職種であるか。事業がどのような
ものであるか、何年続いているのか、などで大きく変わります。
同じ年収であったとしても公務員と派遣社員では、残念ながら信用力に
大きな差が出てしまうのが世知辛い世の中ですね。
金融機関は融資に対する根本を変えることができるか
問題は、雇用体系の変化により非正規労働者が増え続けていること。
上記のニュースによると非正規労働者が前年同月比36万人増、と。
正規労働者が減少したとはどこにも書いていませんから、求職者と雇用側
の希望がマッチした結果こうなったのであればいいのですが……。
非正規雇用が増え続けていることはこれまでの経緯からも明らかなことで。
厚生労働省の資料によれば、労働人口は増えているにも関わらず正規雇用
は減少し、非正規雇用が増えていることがはっきり示されています。
特に若い世代で非正規雇用が激増しているのは問題。これから住宅購入を
希望するのは若い世代ですから。
今の金融機関の目線では、非正規雇用にぽんぽんと住宅ローンを出すこと
は決してしないでしょう。
金融機関は非正規雇用者を「信用」していないからです。
日本の金融機関は、事業性融資に対するリコースローンの問題など、解決
を国から迫られている問題が山積みですが、住宅ローンについての大問題
が今後10年間で問われるのは確実。
今の日本で住宅ローンが大きく減少してしまえば、景気が大きく減速する
ことは間違いない。
この問題に対して国と金融機関がどう向き合うのか、注目を集めます。
住宅ローンの動向は不動産投資家にも影響する
住宅ローンの融資可否判断に対する見方が変われば、私たち不動産投資家
への融資姿勢にも変化が現れることでしょう。
中古不動産を活用しようとの動きが強まる中、果たしてどう変化を迎え、
私たちはどう判断し、行動するべきか。
今はまだ全く予想も付きません。付きませんが、今のうちからできる限り
の準備と情報の収集をしておくことが生き残る道であることは間違いない。
僕も、備えを進めていきます。
一度足を踏み入れてしまった以上、後戻りはできませんから。
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