広がる経済格差の原因を突き止め、改善するには【2】

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続きです。

 

経済格差があるのは、資本主義社会である日本国内で生活をしている間は
受け入れるしかない。リスクを背負って、努力をして、正当に成功をした
結果、裕福になるのを否定する方は少ないでしょう。

また、世の中は経済力が全てではありません。お金は、現代社会に生きる
私たちにとって一つの重要な要素ですが、あくまでも人生を構成している
様々な要素の一つでしかないのもまた確かで。

経済格差の存在そのものを悪である、と単純化してしまうのはあまりにも
見識が狭い、一般教養レベルの共通認識であると思います。

 

格差において問題となるのはその固定化ですが、前回書いたように日本に
おいては法的な格差固定はありませんので、能力、努力次第でなんとでも
なります。

その能力や努力の有無を超えて格差の是正をしろ、というのはあまりにも
無茶苦茶な理屈ですので、僕は受け入れられません。

では、今問題になっている格差拡大とはなんでしょうか。

これは、悪の象徴とされる事の多い「既得権益」の問題と同じ構図である
と僕は思っています。

 

侵害され続けるサラリーマンの既得権益

人間でなくとも、現在持っているものを奪われそうになれば抵抗もするし、
不満も訴えます。

ペットに与えた餌を食べている途中で取り上げればどうなるでしょうか。
もし熊が捕獲した獲物を奪い去ろうものなら、背後には注意した方がよい
でしょう。

 

どのような地位の人間であっても、既得権益を失うことに激しく抵抗する
のは当然です。政治家がいつまで経っても何かと理由をつけて公約として
掲げた議員定数削減に踏み切らないのも、当たり前の話。

サラリーマンが労働の対価として得ていた賃金が、同じ仕事をしているの
にも関わらず減少するとなれば、強烈な不満を感じて当然でしょう。

お金を失うというのは、極めて強い痛みを私たちに与えます。

 

サラリーマンが持っていた、労働の対価として得ていた賃金という権益。
これが、デフレによって20年間侵害され続けていました。

物価も下落していますので実質的にどうかはともかく、数字として下落を
し続けていたグラフを見れば、それだけで格差が拡大している、と思って
しまうのも致し方ありません。

 

下落を「し続ける」ことこそが、格差拡大が声高に叫ばれる理由です。

実際に格差が拡がっているかどうかは関係ありません。何しろ収入の統計
は基本的に給与取得者を対象にしか行われていないので、真に格差が拡大
しているかどうかを調べようがない。

また、国民の不満は業績の良い企業の社長の年収が高いことや、成功した
投資家の収入が多いことにあるのではなく、一向に上がらない自身の給与、
楽にならない生活に対するもの。

もし賃金が満足のいくレベルで上昇し続けていれば、上流層がそれ以上の
スピードで金持ちになっていこうが不満を訴えたりはしないでしょう。

 

格差拡大が注目されているのが、サラリーマン、正社員という既得権益が
自然に、また政治により奪われつつあるとの実感からきているのは間違い
ないと思っています。

そこを更に後押ししているのが、世代間格差の問題でしょうか。

格差是正のために変人になる。

社会のせいにしている場合ではない

社会的なレベルでこれを解決するのは、なかなかに難しい話です。特効薬
はありませんから、政治レベルの話は時の政権を信用して任せるしかない。

最近は名目賃金も実質賃金も微増しつつありますので、次の春闘の結果が
どうなるかを注視する、でいいのではないかと思います。

 

しかし物価上昇も進みますので、生活が楽になった、との実感は当面の間
感じられないに違いありません。

格差拡大がしている、との思いからは逃れられない。

 

が、本当にそれを「格差が拡大している」と社会に責任を押し付けている
場合でしょうか。

個別で見ていけば、本当に悲惨な業界、報われない職種、貧困を強いられ
ている家庭は存在します。

そのようなところをどうやって救済するかは、政府や上流階層の役割で、
日本社会の支配階級にいる以上は頑張ってもらわねばならないし、役割を
放棄しようものなら糾弾されるのも已む無し。

 

ですが、格差が拡大していることに怒りを覚えている方々も、本当に格差
の解消のための努力を真剣にしているのかどうか、にも注目すべきです。

技術を磨く為に真剣に仕事へ従事したり、将来役立つ資格を取る為に勉強
したり、投資をする為の資金を貯めるべく節約に励んだりしていますか?

そういった努力をせずして、格差が拡大している、政治が悪い、内部留保
を貯め込む企業が悪い、と吠える人々を見ていると、非常に残念な気持ち
になってきます。

 

生活保護を受けられている方に対して厳しい意見が目立つわりには、一般
庶民の格差拡大に対する不満には厳しい言葉があまりに少ない。

実は、自分で自分の首を絞めているのかもしれません。

 

まずは「普通じゃない事をやってみる」

格差拡大にネガティブな印象を受けるのであれば、まず自分がその枠組み
から抜け出そうとの努力をしてみてはどうでしょうか。

なかなか努力が身にならず、苦しい思いもすると思います。

ただ、努力ばかりは「成功するまで続ける」以外に攻略法はなく、もしも
苦しさに負けてやめてしまったとしたら、その程度の悩みだったのだ、と
切り替えた方が健全かと思います。

精神的な病へと追い詰められる前に。

 

僕は今のままでは絶対にいられない、必ず成功させるとの気持ちで、変人
であると思われるように努力をしています。

「普通」のままでは僕の才能ではとても成功できないと思ったからです。

そしてそれは、今も続いています。このブログが休みなく更新され続けて
いるのも一つの証拠。

 

社会に不満をぶつけるのはよいとしても、ただ餌が与えられるのを待つ雛
のままでは何も解決しません。

格差が拡大する中で格差を縮小させるのは、普通ではありません。ならば、
自身が普通でなくなるのが一番の近道ではないでしょうか。

 

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