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1棟マンションへと投資をする際に、好みが分かれるものがあります。
エレベーターです。
賃貸住宅にエレベーターは必須ではありません。一応法的には6階以上
の建物に建築基準法にエレベーター設置義務が記載されていますので、
6階建て以上の物件を購入するなら選択の余地無しですけれども。
5階建て以下の建物ならエレベーター無しを好むのも一つの戦略である
といえます。
というのもエレベーターには非常に高いコストが掛かります。それは
私たち投資家にとっては利回りに大きく影響をしてくるレベルで。
利回りを守ろうとするのであれば家賃に反映させるしかなく、競争力
の低下に繋がります。
かといってエレベーター無しの方が有利かというとそうはいきません。
当然ですが上層階の部屋の人気は極端に下がり、上層階になる程家賃
を引き下げなくてはならず。
結果、利回りは大して差が無くなる可能性があったりします。
利回りが変わらないならあった方がいいじゃないか、と考えてしまう
かもしれませんが、エレベーターに掛かるコストはそんな淡い期待を
吹き飛ばすほどに高額で。
もはや好みの問題、経営戦略の方向性の問題でしかないと個人的には
感じているほど。
僕はエレベーター付の方が好きですが、エレベーター無しの物件でも
それはそれでアリじゃないか、と思います。
以前、ポンプの交換もありその事について記事を書きました。
今回はその流れの一環で、エレベーターについてまとめていきます。
エレベーターに掛かるお金
お金が掛かる掛かると言われますが、ではどの程度掛かるかと言うと。
僕の所有するRCマンションは2棟ともエレベーター付で、月々の維持
管理費に平均で2万円程度を支払っています。加えて電気代の支払い
が必要です。
大変申し訳ありませんがエレベーターに実際いくらの電気代が必要と
なっているかは分かりません。ので、適当に換算をお願いします。
実際に僕が所有する物件でどの程度のコストを掛けているかが基準に
なるかは分かりませんが、月に2万円程度であれば平均空室率が少し
上昇すれば余裕でペイできますね。
ちなみにこの維持管理費はエレベーター大手直営の事業者にお願いを
したものではありません。日立とか三菱といったエレベーターの製造
大手直営の事業者に管理をお願いすると、もう少し高くなりそうです。
ただ、残念ながら精密機械ですので修繕費が必要になります。
修繕はそれほど頻繁に必要になったりはしませんが、部品ごとに交換
が必要になりますし、一点一点が10万円~であるものが多く、総額に
すると結構掛かるなという印象です。
実際に今まで交換したものを統計してはいませんが。しかしそれでも
月々にすればたいした金額にはなりません。家賃収入の巨大さと比較
すれば微々たるものです。
ですが、一つだけそうも言っていられないものがあります。
エレベーターそのものの新規換装、リニューアル。
当たり前ですがエレベーターにも耐用年数があります。法定耐用年数
は17年。建築物維持保全協会のライフサイクルコスト評価指針では、
計画耐用年数は25年と定められています。
実際にはしっかりと修繕を重ねればもう少し頑張れますが、それでも
30年程度でリニューアルが必要になると思われます。
というのも、そのくらい経過すると交換部品が製造中止になっていて
これ以上修繕ができない、となってくるんですね。メーカー側の戦略
の一環でもあるのでしょう、新製品が売れなくては困りますから。
リニューアル工事は500万円から、といった感じです。
工事の方式によってかなり違いが出ますが、油圧式からロープ式へと
全交換となると1500万円ほど掛かってもおかしくない。
数年分の利益が吹っ飛ぶ金額です。資金管理をしっかりとせよ、とは
こういった数字を知っているために出てくる意識。
大規模修繕工事だってしなければいけないのですから。お金はいくら
あっても足りないんです。無駄遣いなど、している余裕はありません。
個人的には……
とはいえ、エレベーター無しの物件には今後厳しい時代となる可能性
を僕は想定しています。
今後高齢化が進む日本においては、徐々に賃貸のターゲットを高齢者
にも目を向けなければいけなくなります。
が、階段で登らなければいけない物件は高齢者獲得に不向き。病気や
怪我で入院してから帰ってこれなくなる、なんてケースも出てきます。
僕は実際医療現場で何度もそういった場面に出くわしています。
そこら中にエレベーター付マンションがある中で、エレベーター無し
の物件はどうやって生き残れるか。
家賃を大きく引き下げたり、外国人を受け入れたりと、条件を大きく
緩和しなければいけないでしょう。その分だけトラブルは増加します。
できるだけトラブルを少なくしたい「おまかせ投資」を是としている
僕にとっては、避けたい状況です。
ということで、僕は今後もエレベーター付の物件を優先して取得して
いく予定です。
コストは掛かりますが、贅沢や無駄遣いとは縁遠い僕ですので何とか
クリアできるでしょう。
そう遠くない将来、エレベーターをリニューアルしなければならない
予定となっていますが、それまでにも資金管理を徹底し、余裕のある
経営を心掛けていきます。
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