規模拡大にまつわる長期リスク。バランスの取り方は自分次第。

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不動産投資を積極的に勧めている僕ではありますが、伴うリスクに
ついては重々理解をした上で実行に移すこともまた声を大きくして
お伝えするように心掛けています。

短期的にはリスクなど無いも同然で。自己資金をキャパシティ以上
に入れてしまうとかそんな失敗を犯さない限り、株や為替のように
購入した途端に大きな損失が発生した、なんて話はありません。

ほとんどの場合、短期間の投資結果は大きな黒字となるでしょう。
収益不動産というのは購入した時点が最も収益性の高い状態であり、
購入後は緩やかに下落していく特性があります。

もちろん投機的な不動産購入は除いての話。あくまでも事業として
不動産投資と向き合った場合に限ります。

 

長期的なリスクとは、ご承知の通り融資(残債)の話です。

僕も融資残高はまだまだ多く、全く長期的なリスクの解消に至って
おりません。

 

確かに紙の上では解消されています。計算上、残債と不動産価格は
釣り合っており、むしろきっちり売却すれば売却価格の方が上回る
可能性が極めて高い。

これまでコツコツと返済してきた分が効いています。不動産価格は
全国的に僕が購入した5年前よりも上昇傾向となっていて、今後も
同傾向は続く見通しです。不安要素はないかのように見えます。

しかし本当に安心して良いのか。現在の高い入居率が今後10年維持
できるかというと、人口の減少を考慮に入れなくても確信を持つに
至りません。大丈夫だろうとは思っていますけれども。

 

あくまで「大丈夫だろう」との答えしか出せない以上、長期リスク
が解消したとは僕には主張できず。

この長期的な融資リスクが解消されるには、融資残高を金融資産が
上回る状況に至らなければいけません。

果たしてそれは何年後の事か。予測は、10年程度です。収益不動産
を購入して15年で、残債を金融資産が上回る見込みであるのは当初
予測と違わず、現状は予測通りの推移といったところでしょうか。

 

つまり、今後10年間、大きな残債を持つ長期リスクと向き合い続け
生きていかなければなりません。

10年といえば、小学生1年生の子供が高校生になるほどの年月です。
まあいいか、で済まされる期間ではなく。子供の成長期と重なる事
で、子供の教育に悪影響を与える可能性すらあって。

それは相当なストレスです。

こんなビルを持ってみたいものですが。

長期リスク解消と規模拡大は一部相反する

不動産投資が成功した、と真に感じられるのは、融資リスクを完全
に解消した瞬間でしょう。

なるべく早いリスク解消は、人生にとって極めて有意義。

それを達成するためのサラリーマンの継続であり、第三の事業推奨
が僕のスタンスです。

けれども、それには限界があって。

 

サラリーマンとしての収入は、よほど特殊な企業や雇用形態でない
限り、そう次々と増えていくものではありません。

政府が必死に賃金引き上げの旗振りをしていますが、それでも目標
は3%。年収500万円の3%は15万円で、RCマンション1棟の融資を
カバーするには心許ない金額です。

毎年3%ずつ上がったら相当なものになりますが、それが実現する
と考えるのはちょっと楽観的過ぎる気がします。

 

第3の事業もサラリーマンを続けながらだと時間的にはさほど長く
掛けられませんから、利益としてはある程度限定的でしょう。

短時間の作業で大きな、それこそ年間数千万円の利益を上げる方も
いて、不可能とは言いません。言いませんが、そこまで第三の事業
がうまくいくのは例外的。

それはもはや不動産投資が成功するとかそういったレベルの話では
なくなります。

 

不動産投資以外の収入源にある程度限界がある以上、長期リスクの
抑制をするには全体戦略のバランスを整えなければならない。

それは不動産投資の規模の話と関わってきます。

 

自信の持てるバランス取りを

不動産投資では、保有している戸数が多いほどスケールメリットで
安定化を図れます。扱う戸数が増える程に経営のブレは少なくなり、
収益性も高まるのは事実。

ただそこには、過大な融資リスクの保持というデメリットが存在し。
融資規模が大きくなりすぎると他でのカバーが困難となって、不測
の事態に弱くなる一面と背中合わせ。

簡単に言えば、レバレッジの高め過ぎによるリスクです。

 

長く良好な経営が継続する前提で考えれば、リスクなどありません。
が、そこについては僕は時に不安要素があるかもしれないとの考え
を持っています。

ですから、僕は他の事業(本業である医業)を拡大して、収益源の
バランスを取る戦略を当初より計画していました。

本業がひと段落したら、また不動産も買いたいですし、株などへと
投資先を更に分散する事も想定しています。ですが、その前に金融
資産を拡大して長期リスクの完全な解消を優先したい考えです。

 

この辺りのバランスをどう取るかは個々の考え方次第。

不動産賃貸業の長期的安定を確実視しているなら規模拡大は正解と
言えますし、不安が残るなら投資規模を抑制して給与収入などから
カバーできる程度に融資総額を抑えるのが正解と思います。

世相を読む必要もあって、なかなか高度な難しい判断です。その裏
に、非常に厄介な長期リスクが控えている現実はしっかり見据え、
全体戦略を決定して下さい。

くれぐれも、勢いに任せた暴走はしませんよう。

 

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