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某住宅建設販売大手企業から、ダイレクトメールが届きまして。
何かと思えば「サ高住」の宣伝広告でした。
サ高住とは「サービス付き高齢者向け住宅」の略称です。名前の
通り高齢者を対象とした賃貸住宅で、身体が不自由であったり、
介護を要する人が生活をしやすいサービスが付いているもの。
その他色々と定義的な部分や特殊な指定があったりもしますが、
細かい点についてはGoogle先生にお尋ね下さい。
高齢者の人口が激増している今、サ高住は確かに需要があります。
サービス付きというだけに付加価値のある賃貸住宅で、家賃単価
も高く取れるため、上手くやれば高い利回りも得られます。
そんなダイレクトメールが届いたのは、うちが診療所を開設して
いるからでしょう。サ高住は、医院との相性が極めて良いです。
バックに医師がいるとなればサ高住の付加価値は大幅に高まり、
また診療所に受診をしてくれればそちらの収入にも繋がります。
囲い込み、というやつですね。
昨今は診療報酬の厳しい改定がずっと続いていますし、経営難に
苦しむ診療所も少なくありません。うちも全く良いとは言えない
状況です。先々はもっとどうなるかが分からない。
そんな医院経営者の悩みをターゲットに、サ高住によって合理的
に経営を安定化させられます、との謳い文句の広告でした。まあ、
理に適ってはいます。
実際、サ高住への参入自体は検討をしても良いと感じます。地域
への貢献にもなりますので、超低金利が続く中でチャレンジする
価値はありそうです。
現に、上手くやられている方もいらっしゃいますし。
ただ、タイミング的に今から「土地から仕入れて新築する」のは
どうかと思われます。
開設してから30年以上も経過した診療所へ送るようなダイレクト
メールではない気がしますね。もしかしたら建て替えなどを期待
しているのでしょうか。
正直、あまり興味が湧かなかった今回のサ高住の広告。僕が何故
そう考えたかを一度まとめ、今後の投資のヒントを探してみよう
かと思います。
サ高住はよりビジネス的
サ高住そのものは、需要さえ見極められれば通常の賃貸住宅業を
するよりは安定した経営に繋がる可能性が高いと感じます。
サービスで差をつけやすい、のがいいですね。昨今は、超高齢と
なっても自由気ままな暮らしを望む方も多く、高齢者の賃貸需要
は決して少なくありません。
高齢者の人数が増える程、その傾向は強くなるでしょう。
しかしそれ以上に難しい側面がいくつかあります。
一つ目は高齢者の多様性。長い人生を歩んできたからこそ、多彩
な価値観を持ち、家庭事情も様々。家族との折り合いひとつから
全く違った事情を抱えています。
前提とした、高齢者の賃貸住宅需要を見極めるのが非常に難しい。
どちらかというと、需要を掘り起こす意識でなければサ高住での
経営安定化は厳しいかもしれない。
それも、高価格帯の顧客層を取り込むのに成功しなければならず、
けれどもお金のある層は他にも様々な選択肢があります。自宅も
所有されているでしょうし、基本高齢者は離れたがらないもの。
幅広い層にサービスを広げようとすると、どうしても低価格帯と
しなければならず、サ高住のメリットである付加価値が損なわれ。
高いお金を払ってスタートすると、収支が合わなくなる恐れも。
サービスの持続に継続的な支出が発生する点が更なる経営困難の
原因となります。
通常の住宅賃貸であれば、人的コストなどほとんど掛かりません。
管理、清掃程度でしょうか。毎月発生する支出は他に、電気代と
水道代、インターネットなどの共用設備に関わる部分のみ。
サービスの維持という大きなコストを抱えるのは、経営リスクが
大きく拡大します。その分プラスも多くはなりますが、あくまで
『うまくいけば』。
入居者不足だけでなく、人員不足での困窮も考えられます。相当
経営維持に時間と労力が奪われるでしょう。
土地取得分までの融資を受けたり自己資金を投じる程に利益面の
メリットがあるかどうかは、何とも判断が難しくなります。
しかも今からあまり長期の融資を組んでしまうと、高齢者人口も
減少していく時代が到来します。もう少し、余裕のある返済計画
を立てられる環境が望ましい気がしてなりません。
サ高住の優先度は低め
少なくとも、サラリーマンが効率的に収入の柱を作ろう、という
コンセプトにはマッチせず。
僕も興味がないわけではないですが、当面様子見せざるを得ない
か、と以前から感じていました。
もう少し余裕ができて、事業に集中できる段階に至ったら、地域
への貢献として何らかのサービス展開をできればとは考えており、
その選択肢の一つではあります。
その際は、独立した一つのサ高住としての建物ではなく、利便性
がより高くなるように他のサービスと融合した形でやってみたい
と思っています。
果たしていつになるのかは全く不透明で、ただの夢にすぎないの
ですけれども。
ですが、これまでいくつも実現できそうもない夢の現実化をして
こられた僕ですので。己を信じて、手元から一つひとつ手をつけ
実践していこうかと思っています。
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