不動産投資会社ランキングから信頼は生まれない【3】

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「信頼できる不動産会社や、信頼できる物件のラインナップなどの見分け方や目安」
に関する話題を続けていきましょう。

 

【1】で、自分にとっての最低ラインをどこに引くかは自分で決めるしかないと
書きました。これは致し方ない話です。

属性には個人差がありますし、不動産投資に使える自己資金も人によって異なります。
配偶者が不動産投資にどこまで理解をしてくれるかも考慮が必要ですし、会社によって
副業がどの程度までの規模なら許されるかも違う。

描いている未来も人それぞれでしょう。細々と低リスクでやっていきたい方、
レバレッジを掛けて規模を早く拡大したい方、リスクは背負いたくないけど
できれば大きく稼ぎたいと思っている方も多いと思います。

どんなに技術が進歩しても心の内を覗けるようになる気配はありませんので、
最終的には自分で「決断」をするしかありません。

 

また、自分自身で決めなければならない理由は他にもあります。

覚悟の程度に大きく差がでるからです。

他人に全て決めてもらうのは楽なことですよ。これを買えばこれだけ儲かって、
手元にはいくら残りますから買いましょうと言われて購入し、失敗したとしたら
薦めたあの業者が悪いんだと。

自分の失敗を人のせいにできるなら、これほど楽なことはない。

 

ですが、本当にそれでいいのでしょうか。よくないですよね。

失敗したらいずれにしろ痛むのは自分の懐。契約に合意してサインをし、
購入したのであれば、よほど明確な嘘とその証拠を掴んでいない限りは
裁判沙汰になっても勝てる見込みはありません。

自己責任であっても人の責任にしても、痛みは変わらないんです。

 

自分を責任で縛っておかなければ、人間本気には決してなれません。
この仕事で失敗しても部下のせいにすればいいんだと考える上司が
仕事を本気で成功させようとしていると感じますか?

覚悟が足りないことで自分の中に油断は生まれますし、地に足が着かずふわふわと
した仕事しかできなくなります。当然判断力も鈍るでしょう。

本気度が足りない人間には、人もついてきてはくれません。仲介業者も管理会社も
適当に裁けばいい顧客だと、カモとしてしか自分を見てくれなくなります。

本気にならなければ、ビジネスで成功を収めるなんて到底無理なこと。
それがたとえ不動産投資であっても。

 

自分が本気になれる環境作りの一環として、決めるべきことは全て自分で決めましょう。
私たちは経営者、不動産投資のリーダーとなるのですから。

これ以上は妥協してはいけない線を引いておくことは大切です。

大まかな最低ラインの引き方

とはいっても、何も経験がないのに自分でラインを決めなさいと切り捨てられては
困ってしまうと思います。

シミュレーションを多くすることをお勧めはしましたし、やるべきだと思いますが
いくらシミュレーションを繰り返してもそれが正しいかどうかの判断基準がない。

少なくとも、自信を持つことが困難でしょう。

 

やはり、いくつかの指標を成功者から参考にすると良いと思います。

僕なんかはあまり当てになりません。まだ2年しか経っていませんから長期的な視野で
成功しているとは言い難い。僕を参考するよりももっと相応しい人が大勢います。

と、これでは話が終わってしまいますので、明確な数字を上げることはできませんが
気にすべき指標を例に挙げてみようと思います。

 

まず、返済比率。得られる家賃収入に対して融資の返済がどの程度であれば
大きなリスクを抱えることなくやっていけるか。

返済比率が高くなりすぎると手元にキャッシュが残らないため修繕費や税金の支払いが
厳しくなります。また価格に対する融資割合が大きいのに返済比率を低くしすぎると
(つまり返済期間を長く取りすぎると)いつまで経っても残高が減りません。

60%を超えてはいけない、できれば50%以下に抑えたい、という方が多い気がします。
金利によっても変わってくると思いますが。

 

次に、空室率。表面利回りなどの計算は常に満室で計算されていますが、全室が
永年サブリースでもない限り常に満室であり続けるなんてあり得ません。

ある程度空室ができても経営の歯車は止まらないでいられる必要があります。

概ね空室率20%(入居率80%)で線引きをしている方が多いのではないでしょうか。
家賃収入に0.8を掛けても融資返済が滞らず、修繕費の積み立てもできるならば
比較的安全な経営ができるように思います。

 

経費率(20%を想定)と合わせ、家賃収入に0.6掛けしても返済に困ることがなければ
合格点かな、と個人的には感じます。これはいくつかの本でも同じようなことが
言われていますね。

そういった意味で返済比率が6割以下目標なわけです。

 

家賃下落率。これは今後の景気動向にも大きく左右されるために非常に予測するのが
難しいのですが、リスクマネジメントとして必ず下落し続けるもの、と考えておいた
方が無難でしょう。

毎年1%ずつ家賃が下落する、程度に考えておくといいと思います。

実際は築古物件はそこまで下がらないことも多いですし、逆に新築や築浅だともっと
下落率が大きくなりますが、そこは目を瞑っておきましょう。

 

大規模修繕費用が何年後にいくら掛かるのかも想定しておいて下さい。
修繕積立金として最低限残しておかなければいけない金額の目安になります。

大規模修繕工事に掛かる費用は、床面積1m2あたり1万円程度を見込んでおくことが
ひとまずの基準となります。

ちなみに、マンションの場合です。木造ではもっと費用負担は少なくて済むと思います。

 

こうして計算し、最終的にキャッシュフローがいくら残るのか。残ったキャッシュから
経営に掛かる経費(日常の修繕費や管理委託費など)を差っ引いた金額が純利益。

得られる純利益には税金が掛かります。そこも踏まえて、自分自身がリスクに見合って
いると思えるかどうかが、最低ラインを決めることとなります。

 

収益性だけで語ることなかれ

ここでは収益性しか語っていません。その他、積算評価や土地の将来性などなど
考えることはいくらでもありますが、まずは収益性が成り立っていなければ話に
なりませんので、このような書き方をさせて頂きました。

最低ラインをクリアしていることが確認できれば更なる詳細な検討を進め、
最低ラインを下回っているようなら指値が通らなさそうならすぐに手を引く。

また、不動産投資会社が信頼におけるかそうでないかを見極めることに利用をする。

 

以上を、「信頼できる不動産会社や、信頼できる物件のラインナップなどの見分け方や目安」
とすることを僕は推奨しておきます。

 

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