不動産投資で失敗しないためにはセールスを学ぶべし【2】

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前回:不動産投資で失敗しないためにはセールスを学ぶべし【1】

セールスには強力な力があります。

人間がどうすれば物を買うのか、なんてことは100年前にほぼ全てが
解明されており、今でもそれは利用されているのが事実です。

人間社会に貨幣経済が生まれた瞬間から、何とかして少しでも多くの
お金を集めようとする人々が研究に研究を重ねてきました。

 

特にそれはお金、美容、といったジャンルにおいて実に強力な力を発揮します。
人間が強く惹かれるもの、欲しいという欲望が強烈に働く分野に関しては、
セールスの肝となる「感情の揺れ」がおきやすいからです。

不動産投資なんてもろに当て嵌まってしまっています。
なぜ不動産投資をしたいのか、収益不動産が欲しいと思うのかといえば、
それはお金が欲しいからですよね。

株や為替などの金融投資商品でも同じ。金欲が働いてしまうから、
詐欺に引っ掛かる事例が世界中で絶えません。

 

こんなジャンルに手を出そうとしているからこそ、買い手である投資家こそ
セールスについて詳しくあらねばならない、と僕は信じています。

「売る研究」は遥か昔から世界中でされていることです。

セールスの研究は古代から続いている

実は以前も同じような記事は書いています。

「現代広告の心理技術101」という翻訳された洋書をご紹介した記事です。

人間が物を買おうと行動を起こす時に重要となるのが心理学的な面であり、
感情のコントロール。

 

こんな話を聞いたことありませんか?

ある食堂が、客が入らないことに困っていたが、ある時人通りの多い道路側に
料理の匂いを漂わせるように工夫をしたら、急に客が増加した、という話。

これは匂いがお腹を空かせた人に届くことで「食べたい」という感情を励起し、
入店させるきっかけを作りました。

それまでは感情を揺さぶるために効果的な広告を打つことができないでいたから
客を引き付けることができませんでしたが、匂いを広告として利用することで
興味を引き付け、感情を高ぶらせることに成功した、と。

 

そもそも、どうしようもない変な噂でも広まっていない限り、普通に営業を
している食堂に客が入らないなんてことは考えられません。

入店して、食べて、初めて料理に対する評価が下せるのですから。

つまり、客が少ない理由はアピール不足、広告不足。
側を通りかかった人が入りたいと思わせる魅力を打ち出せていない、
存在感が無いことが最大の原因であった訳です。

ある程度の集客が出来ていて尚も客が少ないようであれば、単純に提供する
サービス(料理含む)に問題があるだけで繁盛せずともやむなしですが、
新規顧客の獲得ができなければ始まりません。

 

セールスは、顧客を獲得するために研究され続けてきました。

ビジネスを成功させるにはまずそこをクリアしなければ、どんなに素晴らしい
サービスが提供できるとしても思うようにいきません。

だからこそ、長年研究され続けてきたとも言えます。

その研究の結果として、人間の欲望を刺激し、感情を揺さぶり、利用するのが
セールスには非常に効果的であることが分かり、様々なテクニックや広告の
手法が開発され続けているのが現在です。

 

不動産売買でセールスが怖い理由

ビジネスを継続するためには、リピーターを如何にして増やすかに懸かって
いるものです。いくら新規顧客を集めようとリピーターがつかなければ
安定した経営が望めないのはご想像の通り。

新規顧客を取得するのはリピーターを得るよりもコストも労力も遥かに
大きいためです。

 

しかし、世の中には「そうではない商売」が存在してしまっています。

それこそが「不動産売買・仲介業」

 

何故か。いくつかの理由があります。

 

1)1件あたりの利益が非常に大きい。

不動産売買は1件あたりの価格で言えばあらゆるジャンルのうちでも
もっとも金額が大きい分野です。

それだけ流動性は低いものの、1件あたりの利益も大きくなる。

セールスの仕方次第でその利益をより大きくすることが可能となり、
リピーターを作らなくても新規顧客の開拓だけで十分な利益を上げる
ことが可能となります。

 

2)リピーターが元々つきにくい。

例えば自宅を購入するのであれば、2軒買うなんて方はあまり多いとは
言えないでしょう。ほとんどの方は1軒だけ自宅があれば十分満足し、
2軒目を欲しいとは考えません。

収益不動産の場合は2つ、3つと欲しいとは思いますが、そう簡単には
次々と物件を購入することはできません。

自己資金が不足しますし、融資もつかないためです。

 

3)利益に比べて新規顧客の取得費用が安い

自宅も収益不動産も、欲しい方は自分で行動を始めることが多いです。
それほど躍起になって広告を打ちまくる必要はありません。

条件が良い案件であれば自宅用だろうと投資用だろうと、あっという間に
売れてしまうのが不動産です。

仲介業であれば物件が売れ残るリスクもありません。

リピーターを作る努力をするより、近寄ってきた人に売りっぱなしにして
1件あたりの利益を大きくする方が簡単な、いびつな収益構造となって
しまっているのが不動産売買・仲介業です。

 

勘違いしないで欲しいのは、多くの事業者がそうではありません。
真面目に顧客の稼ぎを考え、リピーターを得ることで安定した経営を
図っている不動産業者はちゃんといます。

ちゃんといますが、自己利益ばかりを追い求める数多くの詐欺的な事業者が
いるのもまた否定することのできない事実です。

僕はそんな事業者を複数見てきました。

 

セールスを学ぶことは自己防衛にもなる

私たちは数多くの収益不動産の案件を調査し続けなければいけません。
数多く見ること以外に優良な物件と巡り逢う方法がありませんので。

そうなると、詐欺的な事業者とも何度も遭遇することになる。

その危機的状況から、私たちは身を守らなければいけません。

 

悪質なセールスから身を守る術を持っていなければいけないんです。

 

前述の「現代広告の心理技術101」も、主にそのためにご紹介したものです。
ぜひこちらも読んで頂きたいというのが僕の純粋な想い。

ただ、セールスは心理学的な側面だけではありません。
数々の魅せ方のテクニックやほんの少しの言葉、接し方などなど、
長年研究されてきただけあって非常に奥深い学問です。

僕に共感頂ける方には是非その知識、技術を身につけ、悪質なセールスから
身を守りながら優良な収益物件を手に入れ、また身につけた知識や技術を
用いて安全な不動産賃貸経営をして頂きたい、と願っています。

次回:不動産投資で失敗しないためにはセールスを学ぶべし【3】

 

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