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低い予算で高い利回りを達成可能なシェアハウス。
その収益の良さを求めてアグレッシブな
不動産投資家や企業が投資規模を拡大しています。
僕はシェアハウスに一切手を出す気はありませんが、
高い利回りは正直なところ羨ましいですね。
そんなシェアハウスも、以前からグレーゾーンだとか
脱法だとか言われていますが、ここへ来て政府を巻き込み
シェアハウス事業を本格的に潰しにかかってきたようです。
今後、快進撃を続けていたシェアハウス事業も
より一層競争が厳しくなり、簡単に高利回りを
期待できるものではなくなっていくことでしょう。
一方、シェアハウスに興味のない不動産投資家には、
シェアハウスの規制強化は朗報です。
需要を大きく奪うライバルへの競争力が
相対的に高まりますから。
シェアハウスの規制強化に伴い、今後の不動産投資は
どう変化していくのか。一緒に考察していきましょう。
シェアハウスのビジネスモデル
まず始めに、シェアハウスのビジネスモデルです。
当初は学生のルームシェアのようなイメージで、
低価格の賃貸住宅を寮のように提供することから
始まったように思います。
しかし最近はそれが大きく変化していて。
現在のシェアハウスのターゲットは、寝る場所があればいい、
とにかく安く賃貸したいという独身層となりつつあります。
徐々に貧困ビジネスの様相が見えてきたといっても
過言ではないでしょう。
従来通りなら月10万円の家賃で貸し出していたものを
仕切りを作って月5万円で4人に貸し出せば収入は倍。
シングル向けの家賃相場が月6万円以上であれば、
快適さよりもお金を重視する層は挙って入居を希望する。
大雑把にはこのような戦略となっているのは、
おそらく間違っていないことと思います。
デフレの象徴のような戦略ですね。
でも、借りたい人はいくらでもいるでしょう。
都会に行けば行くほど需要は高まるはずです。
例えば貧乏学生。収入源が確保できない割に
支出は多い学生にとって、シェアハウスの
低家賃はありがたい一面もあるでしょう。
例えば不法滞在を含む外国人。狭い部屋や共同生活には
慣れていて、あまり違和感なくシェアハウスに入居を
している方は少なくなさそうです。
生活保護はかえって対象外でしょう。
家賃扶助も出て、また民生員が付きますから
わざわざシェアハウスを選択する必要はありません。
2倍はやや誇張気味と思いますが、低予算で利回りを
大きく上げることのできるシェアハウスは、低価格を
求める層相手のビジネスとして成功を収めました。
シェアハウスの問題点
どんな業界でもそうですが、図抜けた利益構造を誇る商売は
成熟していない市場の歪みや不十分な法整備の抜け穴を
狙ったものであることがほとんどです。
シェアハウスも他に違わず。
そういった商売の弱点は、法整備によりビジネスモデル
そのものが崩壊するリスクがあること。
稼げる方法で何か大きな問題が発生するか、もしくは
流行り過ぎて利益を追求し過ぎるようになると、
必ず法整備により締め付けられます。
最悪、市場そのものがダメになってしまうこともある。
今、シェアハウス業界に起きていることはまさにそれ。
防災設備に関することで、多くのシェアハウスが窮地に
立たされています。
政府の立場として、シェアハウスの法整備を急ぐには
大きく3つの理由がある気がします。
一つ目、安全上の問題。
防火設備不良による災害が起これば、法整備を怠ったと
いう理由で政府が批判を浴びることになるのは明らか。
また、防犯対策の観点からも、格安のシェアハウスは
決していいものではありません。
至極全うな理由で、法整備を進めている、と。
二つ目、建築・リフォーム関係への配慮。
シェアハウスによって仕事が増えているのはいいことです。
基準を厳しくすることで、シェアハウス事業を続ける場合、
設備投資費用は増額せざるを得ません。
安全上の法整備が景気対策になります。
三つ目、マンション業界からの要望。
シェアハウスは1棟で複数人の独居需要を満たします。
シングル向けの賃貸経営をしている側としては、
需要をとられて面白くありません。
家賃の下落の原因にもなり、日本経済に必ずしも
いい影響を与えるとは限らないシェアハウスを
好き勝手させておくわけにはいかないでしょう。
僕の勝手な想像ですが、現状の低価格追求路線の
シェアハウスは、政府としては放置してはおけない
問題が詰まっているもののように見えます。
それを解決すべく、国土交通省を中心に対策として
法整備を順次進めているのだと思われます。
シェアハウス規制が変える業界図
シェアハウス事業の再編が、また不動産投資に
変化をもたらすきっかけになるかもしれません。
これは、今後不動産投資への進出、投資規模の拡大を
検討している人にとって、絶好の機会です。
例えば、中にはシェアハウス事業を諦めて
安値で売却をしようとするところも出るでしょう。
物件や土地を低価格で仕入れるチャンスです。
シェアハウスによって周辺の雰囲気が悪くなって
しまっていた地域も、息を吹き返すかもしれない。
逆に住民が減ってしまい、町自体が沈んでしまう
ようなところも出てくることでしょう。
実際には法整備後シェアハウスがどうなっていくかは
まだ確定していません。
法律の内容を確認するとともに、今後の動向を
注視していく必要がありそうです。
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貧困ビジネスにシェアハウスと聞くと、中国で゛蟻族゛と呼ばれている人々を想起してしまいます。
コバタツ さん
実際そんな感じだと思いますよ。抱えている問題は別なんだとは思いますが。
貧困ビジネスの是非はともかくとして、凄惨な事故が起こらないことを願います。