資産総額を積み上げるよりも高い信用を獲得する事が第一

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金融機関から強い信頼を受けるのは、実のところ非常に大変です。

彼らは、常に疑っています。目の前の人間が信用に足る人物であるか
どうか、を。一見笑顔でも、僕には値踏みをしている、試されている
ようにしか見えません。

結局はお金を通じての縁ですから。金の切れ目が縁の切れ目とはよく
言ったもので、金融がビジネスである以上、金融機関にとってお金に
なるかどうかが評価対象になるのは当たり前すぎる話。

 

しかも「長期に渡って」との前提条件が付きます。営業コストも計算
にいれておかなければいけませんので、長く、問題を起こさず手間の
掛からない顧客を好みます。

それは私たちが不動産投資に不労所得を期待するのと、入居者さんに
長期の入居を希望するのと同じ。

総貸出額を増やすには長期で借りてくれて返済が安定する顧客の増加
が一番効率的かつ安定的、です

しかしこの「長期で借りてくれて返済が安定する顧客」が、そうそう
沢山は見つかりません。特に事業性融資となると。

だからこそ、住宅ローンの金利合戦が行われます。住宅ローンほどに
安定する長期融資はありません。

営業って大変ですよね。にもかかわらず優遇されるということは?

3年一区切り

通常、事業性融資で20年から30年もの期間の融資を新規事業とに対し
融資したりはしません。

新規事業者向けの政府系金融機関である日本政策金融公庫でも、10年
から15年までです。最近は特殊なケースでは20年としてくれることも
あるようですが、それは本当に特殊な場合のみで。

長期の貸し出しは金融機関に多くの利益をもたらす反面、金融機関が
抱えるリスクも高まりますから、何の後ろ盾も資産背景もない個人の
事業主にはできない提案です。

ごく一部の業界を除いて、そう簡単には長期融資をしてくれるような
金融機関は存在しません。

 

ありがたいことに、不動産投資はそのごく一部に含まれます。不動産
そのものが強力な担保となり、また収支の予測もしやすいのでしょう。

僕も、当初より30年と随分長い期間で組めましたし、借り換え時にも
25年で組み直しができました(短縮したのは僕の希望により)。

不動産投資への事業性に対する信頼感はまだまだ強いのだと思います。

 

しかしそれでも、融資が受けられたといっても自分自身が信頼を得た
訳ではなく、数字上は金融機関の基準を超えたというだけに過ぎず。

金融機関は、その担当者は厳しい目線でこちらを見てきます。

一度や二度のやりとりでは、相手から感じる雰囲気に変化が出たりは
しません。

 

最低でも3年間の蓄積が必要であると感じています。3年間、きっちり
と返済するのは当然の事、それに加えて当該の金融機関への預貯金の
安定的増加、確定申告や決算上の黒字化が必須。

住宅ローンを申し込む際に過去3年分の確定申告書を要求されるよう、
3年間という年月は金融機関にとって一つの区切りとなる機関なのだと
解釈をしています。

 

優良顧客はより優遇される

3年を過ぎてある程度の信頼を得られるようになってくると、金融機関
の態度は一変します。

時を経て得た信頼により重要顧客となったならば、細かなところまで
気にかけて下さるようになるのは本当の話。

要するに、またお金が入用になったら借りて下さいとの信号を送って
来ているのですが。

 

借りて欲しいモードになると、思い出すたびに向こうから連絡をして
くるようになります。

基本的には金融機関の融資担当さんは大変お忙しいですので、用事が
無い限りは向こうから連絡してきたりはありません。

年1回程度の定期チェック(それすら無いところもあります)、および
勧誘、宣伝目的の電話が時々ある程度。

こちらも、融資を受けてあとは返済するだけとなるとだいぶ金融機関
に連絡をする機会も減りますから、淡々とした関係になりがちです。

 

が、自分が大切な顧客になると、向こうが放っておいてくれません。
こちらが放っておいて欲しかったとしても。

忘れられてしまうのは営業マンとして最大のピンチです。結構こまめ
に、何かと理由をつけて連絡してきます。特に用事がなくても。

 

最近は僕もようやく、それに近い状況になれたようで。

家族ぐるみでの付き合いをしているところからは直接僕に関係のない
話まで報告をくれたり。

わざわざ県を跨いだ距離を移動してまで、自宅にカレンダーを届けて
くれたり。

宣伝も事務的なサービスの宣伝ではなく、困ったことがあれば何でも
相談をして下さい、とのスタンスになってきます。こちらとの距離感
を意識している様子が感じ取れます。

 

もう一段階進むと、向こうから「借りて下さい」になるのでしょう。

金融機関にとって、ノルマを達成する為の協力を求めにいくには相応
の土産を持っていくことになります。それでも貸せると思える人物に
なれれば、融資で困ったりは二度としなくなると思われます。

 

営業がやって来るような人間を目指して

不動産投資でとにかく規模を拡大したい、資産は多ければ多い程良い、
と考えを持つ方が目指すゴールは、資産総額ではなくこのような状況
に持ち込む事。

目標が大きくて明確な数字を逆算できないのなら、無理に数値目標を
立てるよりこのような「お願いされる立場」の人間となるのを目指す
方がいいかもしれません。

それはそれで承認欲求も満たされますし、より経済的な有利も獲得を
できます。

 

是非とも、付き合いのない銀行から営業マンが訪れるような大人物に
なって下さい。僕も頑張ります。

 

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