不動産投資家も笑っていられない、スカイマークの経営破綻

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イスラム国の人質事件や女子大生の起こした殺人事件などのニュースが
大々的に報道される中、ひっそりとスカイマークが民事再生法の申請を
行いました。

おかげでスカイマークの株は売り注文が殺到し、取引が成立しない状況
となって目立たないところで大騒ぎになっていたようです。

JALの時はものすごい注目を浴び、連日のように報道されていましたが、
マスコミ的には今はそれどころではないみたいですね。

 

僕は現在株式投資はしていませんし、スカイマークは利用したことすら
ありませんのでなんら影響は受けませんが、株主や従業員にしてみれば
とんでもない大事件。

ぜひとも何とかここから建て直し、日本の一企業として健全な経営へと
向かっていただきたいものです。

健全経営だったスカイマークも一歩間違えただけで破綻してしまいました。

スカイマークの破綻は経営陣の失策

スカイマークの経営難は、以前から知るところでした。スカイマークは
JAL、ANAの次点として活躍してきた日本の航空会社ですが、経営形態が
随分違っていました。

これまで経営状態はとても良好の無借金経営。ただし航空機本体などは
すべてリース契約で運用し、資産を持たない会社でした。

そのスカイマークがそれまでの経営方針から転換し、2011年にエアバス
と航空機6機の購入契約を結んだんです。

これが、致命傷となりました。

 

エアバスとの契約が2011年2月、民主党から自民党へ政権交代したのが
2012年12月。アベノミクスが始まり日銀総裁となった黒田氏が量的緩和
を開始したのが2013年4月。

航空機の売買契約をしてから実際に納入され代金が支払われるまでには
数年の年月が必要です。エアバスとの契約はドル建てですから、円安に
よって円建ての価格は大幅に上昇しました。

スカイマークは日本の企業ですから、当然現金は日本円で保有。円安の
お陰で円建ての価格が高くなり、支払い負担が大きくなり過ぎたため、
健全だった経営が赤字に転落してしまった。

 

最終的には支払い遅延が生じていたようです。これにより契約は解除、
違約金が発生することとなり、その後も交渉などを続けたようですが。

JALなどへの身売りなども含めて自主再建をしようと努力をしたものの、
叶わずこのたび民事再生法を申請することとなった、と。

政治・経済動向を読みきれなかった経営陣の失策でしょう。超円高頼り
な戦略を取ったのが間違いでした。

 

信用力が不足していたスカイマーク

スカイマークが自主再建困難となったのは、理由があります。

それは無借金経営であったこと、及び資産を持っていなかったこと。

 

無借金経営は一見、実に健全な経営がされているように見えます。が、
裏を返すと「取引先金融機関がない」ことでもある。

例えば以前シャープが窮地に陥った時、みずほ銀行と東京三菱UFJ銀行
が3600億円の融資を承認し、シャープは九死に一生を得ました。

これほどまでの巨額な融資が承認されたのも、シャープが今まで築いて
きた金融機関との信頼関係と、シャープの持つ資産が背景にあったため。

金融機関には融資をする理由がありました。

 

スカイマークの場合そのどちらも無かった。現金はエアバスへの支払い
に使われ、担保として提出できるような資産は他にない。

いくら国内の大手企業でこれまで健全な経営をしてきたスカイマークと
言えど、リスクを犯してまで救済しようと考えてくれるメインバンクが
どこにもいなかったんです。

元々融資を受けていて現金資産が多く積み上げられていたならば、今回
のような事態にはならなかったかもしれません。

金融機関としてもスカイマークのような大手企業の顧客を失うことは、
なるべくであれば避けたいと考えるでしょうから。

 

事情をよく知らないと、アベノミクスによる円安の弊害から来る倒産の
ように感じる一件ですが、破綻の火種はずっと以前から蒔かれていた、
という気がします。

 

無借金であることよりも信用が高いこと

不動産投資でも同じようなことがいえます。

無借金経営はとても素晴らしいことと思いますが、もし急な修繕費など
が発生することとなった時、自分で解決できるほどの資金を所有されて
いるでしょうか?

構造上の問題で建物が使えなくなり、経営を続けるのであれば一度壊し、
新築を建てなければならなくなった時。

他に担保となるようなものが無い時、まるで付き合いの無い金融機関が
建物の解体費用と新築の建設費用をすんなりと貸してくれるでしょうか。

 

現金を手厚く保有していれば、意外とあっさり貸してくれるような気も
しないでもないですが、自己資金が足りなかったり、これまで金融機関
と取引経験がなかったりしたら分かりません。

ローンを組むことにはリスクを伴いますが、しっかりと約束を守ること
ができればローンは信用の構築へ大きな一助となります。

ビジネスを行ううえで、信用ほど他に変えがたい財産はありません。

 

もし手元に余裕資金が十分あって、現金で収益不動産が買えたとしても、
敢えて現金を担保にローンを組んでみるのも面白いかもしれません。

日本の金融機関は、確実な担保とコツコツとした付き合いが大好物です。

余裕がある時こそ、信用の構築に勤しむべきかな、と僕は感じます。

 

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    • しょう4120
    • 2015年 2月4日

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      • きりのき
      • 2015年 2月4日

      コメントありがとうございます。記事はお楽しみ頂けておりますでしょうか。

      応援痛み入ります。もし何か取り扱ってほしいテーマなど要望ありましたら、
      ご連絡いただければ可能な範囲で対応させて頂きます。

      今後とも宜しくお願い申し上げます。

  1. 確かにそうですね。攻撃は最大の防御っことですかね。多くの金融機関と関係を作っておくことは非常に大事だと気付きはじめています。

      • きりのき
      • 2015年 2月4日

      融資については、特に必要なく少額の融資を受けて取引実績を
      作っておくだけで、金融機関が提案できることが変わってくる
      ことがあるようです。

      融資に抵抗が無いならば、多少の損しても将来の得を取るため
      相談してみてもいいかもしれませんね。

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