日中間の緊張が高まる中、地政学的リスクをどう捉えるか。

この記事は3分で読めます

いつも応援ありがとうございます。



 

ここしばらくで、随分世間がきな臭くなってきました。

今や世界は日中の話題で持ちきりです。このままいくと、
日本と中国は本当に戦争になりかねない雰囲気です。

個人的には、それほど中国、正確には中国共産党は
行き詰まっているのかなと思ってしまいます。

 

日本側から見ると米国も日米安保の適用範囲で、報道も
世界的に明らかな中国の軍事的挑戦であるとされており、
勝敗に関してはあまり心配がないように思えます。

しかしそれはあくまで国と国の間での結果であり、
戦争災害を受ける国民にとってはたとえ国が勝利を
しても良いことなんてありません。

 

戦争で勝つことで国が大きくなり、国民が豊かになる
なんて時代はとっくに過ぎ去っています。

少なくとも日本国民にとって日中間で紛争なり戦争なりが
起こることでメリットなんて皆無です。

戦争が起こることで裕福になる人も確実に現れますが、
それはあくまで富が移動しただけで。それで稼げる人は
戦争が起こらなくてもお金に困ったりしないでしょう。

 

そうは言ってもいち国民に戦争を回避するために
何ができるはずもなく。

ただ、戦禍が過ぎるのをただ怯えて生活をするのも
ギャンブルをしているようで気に食わない。

あまり不動産投資で話題になることはありませんが、
状況が状況ですからチラッとだけ考えてみましょう。

そう、地政学的リスク、です。

 

地政学的リスクとは

地政学的リスクとは、テロや戦争、財政破綻といった要素が
投資にもたらす不確実性のこと。

例えばギリシャがデフォルトするかしないか注目されていた時は
EU全体が大揺れでした。ユーロの信用が揺らいでいたからです。

お陰で多額のユーロを保有していた人はかなりの損失を
被ったことでしょう。

 

最近はアジア情勢に注目が集まっていてあまり報道もなくなりましたが、
欧州にはその他にも財政破綻の危機と言われている国が複数ありました。

スペイン、イタリア、ポルトガルです。

今のところはEUの支援によりデフォルトを免れていますが、
欧州の不景気は収まってはおらず、いつまた再燃するか
分かりません。

そんな現在、EU諸国に投資をすることは不確実でリスクがあると
感じますよね。それが地政学的リスクです。

 

シリア情勢が悪化すればスエズ運河の通過に支障をきたし、
中東からの原油輸入ができなくなってしまうかもしれないとされ、
原油価格は高騰しました。

日本も最近、中国からの輸入に頼っていたレアアースを中国政府に
制限され、レアアース価格が高騰するところでした。

技術開発による必要レアアース量の減少と他国からの輸入経路を
構築することで中国の目論見は泡と消え、むしろレアアース価格は
暴落してしまいました。

 

投資家視点では国同士の諍いに弄ばれている気分でしょう。
もっとも、そういったものを扱っている以上は地政学的リスクも
含めて自己責任なんですが。

地政学的リスクが高いところに投資をすることはギャンブルの
ようなものですから、なるべく避けたいところです。

勝敗に関わらず自分が空爆被害に遭わないとは限りません。

日本の不動産投資における地政学的リスク

財政破綻の懸念が極めて低い日本における主な地政学的リスクは、
中国、韓国、北朝鮮との外交関係。

ここ最近で急速に悪化する日本とこの三国の関係ですが、
特に現在、中国があからさまに日本へ敵意を向けています。

価格も安定し、安全な日本国内の不動産投資とはいえ、
紛争・戦争が起きてしまったら悠長にはしていられません。

 

自分の住んでいる地域が攻撃されるというのが最悪ですが、
その場合は投資以前の問題ですからさておいて。

投資物件の近隣が戦場になったり爆撃されたりしたら、
土地価格は暴落し、入居者はいなくなり。
下手すると建物が消滅します。

多額の融資が残っていたら、返済することが不可能となって
しまうことでしょう。

 

保険があるから大丈夫、と思っている方はいませんか?
今一度、保険の契約書を読み直した方がいいかもしれません。

多くの保険契約では、約款に地震や噴火、津波などの天災や
戦争などの変乱を免責事由として挙げていることがほとんど。

実際は災害ならば程度によって支払われることがありますが、
戦争やテロとなると前例がありませんからどうなることか。

融資が免責になることは決してないでしょうから、
保険金が支払われず、国の援助もなかったら最早
どうしようもない。

 

命あっての物種ですから、生きていられたらそれだけで
感謝すべきなんでしょうけれども。

でも、その後の生活を考えるとゾッとしますね。
戦争に国が勝っても自分は破産宣告、では。
戦争被害が救済されるようならいいのですが。

 

日本が負けた時?

その時はもうどうなるかサッパリですから、考えません。

 

地政学的リスクを減らす方法

そんな地政学的リスクを少しでも減らすには。

投資地域を選択することと、投資先を分散させること以外に
方法はありません。

 

沖縄の不動産なんか、中国と紛争が起きたら良くて暴落、
最悪は中国に奪われてしまうことでしょう。

対馬とか九州も危ないかもしれません。

 

政治機能の集中する都市部、自衛隊・米軍基地周辺、空港、
国立公園など自衛隊の活動拠点となりうる場所、そして原発。

空爆、ミサイルの標的となり得る可能性のある場所
大きな被害を受けやすい地域であると言えます。

東京は土地価格は高額ですが、有事にはテロの標的となり易く
実は地政学的リスクが高い地域だったりしますね。

 

分散投資は実に有効です。

不動産投資の地域を分散するもよし。株など他の金融資産、
または現金を金(ゴールド)や石油、その他先物に変えておくもよし。

ある程度の規模の投資をするならば、資産の分散は必ず
しておかなければいけないことです。地政学的リスクを
抜きにしても。

 

現実にはかつてのような総力戦へと発展する可能性は極めて低く、
どこまで本気にすべきことかと迷うところではありますが。

最近の中国の動向を観察するとあながち冗談ではないとも思える。

僕は家族のためにも、地政学的リスクも念のため念頭において
不動産投資を進めていこうと考えています。

あなたはどう考えますか?

 

宜しければブログランキングも応援クリックお願いします。


  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

関連記事

  1. 株価は乱高下。金利は上がる?
  2. コインランドリーもとても可能性の高い実店舗ビジネスですね。
  3. 谷間を抜けるというのは厳しいものです。
  4. 東京と一言で言っても様々ですが。
  5. 出口の予想は困難です。
  6. ペットOKも立派なユニークさですが、さすがに目新しさはなくなってきました。
  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

このサイトについて

不動産投資を中心に、金融・経済、そしてビジネスについてコラムを書いています。

きりのきについて


人気ブログランキング参加中です。お楽しみ頂けたら応援お願い致します。



楽待不動産投資新聞様にて時々コラムを書かせて頂いております。

2014年4月不動産投資を始める際に最も重要なリスクヘッジの仕方。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る