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世間ではだいぶ金利の話で盛り上がっているようですね。
日本国債の長期金利の上昇だとか、円安株高、
そして局所的なインフレにより、今後金利は
上がるんじゃないか、という不安が蔓延っているようです。
その上で、不動産投資は今後稼げなくなるだろう、
という論調の人もいます。
それはある面では正しく、ある面では間違っています。
今回のテーマは、僕の思う短期的、及び長期的な金利動向や
不動産投資の展望について、です。
尚、この記事は金融、経済政策に詳しくない方用に
書いたものです。細かい議論をする気は全くありませんので、
ご了承下さい。
今後、金利は上昇する?
まず金利動向について。
前提として、経済の専門家というものを
僕はあまり信用していません。
相反する意見を持つ専門家がたくさんいたり、
最終的には結果論でしか語らないからです。
ですから、僕はファンダメンタルズの立場で、
シンプルに物事を理解するようにしています。
長期的にみると、金利は上昇傾向となる可能性が高いです。
これは当たり前の話。
インフレ率が高くなり過ぎると物価が急上昇したり
通貨が暴落したりと市場が不安定になるので、
金融引き締め政策として金利を上げる。
金融・経済政策として世界的に常識です。
アベノミクスでは2%のインフレターゲットを定めています。
インフレ率が予定通りかそれ以上になれば、
長期的に金利を引き上げることになる日は必ず来ます。
ただ、短期的には金利が上がることは暫くないでしょう。
そこを抑えることも、アベノミクスの一環だからです。
日銀の無期限の金融緩和策がそれに当たります。
実質の景気が回復して賃金が上昇する前に
金利が上昇したら、個人、企業問わず経済が破綻することは
当然政府・日銀も理解しています。
そうさせないための無期限の量的緩和策ですね。
少なくとも、ここ数年で金利が急上昇する心配はない、
と考えています。
何故なら、景気が良くなって賃金が上昇する前に、
もう一つ課題があるためです。
雇用が改善しなければ賃金は上がらない
それは、雇用の問題。
日本は失業率が世界的にも低い方ですが、
統計にカラクリがあるため実際には不明です。
求人倍率が改善していないところをみると、
実際にはまだまだ雇用は回復していません。
賃金の上昇の前にやるべきこと。
それが雇用の回復です。
賃金が上昇するためには必然的に、
「募集が多いけど応募は少ない」
状態を作らないといけない。
職が余って人が仕事を選ぶ立場にならないと、
企業が高い賃金を提示してくることはありえません。
商品が売れずに余っているのに値上げをするなんて
考えられませんよね。
現在は、人は余っているけど職はない、
「募集は少ないけど応募は多い」
状態が長らく続いています。
職にあぶれた人は低賃金の募集しかなくても
働かざるを得ない。
こんな状況で賃金が上がるはずありません。
雇用の問題をクリアするだけで、数年かかります。
安倍首相は「10年で150万円の所得増」を
掲げることとしたようですが、
素直にいくとは考えにくく。
5~10年かけてジワリと金利が上がる程度、
ではないでしょうか。
景気回復がゆっくりと進んでくれれば
家賃に関しても少しずつ上昇し、
金利の上昇も気にならなくなるのではと思います。
住居の確保も国の政策として大事ですから、
もしおかしなことになりそうでも
ある程度の逃げ場は用意されるかな、
と楽観的に考えている面もあります。
不動産投資は稼げなくなるのか?
では不動産投資全体についてはどうか。
ここしばらくは、利回りが低下して、
新たな物件を購入するには厳しい局面が
続くことになるでしょう。
株価の乱高下が続いていますが、基本的には上昇基調。
今まで行き場がなく滞留していた資金が一気に流入し、
鉄火場となっています。
不動産も同じで、投資資金が急激に流れ込んでいる。
不動産価格は上昇傾向が続くと予想されます。
これは期待による投資資金の流入、投機的動きです。
ただ、前述のように実際の景気が良くなるまで
時間がかかり、家賃の上昇はしばらく見込めない。
来年以降に予定されている消費税の増税が行われると
収益マンションの維持費が増える。
資産価値の上昇は喜ばしいですが、
固定資産税も増える。
仮初めの景気回復と実質の景気回復のギャップが、
利回りの低下を引き起こし経営を圧迫します。
これが現在。
この環境で金利の上昇が始まると、
確かに厳しいかもしれません。
普段から貯蓄に励み、厳しい時期を乗り越えられるように
備えをしておくことと、できるだけ家賃を下げないように
今のうちから工夫を凝らす必要がある。
それでも不動産投資の将来に悲観的になる必要は
無いと僕は考えています。
むしろ、変化が訪れるときはチャンスです。
全く同じモデルで永久に稼ぎ続けることは
難しいかもしれませんが、それはどの業界でも同じこと。
シャープはテレビという旧態然としたものに固執した結果、
価格競争に巻き込まれて経営の危機に陥りました。
日本直販はインターネットの波についていけず、
民事再生法を申請するに至りました。
負け組みとなるのは変化が訪れたにも関わらず、
ぼけっと同じスタイルで変化に備えようとしなかった時。
市場を見定めて、変化が来ることを予知して
それに適した対応を取るように心掛けましょう。
不動産賃貸は恐ろしく巨大な市場です。
一つ一つにかかる金額も巨額であり、
大手だけで独占することは不可能です。
そのあたりをきちんと理解し、
中小企業の小回りの良さを活かし、
経営を続けることができれば。
不動産投資で稼ぐことが出来なくなるなんてことは
ちょっと考えにくい。
今は変化の前触れが見え始めた段階ですから、
まだどのような波が立つのかは分かりません。
しばらくはこのままでいいと思います。
利回りを重視してキャッシュフローを稼ぐ戦略で。
ですが、注視することは忘れてはいけない。
私たちは波に飲まれてしまわないよう、
腰を据えて準備を始めましょうか。
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