その団体信用生命保険、本当に必要なものですか?

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借り換えに伴い、団体信用生命保険への加入を終了致しました。

借り換え先の金融機関が団信への加入を求めず、また僕にとっても
メリットはあまりなく、むしろマイナス面の方が大きいとの判断を
したため、です。

金融機関の担当者レベルでもむしろ「団信はあった方がいいですか」
と尋ねてくるほどでしたので、恐らく金融機関サイドでも団信不要
と考えていると思われ。

投資のリスクとしては低い方であると判断をしてくれているのでは
なかろうかと楽観視しています。

 

団信はその性質上、利用者にもメリットをもたらすものではあり、
家族を抱えている人にとっては掛け捨ての生命保険代わりに活用の
できるものではありますが。

金融機関の投資リスクを減らすのが主要目的であることを忘れては
なりません。

団信とは、金融機関のリスクヘッジのための費用負担を、利用者に
押し付ける制度であるんです。

過剰な生命保険料が収支を圧迫する可能性を考慮した上で、利用を
するかどうか決断した方がいいと考えます。

団信で無駄な金利を払っていませんか?

団信の費用負担をどう評価するか

団信に加入をすると、金融機関にもよりますが一般的に0.5%程度、
金利が固定で上昇します。

加えて、特別なプランを用意していない限り団信で保障されるのは
1億円まで。

それを超える分についても金利は加算されますが、保険の対象とは
なりません。

 

つまり、金利が低ければ低いほど、借入金額が多ければ多いほど、
団信は金利負担のデメリットが大きくなっていきます。

それでも経費として処理されますので保険金額に比較して保険料が
安くなるのは確か。しかし金利が高い分、事業の収支としては数字
が悪くなる。

不動産賃貸のリスクとして、1億円もの保険を掛けておく必要性が
無いならば、団信は入らぬ方が得になります。

 

法人があるならば全額損金としてできる掛け捨て保険もありますし、
個人でももし家族のために保険を掛けておきたい場合も、積立型の
終身保険などに加入する方法もあります。

不動産投資関係なく、一般家庭ですら過剰な保険の加入は家計収支
を圧迫するので要注意と昔から言われる話。

融資の条件として団信への加入が義務付けられているならば考える
余地はありませんが、そうでないならばよくよく検討の上で団信へ
の加入をするかどうか、判断した方がいい。

 

僕は今回借り換えに当たって、今すぐに自分がどうなっても経営に
与える影響は全くなく、継続的に利益を積み上げられるだろう、と
予想される為、団信の加入はしませんでした。

僕は元々それなりの金額の終身保険へと加入していますし、金利が
低くなって収支が改善する方が都合が良いためです。

それよりも、少しでも資金を多く積み上げておいた方が、よっぽど
保険となるでしょう。

 

団信で相続税に苦しむことも

団信に加入をしなかったもう一つの理由は、相続税です。

2015年1月より相続税の控除額が減ったのはご承知の通り。相続税
の支払いの対象となる人は随分増えています。

最も危惧するのは、巨額の相続税の発生。

 

団信により融資残高が減った場合、不動産の評価額との差額に対し
相続税が掛かることになります。

団信では手元にお金が残りませんから、将来的な家賃収入は約束を
されていたとしても相続税を払う原資がなければ、困ってしまう。

ぱっと頭が回れば、不動産を担保に融資をお願いすることも可能と
思いますが、残された者がそれを思いつくかは分かりません。

 

現在の不動産程度であれば、配偶者控除分も含めると恐らく大して
掛からないのではないかと思いますが、数年後経過して返済が進む
ごとに資金も充実するでしょうし、残債と評価額の差も拡大する。

その他、いつどのような換金困難な資産を持つことになるかは予測
できません。僕の両親の所有する田舎の土地などもいつしか相続を
するのですから。

配偶者以外が相続する可能性も考慮しなければなりませんし。

 

団信の保護なしに融資が残っているまま相続をすれば、10年以内で
あればほぼ確実に相続税が発生するに至らないでしょう。

面倒な処理をさせずに済みますし、良かれと思ってしておいた準備
がかえって家族に迷惑を掛けるような事態になるのを防げます。

僕の場合、保険を考えるよりも経営状態を万全にしておいた方が、
遥かに家族のためになると考えています。

 

保険はそれぞれの事情で

保険についての考え方は人それぞれです。

残される家族がどのような人物であるかによってもずいぶんと対応
が違ってくるでしょうし、将来的な保険よりも今の収支の方が大切
であると考える方もいるでしょう。

 

僕の個人的な考えでは、あくまで事業ですのでキャッシュフローを
悪くするような保険には、なるべく入るべきではない、との考えを
支持しています。

少し納める税金が増えたとしても、事業収支を良くして現金を多く
残しておいた方が、柔軟な対応が可能であろう、と。

 

宝くじが当たった方が不幸になってしまうような事が、相続により
家族に降りかかってしまうかもしれませんし。

あまり多過ぎるものを残してしまうのも、あまり宜しくないのでは
ないでしょうか。

僕は、あくまで最低限の範疇に留めようと思います。

 

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