マンション価格は高値更新。なぜ不動産へとお金が集まっているのか。

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不動産価格が上昇を続けているようで。

一部ではアベノミクスが失敗した、景気は悪化する一方だ、といった
意見が出ながらも、不動産の価格の動きはそれと矛盾しています。

 

個人的にはアベノミクスに対する評価を下すのは時期尚早、30年近く
も続いたデフレを解消するにはそれなりの年月が必要であるとの立場
にありますので、是非については口を閉じておくとして。

株価が停滞する中、何故不動産価格は上昇をするのか。

これを少しだけ深読みしてみると、見える世界がまた違ってくるかも
しれないと思いましたので、この場に書きながら考えてみます。

 

前提として、現在の金融経済環境については明確にしておきましょう。

現在、日銀は金融緩和を継続、量的緩和のみならずマイナス金利導入
までして民間投資を増やそうとしています。

それとともに国債利回りは下落し、長期金利がマイナスとなるほどに
金余りの状態です。

企業収益も税収も過去最高、株主への配当も過去最高。賃金もバイト
を含めて平均は上昇しています。

にもかかわらず消費者物価は停滞、個人消費も落ち込んでいて。株価
もご存知の通り下がったところで足踏みしています。

さて、余っているはずのお金(円)はいったいどこにいるのでしょう。

迷った時にどのような行動を取るか。

利回りとリスクのバランスに迷い

もちろんその一部が、不動産へと流れているからこそ、不動産価格が
上昇を続けています。

これを不動産バブルだ、崩壊するぞと煽る方もいらっしゃいますが、
僕の感じ方は全く違っていて。

今の不動産価格上昇は、市場の迷いの表れであろうと思っています。

 

マイナス金利が導入され長期金利が低下したことで、日本国債を購入
するのは投資的な旨味を失いました。

よく日本国債の格付けが下がった、と騒がれたりしますが、そこには
大きな勘違いがあって。

利回りが低ければ投資として国債を購入しても儲けは出ませんから、
顧客に儲けられる情報を伝えるのが仕事の格付け会社は儲けの出ない
日本国債の格付けを下げているだけです。

今後はもっと格付けは下がる可能性もありますし、個人が日本国債を
買う意味も無くなるでしょう。

 

では株式はというと。

こちらも依然として利回りは低く。また市場から投資を募るコストが
日銀の金融政策から更に下がりますので、配当利回りは下落する恐れ
があります。

マイナス金利の導入後にも株価が持ち上がらないのは、利回り下落を
織り込んでいるのではないでしょうか。

 

単純にマイナス金利は株価に関しては押し上げるどころか押し下げる
方向の政策なだけであって、何もおかしなところはありません。

長期的には恩恵を受けた企業の業績が上昇し、株価が上昇する企業も
出てくるとは思いますが、まだ導入間もなくで推移を見守っていると
いうのが実際でしょう。

要するに株式は伸びる可能性は秘めているものの、現時点では積極的
な投資をしてもいいものか判断が困難な状況にある、と。

迷いからお金が株式市場へと流入が抑制されている。世界中で金融や
経済に不安が高まっているのもその傾向を強めています。

 

先物市場も、原油の暴落が酷すぎて安心して投資できません。金だけ
は底打ちしたか若干値上がりしましたが、日本から見ると円高を伴う
為に投資価値はこれまた薄い。

それこそ、円のままで持っていた方が良い。円の信用が高過ぎて投資
意欲が削がれているのはあると思います。これも迷いの一つです。

 

迷いが生じた時に市場がどのような行動に出るか。

それは、安全でありながらも稼ぎを出せる可能性のあるような投資先
に投資をするようになります。

 

世界経済危機が訪れるたびに日本円やスイスフランが購入されるのも、
安全策を取りながらも一儲けしようとの考えから。

少なくとも損はしない、うまくいけば為替レートの変動により利益を
得られるかもしれないとの期待があっての行動です。

麻雀で言うならば、安全牌を切りながら回して上がりを目指すような
感じですね。

 

安全でそこそこ高利回り

日本の不動産が売れているのも、そういった心理があるからでしょう。

なんだかんだいって、日本の不動産価格は価格変動そのものが緩やか
であり、また利回りもそこそこ高い。少なくとも日本株式や日本国債
よりも遥かに良い。

安全で、そこそこの利益を得られる投資先です。

 

株式のように大きな稼ぎを出すのは難しいけれども、その株式市場が
確信を持って投資できる環境にはない。しかし円のまま抱えていても
金利はほとんどつかない。

それどころかインフレ傾向が始まれば、現金は価値が目減りします。

何かに投資をしておきたい(現金のまま保持していたくない)けれど
リスク資産へは投資を躊躇してしまう。

そんな意識から、不動産への投資が集中しているのではないかと僕は
感じています。

 

不動産の購入は金利の下落と実に相性が良いのも、不動産への投資を
後押しする理由にもなっていそうですね。

環境的に、不動産への投資が増える要素が非常に多い。

本格的に日本経済の指標が改善したり、企業業績が良好であったりと
数字で表われれば、また株式の人気が持ち上がり不動産価格は頭打ち
をするのではないかと思います。

が、景気改善傾向となれば不動産価格が下落する要素はありませんし、
当面の間は日本経済は今の微妙な雰囲気が続くように思われ、不動産
人気は衰えなさそうです。

 

考えれば考えるほど、不動産投資は磐石のように思えてきます。

もちろんそれぞれ、地方によって、物件によって事情が違い、全ての
不動産が同じように価格高騰へと向かうかといわれれば決してそれは
無いと断言しますが。

しっかりと選べば、今何かに投資するなら不動産を選択するのは然る
べきかなとの答えに至りました。

 

3棟目、欲しくなってきましたね。私事情もあって悩ましいところでは
ありますが、今後も不動産購入の検討を続けようと思います。

 

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