インフレに向かえば固定費は確実に上昇する。今のうちから対策を。

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2016年以降不動産投資を長期的に続けていくにあたり、よくよく
考慮しておかなければいけないことがあります。

固定費の上昇

 

経費は大きく、固定費と変動費に分けられますが、固定費の増加
は利益にも、経営の持続性にも大きく関わってきます。

固定費とは、要するに毎月必ず支払わなければいけない費用の事
であり、例えば電気代、水道代や管理費などがこれに当たります。

不動産投資は事業の中でも固定費は小さい方でしょう。人を雇用
する必要はありませんし、事務所も改めて借りなくても経営には
支障がありませんから。

 

最も大きな固定費というと、融資返済の金利払い分でしょうか。
金額が大きければ低金利でもそれなりの額になります。

尚、会計上は元本払いは経費には入りませんので、固定費の概念
からは外しておいて下さい。

その他の固定費といえば、税理士顧問料、固定資産税(月割り)、
清掃費、設備点検費などです。

いずれも家賃収入に比べると比較的小額で、一見するとたいした
問題ではないように感じます。

 

が、今後はそうはいかない可能性があります。

消費税の増税が実際に実行されるかはまだ不透明ですが、10%へと
増税されれば確実に経費を押し上げます。

物価が上昇すれば、自然とそれは価格に転嫁されます。固定費も
例外ではありません。

 

固定費の上昇は確実に利回りを下落させます。期待していたほど
の利益が得られなくなれば何のために高いリスクを背負ってまで
収益不動産を購入したのか分かりません。

今後予想される固定費の上昇には、今のうちからよく検討をして
おかなければいけない重要事項であると思っています。

固定費の一つ一つは小さくても、確実に利益を削られます。

固定費の上昇=利益の減少

なぜこれほどまでに固定費を気にかけなければいけないか。

それは、不動産投資のある特性のため

競争力確保のために、コストの増大を家賃へと価格転嫁しにくい
点にあります。固定費が上昇したからと軽々に家賃を引き上げて
いたら、すぐに顧客離れが起こるでしょう。

不動産賃貸料とは、顧客視点からすれば最も負担の大きい固定費
ですから。

 

お菓子や調味料を数十円値上げするだけでニュースになるほどの
騒ぎだというのに、家賃を月数千円値上げするなど到底受け入れ
られるものではない。

固定費を回収しようとして家賃を値上げした結果、空室率が増大
して総家賃収入が減ってしまったら意味がありません。

また今の日本の経済状況はそんなストーリーが容易に想像できる
くらい、個人のコスト意識は高まっています。

 

つまり、固定費の上昇は利益の減少に直結します。

そして固定費は、一つひとつは大した金額ではないものの、時を
同じくして値上げに踏み切られるもの。

全てが少しずつ値上げされればいったいいくらの利益減となるか
分かりません。

 

人件費の上昇のような日本経済には良いニュースも、不動産投資
をしている立場の人間からするとマイナス要因になり得ます。

人件費の上昇は価格の上昇に繋がっています。清掃の外注先企業
が賃上げを行えば、上がった人件費は価格に転嫁されてしまう。

 

電気料金は昨今の円高原油安と原発再稼動、再生可能エネルギー
発電の固定買取価格抑制のお陰で少し下がりましたが、またいつ
上昇に転じるか分かりません。

現に、原油価格は一時期の最安値よりまた随分と上昇しています。

電気代などの公共料金の値上げは取引先企業の固定費の増大にも
繋がりますから、これもまた価格に転嫁されて私たちが割を食う
ことになってしまう。

 

インフレの波が家賃、それも都心ではなく郊外や地方物件にまで
及んでくれれば救いになりますが、人口減少社会ではそれも期待
できる話ではなく。

固定費に関して、合理的かつ効率的な費用抑制策が、不動産投資
においてこの先生きのこるために必須であろうと感じます。

 

固定費は今後も確実に上昇する見込み

現時点で固定費の上昇は僕も実感しています。

実際、僕が収益不動産を購入した後で消費税が5%から8%へと増税
されましたが、収入が減った印象は拭えておりません。

 

また、最近は税理士顧問料の価格改定通知が来ました。相当額の
値上げを予告されています。

幸いにも僕は最優良顧客として認識して貰うのに成功したようで
傷は浅く済みましたが、それでも月5,000円のコストアップ。

今後、この固定費の上昇分をどこから捻出しようかと検討をして
おかなければなりません。たかが5,000円といえど、年間にすれば
60,000円にも上ります。

本業収入が異動やら承継開業やらで不安定になる中、年60,000円
もの費用をどうするべきかは死活問題……とまでは言いませんが、
無視できる金額ではない。

 

この波は次々とやってくるでしょう。正直言って、固定費の抑制
だけでは対応しきれないように感じています。

変動費を交渉により圧縮したり、経費節減を心掛けたり、副収入
がどこかで得られないかアンテナを張ったり。

長期の経営の安定性確保のためには、早め早めから行動を起こす
のは必須と思います。

何しろ経費削減は実行を早くすればするほど効果が伸びますので。

 

電気自由化も僕を含めて腰が重くなっている人が多いようですが、
私たち不動産投資家こそフットワークを軽くしなければならない
案件かもしれません。

通信費も大幅な削減を実現できる分野なのに、サボってしまって
行動できずにいたりします。

何とか時間を作って、僕も検討を進めたいと思います。

 

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