具体的な理想、思想の形成を重要視する理由

この記事は3分で読めます

いつも応援ありがとうございます。



 

何故僕がここまで理想だのなんだのと、何のお金にもならない綺麗事
にこだわっているか。

何となく理解をして下さっている方もいれば、さっぱり理解できない
とお感じの方までいらっしゃるかと思います。

 

実際にある程度以上の期間、事業を継続されている方であれば誰でも
理解されているはずです。

理想がしっかりしていないと、続かない。続けられない。

40年間ほどは続ける予定であったサラリーマンの代わりに独立をして
事業を始めるのですから、長く続かなければいけません。

 

一発当てて大金を手に入れて、後は会社を売り払っておしまい、との
計画でいる場合はその限りではありません。

それも一つの考え方です。長く事業を継続していくのはとても大変な
ことですから、価値のあるうちに現金化してしまうのは一つの手。

一生お金に不自由しないような金額で売れるのであれば僕であっても
売ってしまうでしょう。そのお金を元手にまた新たなビジネスを興す
事だって可能ですし。

 

しかし残念ながら、不動産投資もそうですし、一般的な事業の殆どは
キャピタルゲインでそこまでの大金を得るのは困難。

バブル時代のような不動産価格の高騰でも起きない限りは現実的では
ありません。

株で損失を覚悟してテンバガーを狙う方がまだ可能性は高いでしょう。
企業を高く売却するには上場をするレベルまでいかねばなりませんが、
それ程の会社を興せる人がどれほどいるか。

少なくとも僕にはできる気がしません。

 

一度起業したら、最低でも一生不自由のしない程度のお金が貯まる迄
事業とは付き合っていかなければいけない訳です。

そんな時に極めて重要なのが、事業を続けていく『動機』になります。

常に夢見る人間でありたいもの。

苦しい時にどう思えるか

親の事業を継ぐとか、生まれ育った地、またはよほど気に入った土地
で起業をする場合、比較的理想が薄くても何とかなったりします。

それは事業を続ける動機が既にある程度強固に存在する為です。土地
に対する愛着、執着は思いのほか強いもの。

家を潰さないようにとか、地域に貢献をしようという気持ちを持って
事業と臨めているなら頑張れるでしょう。

 

しかしそうでない場合。

例えば生まれ育った訳ではない地域に購入した不動産の管理運営とか、
立地で勝負をしようと見知らぬ土地でスタートした店舗ビジネスなど
では、明確な理想を持って挑まなければなかなか事業を続けられない。

起業の中では極めて成功率が高い医院経営においてもそうです。

 

何故か。

 

経営が安定している、業績が良いうちはいいんです。順風満帆な時に
事業を続けられないと思う人はあまりいません。

ですが、事業をやっていれば必ず「苦しい時」がやってきます。空室
が思わぬほど増えてしまう時期、ライバルの出現で客足が遠のく時期、
税金が上がって資金繰りが厳しくなる時期。

苦しい時期ほど理想の明確さが明暗を分けるといっても過言ではない
と僕は確信しています。

 

受験などでも最初から高い目標を掲げ努力できる人が勝つ確率は高い。

東大に入りたい、高学歴になりたいといった、目的はあっても目標が
はっきりしない人よりも、弁護士に、医師になりたいといったその先
の目標がある人の方が強いし。

研究者となり宇宙の秘密に迫りたい、芸術家として活動し一生を絵画
に捧げたいと思っている人は更に強い。内容に具体性があればある程
苦しくても努力をし、成功に近づけるものです。

 

苦しい時に膝をつくのは構いません。けれどもその後立ち上がれない、
道半ばで諦めてしまう、情熱を失ってしまう、となると先行き厳しい
ものとなるのは容易に想像できるでしょう。

ビジネスであれば、辿り着くのは経営破綻です。

 

事業だって長く続く

人も雇わず、借金も無く、お金に対する執着もないのなら、それでも
継続性を維持できるかもしれません。

実際、町の商店街を見ると客が入っているとは思えないのに何十年も
続いている個人商店があります。

夢もないけれども欲もないので、食うに困らない程度の売り上げさえ
あればいいのでしょう。

ですがそれは、そこまで苦労して辿り着いたからこそできる話です。
何十年もお店が維持できている時点で成功している。

 

私たちは今、それ以前の段階です。これから起業をしようというので
あればこれから長い年月が待ち受けています。

土地に対する執着も、人生における理想も何もなしに、何年も何十年
も同じ仕事に携わり続けるなんてできると思わない方が良い。

そもそも、サラリーマンとして何十年も仕事をし続けることに絶望を
感じたからこそ、起業をしようと考えたのではないでしょうか?

 

一言で言えばモチベーションの維持、です。

けれども実際は、モチベーションなどという一言で済ませるのは軽率
すぎるほどに重大な、人生の懸かったもの。

自分だけではありません。家族、大切な配偶者や子供まで巻き込んだ
決断をしようというのですから、お金の計算だけで済ませてよいもの
ではない。

いくら苦しくても食らいついていけるよう、強い意志が必須。それを
産むのが理想であり、

 

苦しさを乗り越える為の最終兵器です。

自分の理想について考えるだけで、様々なことが見えてきますから。
馬鹿な事、恥ずかしい事を言っているな、と思わずに、真剣に考えて
みることをお勧めします。

 

宜しければブログランキングも応援クリックお願いします。


  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

関連記事

  1. 持ち家に資産性を期待してはいけないと個人的には思います。
  2. 子供の頃のようになんでも挑戦できるわけではありません。
  3. サラリーマンでいるのも悪くはありませんし、必要な人材ですが。
  4. 子供が増えることは社会にとっていい影響を与えます。
  5. 原則を知ってこそ応用ができます。
  6. 歯車は交換できるものであるべきですよね?
  1. 深い内容ですね。いつもこのレベルの記事を書かれていること、尊敬しています。

      • きりのき
      • 2016年 7月3日

      ありがとうございます。

      自分に対する戒めのようなものですので。時間が経ったり
      問題が起こったりするたびに、僕も心が揺らぎます。

      それが少しでも参考になれるとしたら、これ以上ありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

このサイトについて

不動産投資を中心に、金融・経済、そしてビジネスについてコラムを書いています。

きりのきについて


人気ブログランキング参加中です。お楽しみ頂けたら応援お願い致します。



楽待不動産投資新聞様にて時々コラムを書かせて頂いております。

2014年4月不動産投資を始める際に最も重要なリスクヘッジの仕方。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る