法人開設時は代表者選考に要注意

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いつも応援ありがとうございます。



 

社会保障関連のチェックが、昨今非常に厳しくなっているのは事実
なようです。

ちょっと色々と無知な部分が招いたことでしたが、最近少し面倒な
事態に陥ってしまいました。

 

何かというと、法人に対する社会保険の加入についてです。

現在主に活躍してもらっている法人は、司法書士さんにはお願いを
せずに自分で書類を作成し、手続した法人です。

ウェブビジネスや不動産管理などを業務としていて、今のところは
ある程度の収入を得られており、作ってよかった、と思います。

 

他にもう一つ、それより古くから設立してある法人があるのですが、
そちらは主に不動産所有法人にするために用意したもので、こちら
は司法書士さんにお願いをしました。

定款などの作成はこれを見本として作ったわけです。後はネットで
調べつつやって、大した手間もなく設立できました。何度か、妻に
法務局に足を運んでもらったのを覚えています。

ちなみに司法書士さんにお願いした法人は、現在お蔵入り状態です。
休眠法人として抱え、まだ潰してはいませんが、今後日の目を見る
かどうかは不明。ちなみに僕が代表の法人となっています。

 

で、問題の現在前面で名前を出している法人。実はこれまで代表が
妻でした。

何を思ったのか、いえ何も考えていなかったのか、代表など誰でも
良いだろうと考えて妻にしてしまったんですね。

実際にはほぼ全ての業務は僕がしていて、妻にお願いしていた仕事
は入金だとか郵送だとか雑務のみ。実質的には業務執行社員である
僕が事業を行う法人です。

個人事業から法人成りした流れからもそれは完全な証明が可能で、
何も隠すところはありません。

 

が、このうっかりした行動が失敗でした。よくよく当時を思い出す
と、税理士さんが何か電話で言いたそうなことを引っ込めたような
気がします。

それが、この社会保険関連について、でした。

うっかりミスでへこみました。

軽い気持ちが生んだ失敗

従来であれば、別に問題にはならなかったようです。

法人の社会保障の加入については、昔から問題視されていたところ。
その解釈も時代によって変化してきましたし、様々な裁判が行われ
一般庶民には理解の難しい問題となっています。

 

昨今の流れは、元を辿ると「社会保障費の不足」が原因です。僕も
医師で、健康保険などから支払いを受ける側である以上、財源不足
は大問題。

また、きちんと支払っている企業とそうでない企業があって、格差
や無保険などの問題が未だ残っているのはおかしいと思っています。

政府がやっているように社会保障費を抑制するのが正しいかどうか
については異論を持っていますが、取る方に関してはルール通りに
されなければいけないと思います。

そう、支払いたくないならルール通りに、と。

 

ただ、これまでの流れである程度「見逃されて」きた部分があった
のは事実です。

どこまで見逃すかはまた国や担当する独立行政法人が線を引くもの
ですから、それで許されてきた範囲はルール通りであるとの解釈で
良いと思います。

しかしそれは明文化されていません。ですから、いつ覆されるかは
分からないグレーゾーンとなります。

 

今回の問題は、それと関連するものでした。妻が代表で報酬を僅か
であっても貰っている以上は、社会保険に加入したうえで保険料の
支払いをしなければいけない、と。

代表者は強制加入です。しかし妻はずっと僕の扶養に入っていて。
ここらで矛盾が発生してしまいました。

たとえ無報酬であっても加入はしなければならず、そうなると扶養
ではいられない、と。

 

無知で恥ずかしい限りですが、そんなミスが発覚し、国民年金機構
から怖いお手紙が来ました。

ただ、来てくれと言われても地方住まいの人間ですから訪問は困難
な状況で、とりあえず妻に電話をしてもらって話を聞くと、そんな
事情であった、と。

そこからは税理士さん頼みで色々とアドバイスを頂き、最終的には
代表を変更し妻が非常勤役員となる方向で決着がつきました。

 

それ故その代表変更をするのに登録免許税や司法書士さんへの報酬
が必要になって、若干の経費が計上されたわけです。最初から僕を
代表にしていれば、こんな面倒事にはならなかったはずで。

わずかな金額ではありますが、損をした感じです。

まあ住所変更もしなければいけませんでしたのでちょうど良かった
と思うようにしておきます。

 

こじらせると痛い目を見る模様

実は他にも電話口で「抜け道」の例を向こうから教えてくれたりも
して、厳しく取り締まろうとはしていない様子ではありました。

が、税理士さんによるとこの辺りはかなり担当の方によって対応が
違うとの話です。

つまり担当さんがたとえ寛容な方であったとしても、機嫌を損ねて
相手の態度を硬化させてしまうと、下手をすると過去に遡ってまで
加入し、支払いを求められる可能性がある、と。

 

社会保障関連の法律はきっちりと整備されており、あくまでも寛容
の精神から許されていただけですから、厳しくされてしまえばもう
どうしようもありません。

幸いにも今回当社が許されたのは僥倖であったと思います。

これから法人を設立予定の方は、ご注意下さい。社会保障関連は、
本当に徴収が厳しくなっていますから。

 

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  1. いつも楽しく拝見し、勉強させてもらっています。
    ちょうど、そんなことを考えた時期でした。
    法人の会社で、妻が代表としても、報酬がゼロなら、強制加入免れるような
    気がしていましたが、やっぱり原則からすると強制加入ということになるのですね。

    とすると正解は、
    先生が代表、だけど報酬はなし、妻に報酬
    という風にすれば、常勤職での保険料変更にも影響しない
    ことになりますか?
    (参考出典:http://www.growthwk.com/entry/2016/04/04/131119)

    もし間違っているようでしたら教えていただけたらと思います(メール先でもかまいません)

      • きりのき
      • 2017年 8月22日

      コメントありがとうございます。

      そうですね、それが正解のようです。後は出す報酬を間違えなければ
      法律上も何の問題も無くなります。

      本当に余分な出費でした。ご注意下さい。

  2. ご返信有難うございました。
    確認が遅れて申し訳ありませんでした。
    今後とも宜しくお願いします。

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