年金と貯蓄では安心できる老後を迎えられない

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年金が少なくて高齢者の生活が苦しい、なんて話題を以前からよく
見かけます。

自分がどの程度年金を貰えるかは大体推測ができるはずですから、
結局は人生設計の失敗でしかありません。想像よりも長生きをする
時代になった、とも言えます。

 

年金だけで生活ができるかというと、なかなか難しい場合が多いと
思われます。国民年金の場合、月10万円にすら届かないのが普通。

それはそうです、年金なんて大した金額払っていないのですから。
国民年金の月の支払い額は1万5千円程度。40年間支払ったとしても
貰う期間が20年なら月3万円の積立でしかありません。

国民年金の平均的な支給額は5万5千円程度とのことであり、倍近く
貰えているのであれば決して悪くはないでしょう。

また、月6万円弱で生活ができるかどうかなんて誰にでもすぐ分かる
話です。住宅を所有していれば食費と光熱費程度ならギリギリ捻出
できるかもしれませんが、正直高齢者には厳しいように思います。

 

厚生年金でも平均で14万7千円。これだけあれば何とかなりそうです
けれども、老後を楽しめる程度かどうかと言われれば厳しい。

年金は社会保障制度の一部であり、最低限の生活費ですから当たり前
の話なんですけれども。

時々、年金生活者が「生活が厳しい」と報道がされたりしますよね。
社会保障費で豪遊されても困るのはちょっと考えれば分かるはずで、
どのような意図で問題提起しようとしている報道なのか疑問です。

そうならないように計画的な人生設計を啓蒙するとかであれば理解が
できますけどね、どうにもそうではないように感じてしまいます。

 

現在の30歳代、40歳代なんて年金が支給されるかどうかすら怪しい。
年金政策が失敗しているなんて遥か昔から分かっていたこと。今さら
騒ぐ内容ではないでしょう。

政策の失敗の責任が誰にあるかなんて最早どうでもいい。重要なのは
自分の老後は自分で守るしかない、という現実だけです。

こんな老後を過ごしたいなら。

貯蓄は老後を救う?

老後への備えというと話題となるのは「どれくらい貯蓄をしておけば
安泰なのか」にばかり焦点が当たります。

まあ、一番気になり、分かりやすい指標ですよね。年金が支給される
程度の年齢になればそれ以降急に出費が増えるなんて、医療費介護費
くらいです。

年間でどれくらいあれば生活レベルを維持できるかを推測することは
比較的容易。そこから逆算すれば、老後の必要貯金額が判明します。

 

ですが、それは本当でしょうか。

人間、生きている以上は明日があります。いつまで命があるかなんて、
誰にも分かりません。すると、本当に計算上の貯金額で間に合うのか、
という不安が発生します。

加えて、本当に予想外の出費が他にないのかとの疑問も残りますよね。
医療費の自己負担額も、制度は結構コロコロと変わっています。今は
介護費用も負担額が増える見込みです。

 

それまでの何十年という生活から、人生とは自分が計算した通りには
なかなかいかないものだ、と誰しも悟っています。となれば、老後の
貯蓄として貯めたお金なんて信用できるものではないでしょう。

結局、貯めたお金は何歳になっても「将来のために」残しておいて、
年金で生活をやりくりしようとします。結果、生活は苦しいし世間に
お金が回らずに景気は改善せず。

誰もが経済的に苦しむ時代へと邁進中なのが日本の実態です。

 

老後の貯蓄なんて、無意味とは言いませんが生活保障にはなりません。
若い時から老後資金を貯蓄しておくなど、する必要はないでしょう。

もっとも、昨今の若年~中年世代は昔と違って老後の貯蓄をする余裕
なんてないかもしれませんが……。

20年後更に増加する高齢者が、今より少ない年金で、今より上昇した
物価の中で生活しているのを、いったいどのように報道されるのか。
未来の若者はどのような意見を持っているのか。

高齢者の貧困は自己責任、などと言われてしまっているのでしょうか。
今から想像するだけでも恐ろしい話です。

 

収入の維持が余裕のある老後へと導く

一般庶民が貯められる金額では、いくら若いころから老後のためにと
貯金に励んでもどうせ前述のような不安からは解放されません。

重要なのは収入の維持。毎月入ってくるお金が満足いく生活をするに
十分足りているなら、何も恐れることはありません。支出を収入以下
に抑えれば決して困ったりはしません。

預貯金はあった方が望ましいですけれども、収入さえあれば無くとも
何とかなるものです。

 

これからの時代、将来の不安からお金を貯めたくはなりますけれど、
それは問題解決になりません。

得たお金で自己研鑽し、将来的な収入を増やすとか、投資活動をして
非労働所得を増やすとか、自分を支えてくれる伴侶を探すとか、貯蓄
以外にもできて効果の高いことは山ほどあります。

 

不動産投資だってその一つ。逆に言えば、その一つに過ぎません。

人間、一つの事に集中しなければいけないなんてルールは存在しない
ので、将来のためには何にでも挑戦をするのが老後の生活を守るため
貯蓄よりも重要なことだと僕は信じています。

 

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