借金とは資本。武器の本質は何であるかではなくどう使うかにあり。【1】

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資本主義社会というのは借金で成り立っています。借金こそが富を
生み出す源泉です。借金がなければ貧富の格差はよりひどいものと
なっていたでしょう。

それどころか、世界は今よりも遥かに争いの絶えない環境にあった
に違いありません。

 

格差拡大とか貧困といったことに対して、最近は「相対的貧困」と
新たな概念を作ったりして問題提起をしようとする方々がいるよう
ですけれども。

一番ひどい格差とは、日本国憲法25条に記載されている「生存権」
が侵害されているかいないか、です。

全ての国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有して
います。最大の格差は、この生存権が確保されているかいないか、
であると僕は思っています。

生存権を確保したうえで生き方を「選択」できる時点で、格差とか
相対的貧困とかいったものを政府が解決する優先順位は低い。もし
そこの政治的優先度を高めたいなら共産主義に移行するしかない。

所謂「赤化」です。しかし、それを大多数の日本人が望んでいない
のは選挙結果から明らかでしょう。共産主義など目指しても、半端
な社会主義国どまりになるのは歴史から見ても明らかなのですから。

北朝鮮のような体制を羨ましいと思う人間が、現代日本にどれほど
いるでしょうか。

 

相対的貧困とか格差拡大とか、生活が苦しいとか馬鹿な経営者が、
と自分の境遇が悪い事に不満を持っていて、それを本当に変えたい
のであれば。

自分で何かしら「選択」をして、その境遇から脱出するように行動
をするしかありません。政治はご存知の通り、個人の問題に対して
何か救いの手を差し伸べてくれる存在ではないのです。

国が提供する社会保障は、上記の生存権を確保する為の最終手段。
もしどうしようもなくなり生存権が侵害されそうになった際に国に
助けを求めるのも、一つの選択肢です。

 

地方に仕事が無いからと言って東京に出てくるのも選択ですよね。
であれば、東京で家賃が高く生活できないなら地方に移り住むとの
選択もあって然るべきでしょう。

それを不便だから、田舎が嫌だから、と理由をつけて選択しないと
したら、自分の選んだ道なのだから仕方ないでしょう。相対的貧困
が広く共感を得られないのは、この辺が理由と推測します。

後は、マスコミやその関係者が過剰に演出をしようとするところも
嫌われる要因でしょうけれども。

 

盛大に話が逸れましたが、借金というのも自分の境遇を変える為の
選択です。

繰り返しますが、借金とは富の源泉で、より豊かな生活をしたい人
に向けて資本主義社会が提供してくれるチャンスです。

借金についての理解不足は、社会主義寄りの資本主義である日本で
生きるにあたって重大な損失になりかねません。

貧困とは生存権すら確保できないのが最大の問題

借金は富の源泉

借金は生活を拡大させる「資本」です。借金そのものに悪いところ
など何一つありません。

もし問題があるとしたら、その使い道。資本ですから、そのお金を
どう使うかが重要であるのは誰でも分かる事でしょう。

皆さんも、政府の予算に対し口を揃えて言いますよね。無駄遣いを
するな、と。政府予算は、各種税金や国債という名の借金を原資と
した資本ですから。

 

資本であるという事はどういうことか。

その意義は、借金をすることによりバランスシートが拡大する事に
あります。

 

政府予算の話に置き換えると分かりやすいかもしれません。政府は
前述の通り、税金などの歳入に加え、必要な予算に対する不足分を
国債発行により補填します。

つまり、借金をして予算の資本を確保しています。

政府予算は主に国内で使われるお金ですので、もし国債を発行せず
税収のみで予算を立てようとしたら、国内に流通するお金が少なく
なり国民の生活はその分だけ縮小します。

冒頭で取り上げたような、生存権を侵害される国民は今よりずっと
増えるでしょう。それと共に犯罪率は上がり、教育レベルも下がり、
一部の富裕層のみがまともな生活のできる国になってしまう。

国債発行、つまり政府が借金をすることでそうならないように予算
をつけています。政治の本質がここにあるのは間違いありません。

 

予算が決定すれば最終的に結果を左右するのはその使い道。資本と
言っても借金ですから、それが返せなくなるような状況に陥っては
いつか破綻してしまいます。

財政再建とかプライマリーバランスの黒字化とは、借金により拡大
したバランスシートをどのように維持していくか、を長期的視野に
則って考える話。

個人に言い換えれば、借金の返済計画。借金との正しい付き合い方
を模索しているようなものです。

 

資本の多寡が可能性を広げる

この話をまた個人に戻して考えると、想像がつきやすいでしょう。

自宅が欲しい。では資本はどうするか。地道にお金を貯めて現金で
買うか、それとも借金をしてバランスシートを拡大し、今すぐ購入
するか。

お金を貯めるには20年掛かるとしたら、どうでしょうか。もちろん
小さく慎ましやかに生活するのは一つの選択。借金をして、自宅の
ある20年間を送るのも一つの選択。

どちらがいいか、です。ただ、借金によって可能性を広げなければ
取れない選択肢が数多いのは確かな話。

 

借金とは、人生を豊かにするための一つの手段であるのをまず理解
しておくのは、日本で生きるにおいて重要な事です。

次回に続きます。

 

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