活況化する民泊、Airbnbを横目に思うこと

この記事は3分で読めます

いつも応援ありがとうございます。



 

しばらく前からとても話題になっているAirbnb

実のところ結構最近まで僕は知りませんでした。とある知人の所
へ遊びに行こうとしても最近宿が取りにく過ぎて困る、という話
をしている際に、Airbnbでも利用すればいいよと言われ。

何の話だろうと検索して、その存在を知りました。夏ごろの話。

 

それ以来、僕も不動産投資家ですのでAirbnbについて情報収集は
しました。

すごく稼ぎは良さそうですね。利回りは単なる住宅賃貸の比では
ありません。もちろん高稼働前提で。

今から不動産投資をしようと思っている方には、利回りの低さを
解消するための良い手段でもあります。

日ごろから、不動産投資はキャッシュフローが命であり、受けた
融資の分を稼ぎきってしまえばあとはどうとでもなる、との理屈
とぴったり合致します。

一気に資産家の仲間入りをするチャンスと言えますね。

では僕はというと。

今のところ、参入意思はありません。

 

薦めておきながら参入はしないなんておかしな話だ、と思われる
と思いますが、これは儲かる儲からないではなく、もっと根源的
な部分にあって。

僕は本業の邪魔をしない程度に「手間が掛からない」事を不動産
投資に求めています。

Airbnbは、少なくとも今の段階では手間の面で難しい。稼げるか
稼げないかの問題ではありません。

いくら中古車屋が稼げるからといって、サラリーマンをしながら
やろうとはなかなか思いませんよね?

それと同じこと。

 

やる気がある方は、そこまで手間でもないようですから自分の殻
を破る意味でも挑戦する価値はあるように思えます。

ホテル業界が黙っているとも思えません。

Airbnbに思う3つの懸念

ただ、僕がAirbnbに参入を控える理由は他にも懸念があるからで。
それも、複数の懸念が。

 

一つ目は、法的な問題。現在、政府は東京オリンピックを目標に
民泊を活性化しようとの動きを見せています。

それに同調するかのように、一部の自治体でも条例化を目指して
いる真っ最中。

逆に言えば、現段階では法的にグレー、ないしは黒であるという
事を忘れてはいけません。現時点で既に同様のサービスを提供し
摘発、逮捕をされているケースが存在する。

 

この時点で面倒くさい。法の網を掻い潜ればそこには金の成る木
がある、なんてのは昔から変わりません。が、そういったものは
法的に目潰しをされる運命であるのもまた変わらない。

税制上も引っかかる可能性がありますね。住宅という名目で固定
資産税や不動産取得税を軽減してもらっているのですし。

どこからかの鶴の一声で情勢が変わってしまうのは、新興産業の
宿命です。既にNHKで特集を組まれたりもしていますので、時間の
問題かなと思います。

 

二つ目、大手の参入

不動産大手アパマンショップホールディングスが民泊への参入を
発表しました。その為もあってか、株価は急騰しています。

多数、手元にサブリースとして借り上げている物件があるはず。
それを民泊に適した立地のものだけ民泊に貸し出すだけでも利益
は大幅に伸びそうです。

ノウハウを蓄積したら民泊管理サービスなんかも始める予定では
ないのでしょうか。

 

これがうまくいったら、その他の不動産大手も続々と参入をして
くるでしょうね。

不動産の管理を依頼しに不動産屋へと訪れたら、民泊管理を営業
される日がくるかもしれません。

そんな予測がされる中、個人で民泊経営で長く勝っていける自信
は僕にはありません。

 

三つ目、需要の減退の可能性

中国経済が衰退しつつある中、また安全保障面で世界的な問題が
巻き起こりつつある中、宿泊需要が維持できるかどうか。

長期的に見れば来日外国人数は増えるかもしれませんが、どこか
で数年単位の停滞期が来るように思います。

 

また、ホテル業界が黙っていないでしょう。ホテル業界が民泊に
政治圧力を掛けてくるだけでなく、需要を奪おうと必死になって
サービス展開を拡大してくるはず。

そうなれば価格競争にも巻き込まれるし、宿泊施設の供給が過剰
となり相対的に需要が減少します。

思ったほどには稼げなくなるかもしれません。それこそリスクを
背負ってまでするほどのものではなくなる事も考えられます。

 

民泊が活況化すると……

そして、民泊経営が活発になればなるほど通常の住宅賃貸の価値
は自動的に押し上げられます。

民泊に貸し出される分、賃貸住宅の供給が減少しますから。地方
でも人口が減る以上に賃貸住宅の供給が減少すれば、家賃上昇も
期待できるかもしれません。

利回りの差が縮まれば、苦労して民泊へと参入する理由がさらに
減りますね。

 

そのうち民泊も駅前立地や利便性の高いところに集中するように
なって、賃貸住宅は不便な所へ押しやられる可能性もある。

民泊がされているようなマンションやその近隣は、そのトラブル
により賃貸需要が減ったりもするでしょう。

逆に店舗などはお金を落としやすい旅行客目当てに出展が活発化
すると思いますので、テナントビルの価値はアップしそうです。

地域によっては、徐々に区画の再編が自然と起こっていくような
気がします。

 

日本経済の活発化の観点からは大きな試金石となるであろう民泊

直接的な現場からは離れているつもりですが、そこから発生する
変化には注目していきます。

 

宜しければブログランキングも応援クリックお願いします。


  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

関連記事

  1. 2014年の不動産動向は?
  2. 新しい元号を皆で祝って迎えたいですね。
  3. 不安を抱えたまま何もしないのは嫌ですよね。
  4. 画像はうちの子ではありません。
  5. いくら頑張っても猫はそう簡単にパソコンを使えません。
  6. 20130125-000310.jpg
  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

このサイトについて

不動産投資を中心に、金融・経済、そしてビジネスについてコラムを書いています。

きりのきについて


人気ブログランキング参加中です。お楽しみ頂けたら応援お願い致します。



楽待不動産投資新聞様にて時々コラムを書かせて頂いております。

2014年4月不動産投資を始める際に最も重要なリスクヘッジの仕方。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る