キャッシュフローと不動産融資の話【3】

この記事は3分で読めます

いつも応援ありがとうございます。



 

続きです。

前回は以下より。
キャッシュフローと不動産融資の話【2】

 

何らかの理由により、キャッシュフローの出ない収益不動産を購入
してしまったら、その後の人生の相当長い期間を悩まされ続ける事
になってしまいます。

今30歳代とすると、60歳過ぎ、下手をすると70歳を過ぎても返済が
終わっていないかもしれない。退職金で全額返済できればいいです
が、退職金が必ずしも出るとは限りません。

新築区分マンションを業者の謳い文句を信じて購入した方の中には
「年金代わりに」と言われた経験もお持ちではないでしょうか。

計画通りに返済が進んだとしても、その年金暮らしになっても借金
が残っている可能性があるのは恐ろしい話だと思いませんか?

キャッシュフローの出ない原因は、融資の金利負担です。よほどの
問題物件でない限り、新築マンションで10年以内に総家賃収入より
修繕金の方が高くなってしまうなんてことはあり得ません。

あるとすれば施工に問題があった場合ですが、それは施工業者との
交渉などで何とかするしかありませんので除外します。

つまり、金利負担を軽減~ゼロにするのが第一の目標となります。

 

キャッシュフローの出ない収益不動産を売るための常套手段として
「元利均等返済と返済期間の引き延ばしを利用して限りなく月々の
返済負担を小さく見せる」というものがあります。

そのような物件を扱う不動産業者は売り上げが重要なので、表面的
に良いように見せて焦点を誤魔化せばいいと考えているのでしょう。

元利均等返済も返済期間の引き延ばしも、どちらも毎月の返済負担
を軽減する作用があります。ただし、副作用として総返済額が増加
してしまう。つまり、利払い総額が増えてしまう

投資の目的は最終的に得をする事であるのに、そこを考えさせずに
顧客へと押し付けている点が最大の問題な訳です。

 

まずは、利払い総額をどうやって圧縮していくかを検討するべきで
あると、僕は考えます。

少しずつ信用を取り戻せば、美しい夜景が見えてくるはずです。

他からキャッシュフローを生み出す

金利負担を軽減するのに最も効果的なのが、繰り上げ返済です。

金利を最終的にどの程度支払う必要があるのかは主に利率総融資
金額、及び返済期間の3つに依存しています。

元利均等返済か、元金均等返済かによっても総返済額は変動します
が、キャッシュフローの出ない物件の場合は殆どが元利均等返済で
あると思いますし、変更も困難でしょうからここは無視しましょう。

 

僕が1棟RCマンションへの投資を考えたのも、最終的には増やした
収入でタイミングを見て一括返済をしてしまおうと考えているから。

当面は高い利払いを容認しつつ、資産を有効活用して収入を増やし、
そう遠くないうちに全額返済してしまえば、最も金利負担を減らす
ことができるだろう、と。

普通に稼ぎ、僕が返済をしても、妻の物件であり妻の融資ですから
贈与と認識される可能性がある、という税務上の問題も考慮して、
未だに一括返済は控えているのですけれども。

配偶者控除見直しは避けられたものの、来年以降は妻にも他法人の
役員及び従業員として働いてもらいその分収入も多くする予定です
ので、コツコツ貯めて貰って繰り上げ返済をさせるつもりです。

妻の不労所得が増えれば、もしもの時の収入源も増えて一石二鳥。
新築ワンルームマンションの失敗を成功に変化させられます。

 

最低限の目標は、返済額が収入を上回っているなら持ち出しのない
程度までは月々の返済負担を減らすこと。

利払い総額を減らすのであれば期間短縮した方が効果が高いものの、
持ち出しがあるのは事業として破綻しており、長期的に放置しては
ならないと個人的には考えています。

入金し忘れのリスクなどもありますし。

 

僕と同じように1棟RCマンションを購入すべきとは言いませんが、
何らかの手段で収入を増やし繰り上げ返済を加速していくのが投資
の失敗を取り戻す最善手であると思われます。

 

プラスに転じたら投資拡大も考慮を

前述したように、必ずしも全額を返済する必要はありません。

月々のキャッシュフローがプラスで、尚且つ納税しても黒字を維持
できるのであれば、それ以上を追求しないのも一つの手。

余裕があれば、積算評価でもマイナスにならない程度まで融資額を
減らせるよう、その後は期間短縮で繰り上げ返済してもいいのかも
しれません。

 

もしも今後の投資拡大をするなら、最低限繰り上げ返済をした後は
現金を貯めておくのも選択肢に入れておきましょう。

不動産投資の規模を拡大したいと思っても、現金が無ければそうは
簡単な話ではありません。

区分マンションをプラスに転じさせたとしても資金ゼロでは不可能
とまでは言いませんが、相当なリスクを背負います。よほど自信が
無い限りは、お勧めはしたくありません。

たとえ自分が通ってきた道だとしても。

 

手持ち物件がマイナスとカウントされない状態までいけば、更なる
収支の改善よりも現金の保有の方が投資には役に立ちます。

現金は多ければ多いほど安全な投資をできるのは間違いない。

もしも不動産投資の規模を拡大することで持ち直しを図りたいなら、
適当なところで資金集めを始めるのが望ましいと考えます。

 

キャッシュフローがプラスに転じていれば資金集めも多少なりとも
やりやすくはなっていますので、後は自身の頑張り次第。

ここからは、いつものお話の通りです。

 

やってはいけない投資をしてしまったとしても、何も諦める必要は
どこにもありません。

多少努力と時間は必要になりますが、それ以後間違わなければ必ず
何とかできます。

ただし、融資額が増えれば増える程に、傷が大きくなればなる程に
形勢は厳しくなりますので、早いうちに間違いに気が付いて下さい。

くれぐれも、過ちを繰り返しませんように。

 

宜しければブログランキングも応援クリックお願いします。


  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

関連記事

  1. 陣形を組むのは戦術の一つですが、戦略がなければ勝利はできません。
  2. 一部金融機関の不動産融資引き締めは地方投資には逆風です。
  3. 動物だって将来の危機には備えるもので。
  4. 自分の足で走りましょう。
  5. 営業って大変ですよね。にもかかわらず優遇されるということは?
  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

このサイトについて

不動産投資を中心に、金融・経済、そしてビジネスについてコラムを書いています。

きりのきについて


人気ブログランキング参加中です。お楽しみ頂けたら応援お願い致します。



楽待不動産投資新聞様にて時々コラムを書かせて頂いております。

2014年4月不動産投資を始める際に最も重要なリスクヘッジの仕方。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る