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不動産投資の資産性を決めるのが土地であるとしたら、
収益性を決めるのが建物です。
いくら土地の資産性が高くても、建物がなければ
キャッシュフローは得られません。
更地を駐車場にして貸すという選択肢もありますが、
何か建てた方が収益性が増すのは間違いありません。
そもそも一般的な不動産投資では、更地を購入するのは
何をするにしてもコスト面で厳しく、
かなり上級者向けと言えます。
元々資産として土地を持っているならともかく、
個人でまっさらから不動産投資を開始するならば
素直に建物を含んだ収益不動産を購入するのがいいでしょう。
今回は不動産投資における代表的な建物の種類とその特性について
簡単に、かつ分かりやすく解説していきたいと思います。
あくまで僕のイメージ的な部分もありますので、
全てには当てはまらないこともありますからご注意ください。
不動産投資に向いている建物の使用用途
不動産投資の建物の種類というと、一つの分類としては
「使用用途は何か」というものがあります。
住居向けとか、店舗向けとか、そういう意味合いで。
近年の不動産投資の主な投資対象は、「住宅」です。
なぜ住宅が投資対象であるかというと、
「税金が安い」
「需要が大きい」
この2点が最も大きな理由と思われます。
今回、「簡単に」「分かりやすく」がテーマなので、
具体的にどう税金が安いとか何故需要が大きいかは省きますが。
ともかく、賃貸事業をするのに有利な環境なんですね。
商業向けは手間がかかる上にハイリスクハイリターンな投資です。
実際、マンションの下にテナントがついていたりしますが、
それだけでも入居に苦しむことだってあります。
利回りでいえばテナントビルなどの方がいいんでしょうが、
微妙な立地のテナントビルでは入居があるかどうかが不安であり、
一等地であれば入居はすぐ決まるとしても非常に高価格だったり、
そもそも一等地は物件としてほとんど売りに出されません。
銀座の一等地なんか、一般人の目に触れることはありませんし
触れたとしても数百億円、買えないだろうというのは
誰でも想像に難くないかと思います。
ホテルなども選択肢ですが、管理が特殊であったりして、
ノウハウがないとなかなか難しいでしょう。
駐車場は立地によっては悪くなさそうですが、
利回りなんかはどうなんでしょうか。
ちょっと挑戦してみたことがないのでなんとも言えません。
機会があればチャレンジしてみたいですね。
その他、軍用地だとか工場だとか色々ありますが、
いずれも上級者向けで、売りに出ている物件も少ないため
初心者向きではないことは確か。
とっかかりとしては、融資も引きやすい住居用不動産から
スタートするのがやっぱりおすすめです。
住居用不動産で上手くいかない人が他で稼げるとは思えませんしね。
建物の5つの構造とその特徴
では、次に住居用不動産の建物の種類について。
今度の種類は、建築構造についてです。
大きく分類すると、建物の構造は以下の5つ。
1.SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート)
2.RC造(鉄筋コンクリート)
3.重量鉄骨造
4.軽量鉄骨造
5.木造
簡単に違いを言えば1の方が頑丈であり、5の方が脆くなります。
大雑把には、頑丈な建物の方が耐久年数が長く、建物も高くできます。
木造アパートでは日本では2階~3階建てまでが主流です。
頑張れば5階建てくらいまで作れるらしいですが、実物は見たことありません。
対してSRCのマンションなんて、何十階建てのものもありますよね。
タワーマンションなど。
そんな建物、価格が高くて個人レベルでは買えませんが。
RCマンションなどそこまで大きくなくとも、建物が大きくなる分、
一つの物件当たりの住民が増え、収入は大きくなる傾向にあります。
こんな言い方すると、RCマンションの方が木造アパートよりも
優れているように感じますが、話はそこまで単純ではありません。
「頑丈な建物の方が修繕費も維持費もかかる」ということがその理由です。
確かにRCマンションの方が木造アパートより建物自体が大きくなり、
収入の金額は大きくなります。しかしその分コストも大きくかかります。
エレベーターの維持費や電気代なんて象徴的ですね。
建物も資産価値が高く計算され、固定資産税が高くなります。
減価償却にも時間がかかりますし、正直言って収益効率(利回り)は、
木造物件の方がずっといいのが本当のところ。
その代わり資産性(積算評価)がRCマンションの方が高く出て、
融資返済期間も長く取れますから、融資はRCマンションの方が受けやすいですね。
この理由は、建物のm2単価と耐久年数に依存します。
建物の「物としての価値(積算評価)」を計算する際の式は、
【建物の種類ごとに決められたm2単価】*【延べ床面積】
木造よりRCマンションの方が単価が高いので、積算評価は高くなります。
そしてこの積算評価は、築年数により減価されていきます。
ここで効いてくるのが建物の耐久年数です。
建物の耐久年数はもちろん個体差やメンテナンスで大幅に変わりますが、
減価償却の基準を決めるために、法的に定められた年数があります。
法定耐用年数というものです。
それぞれの建物の法定耐用年数については、こちらを参考にして下さい。
(古い記事のため読みにくくて申し訳ありませんが)
法定耐用年数が過ぎると、建物の積算評価としてはゼロになることになります。
多くの金融機関は価値がゼロになるまでの期間しか融資をしてくれません。
つまり中古物件の場合、残された法定耐用年数分しか融資期間を取ってくれないんです。
(正確には補正があって若干ずれが出ますが、ここでは省略)
中古市場に出てくる収益不動産は、10~20年経過していて普通。
築20年の木造アパートは、耐用年数が残り少ない。
つまり、仮に融資を受けたとしてもわずか数年で返済をすることになり、
家賃収入ではほとんどの場合それをまかないきれないんです。
対してRCマンションの場合、築20年であってもまだ30年近く
耐用年数がありますから、十分な融資返済期間が取れます。
木造アパートよりRCマンションの方が融資が受けやすいのは、
これが理由です。
収益性を考えれば維持費も税金も安く済む木造アパートのほうが有利ですが、
融資が受けられなかったり無理な返済計画しか立てられないのでは意味がない。
一見すると価格も安くて利回りが良い木造アパートの方が初心者でも
とっつきやすく感じたりするかもしれませんが、
実際は融資を引くのが難しく、上級者向けと言えます。
初心者である僕は多分に漏れずRCマンションから入ったクチです。
今後は是非、木造アパート経営にもチャレンジしたいところですね。
不動産投資の建物まとめ
まとめます。
1.不動産投資をスタートするなら、まずは住居用物件がおすすめ。
2.RCマンションは高コストだが資産性が高く融資を引きやすい。
3.木造アパートは融資を引きにくいが低コストで収益性が高い。
4.鉄骨造はその中間。重量鉄骨はRC寄り、軽量鉄骨は木造寄り。
どの建物がベスト、なんてことはありません。
それぞれメリット、デメリットがあります。
RCマンションは高コストだからリスクが高い、木造は安くて低コストだから
リスクが低い、なんてことはありませんし、RCは資産性が高いから安全、
木造は資産性が低いから危険、なんてこともありません。
建物の構造だけでリスクや収入が決まるなんてこと、決してありません。
土地の事情、周辺の施設の状況、交通の便、その他諸々。
経営が安定するかどうかは多くの条件を踏まえたうえで
判断することです。
融資が出る、出ないで問題があったりはしますが、
あまり先入観を持って決め付けをせず、総合的に判断する癖をつけましょう。
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なるほどです
初めての人は
住宅用がおすすめなんですね…
木造って意外と
初心者向けではないのですね…
融資が出るなら、木造アパートの方が維持費も税金も安くて、
価格競争力も強いからやりやすそうですけどね。
スルガ銀行が昨年6月頃から木造築古物件への融資を制限してから、
また再開したという話も聞かないですし。
最初の1棟目という意味では、取得するのに一苦労しそうです。
一つでも不動産賃貸運営の実績があれば違いそうですね。