税金対策を制するものが不動産投資を制す

この記事は3分で読めます

いつも応援ありがとうございます。



 

不動産投資に携わっていく限り付きまとってくる問題。
それは「税金」です。

 

不動産投資を開始すると、とても税金に詳しくなっていきます。

ニュースを見ている間は国の税収不足で憂いていても、
いざ自分が納めるとなったらできるだけ納税額を
減らしたいものですからね。

税務署には目を付けられないように。
且つなるべく納税額が少なくなるように。

不動産投資は、税金との戦いなんです。

税金を支払ってお金が残らなかったら、何の意味があって不動産投資をしているのか分かりません。

不動産投資で税金対策が必須の理由

まず、なぜ不動産投資において税金対策が必要か、ですが。
そもそも、稼いだお金を自分のものにするためには、
どうやっても税金を支払う必要があります。

それは不動産投資に限らない、
日本社会における絶対的なルールです。

広い視野で税金の全体像を見ると様々な不公平感を
強く感じることもあるものの、いくら文句をつけても
すぐ自分に有利になるなんてことは当然ながらあり得ず。

既存のルールに沿ってやりくりしなければなりません。

 

普通の事業であれば稼ぎが出たら堂々と税金を払って
残った分は好きに使いましょうと言いたいところですが。

不動産投資でそうも言っていられません。
その理由は、融資にあります。

 

不動産投資では借入額に比べて収入が少ないのはご存じのとおり。
購入する不動産自体に資産価値がありますから仕方ないですね。

ただ、その少ない収入から、巨額の融資を返済する必要がある。
金利分はいいんです。いえ、金利分だって少ない方がいいんですけど、
それ以上に元本返済が問題です。

借りたものは返すのが当たり前ですから元本は返済しますが、
元本返済に消費したお金は、手元に残らないにも関わらず
収入とカウントされ、税金を支払う必要があるのが、
不動産投資で大きな手残りを残すための障害となっています。

 

不動産投資では融資額が大きくなりがちなため、
元本返済が最終的な税引後キャッシュフローの金額に
大きな影響を与えます。

とにかく大事なのは、税引き後のキャッシュフローです。
なにしろ税引後キャッシュフローこそが、最終的な手残りですから。

 

お金が手元に残らないのに税金が掛かる理由

金利分は個人で不動産所得が赤字である、という条件を満たさなければ、
全額経費として計上できます。金利が高くても税金が安くなるので、
事実上金利の負担というのは数字上よりも軽くなります。

ちなみに不動産所得が赤字だと、土地分の融資の利息は
経費計上できないことになっていますから気をつけて下さい。

 

問題の元本分。元本返済した分融資残高が減りますから、
資産は増えたことになります。
とすると、元本返済分は所得であり、課税されて当然です。

当然ですが、これがキツい。

 

具体例を挙げましょう。

融資を受けてマンション1棟を取得し、経営しているとします。
1年間で300万円、元本を返済しました。

マンションは若干空室があり、思ったほどの収益を
得ることができませんでした。
手元にはお金は残らず、キャッシュフローは0。

融資はキッチリと返したので融資残高は300万円減りますが、
この300万円に対し、所得に応じて最大150万円。
所得税、住民税が150万円掛かることになる。

 

これは、一大事。

バランスシート上は確かに資産が増えてはいますが、
手元に収益不動産から得られた現金はない。
つまり、貯蓄ないしは給与収入などから
何とか支払いを捻出しなければならない。

ここに翌年の固定資産税の支払いが加わり。
今のままでは税金でジリ貧になっていくでしょう。

収益不動産で家賃収入を得ようとしているのに、
給与収入を含めた家計はむしろ厳しくなるという、
本末転倒の状態を作り出してしまうんです。

 

税金対策は購入前から始まる

税引き後のキャッシュフローを軽視して
表面利回りや融資の早期返済ばかりを見てしまうと、
負のスパイラルに突入していくことになる。

1年経過して税金を支払う段階にならないとなかなか実感ができず、
不動産初心者が「不動産投資に失敗」する原因となっています。

特に純粋なサラリーマンは所得税の源泉徴収や住民税の特別徴収があるため
税金の支払いにもともと実感がなく、税金のことを考えずに
「納税額が減る」なんて文句で曖昧なまま不動産投資をスタートすると、
納税通知が届いた後に後悔するどころか凍りつくことになります。

 

もう一度言います。
大事なのは税引き後キャッシュフローです。

不動産投資における税金の半分は購入時に決定されます。
土地、建物の按分。融資の金額、融資期間。

残りの半分は、給与所得など家賃収入以外の所得とバランスを見て、
得られた家賃収入に対して適切な税務処理をしていくこと。

後者は最終的に税理士さん頼みになる部分も多いですが、
前者で躓くとそれもままならず。
結局、購入時が最大のポイントとなることが分かりますね。

 

細かく計算しすぎることはとは思います。
でも、常に税金について意識をする必要はあります。

購入前の段階から得られるキャッシュフローを概算し、
自分の所得にそれを加えたらどの程度の課税所得となり、
所得税はどの位になるのか常に検討をしましょう。

最初の1棟目であれば計算は簡単です。
2棟目以降であれば、なるべくなら税理士さんに相談を。

 

自分の目指す目標によって税金対策も変わってきますが、
税引き後キャッシュフローが出なければどうにもなりません。

税金対策を制するものが不動産投資を制します。
税金は忘れた頃にやってきます。

 

宜しければブログランキングも応援クリックお願いします。


  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

関連記事

  1. 器が複数あれば便利なのは確かですが。
  2. 不動産投資は家族で支えあいながらやるものです。
  3. 納税は計画的に。
  4. 納税は何回しても悲しいです。
  5. 僕は持ち家にこだわりがありません。
  1. おじゃまします

    家賃から
    借りたお金を返していても

    税金はかかるんですね

    大家さんは
    凄く複雑な計算が
    必要になりそうな職業ですね…

      • きりのき
      • 2013年 5月12日

      自分で青色申告するとなると、
      結構な知識量と作業時間が必要になりますね。

      だから、個人的には人任せでできるように
      工夫をするのが、一番ストレスがないなと
      感じます。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

このサイトについて

不動産投資を中心に、金融・経済、そしてビジネスについてコラムを書いています。

きりのきについて


人気ブログランキング参加中です。お楽しみ頂けたら応援お願い致します。



楽待不動産投資新聞様にて時々コラムを書かせて頂いております。

2014年4月不動産投資を始める際に最も重要なリスクヘッジの仕方。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る