融資が出るからという理由で収益不動産を購入した人の多くは失敗する

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最近僕がなぜかよく目にする言葉。

融資が出るからという理由で収益不動産を購入した人の多くは失敗する。

流行りでしょうか。ここ2週間でなぜか3回か4回、このセリフを見ました。
不思議なものです。

 

あ、僕は違いますよ、多分。(笑)

ちゃんと物件収益性、資産性、将来性、立地、間取り、その他諸々。
きちんと確認した上で、地域の問題で妥協せざるを得ない部分のみ妥協し、
購入に踏み切りました。

沿線をよく使っていましたし土地勘もあったので、
決断まではかなり早かったですが。

僕の時は運も良かったです。
不動産市場の底打ち感はかなりのものがありましたから。
それでも下降トレンドで動くにはリスクがありますから、
慎重な人は動かないというのも正解です。

 

さて、冒頭の言葉。言葉だけをみると、当たり前だろうと誰しも思うでしょう。

しかし、この不動産投資という市場に乗り出すと、
初心者には笑えない話でもあるんです。

心が折れかけている時に甘い言葉を囁かれると…

融資が出ないことで精神的に追い詰められていく

不動産投資をしていて一番精神的に辛いこと。
それは、せっかく良い物件を見つけたのに融資が通らないことです。

毎日、仕事で疲れながらも目を皿のようにしてパソコンにかじりつき、
楽待、健美家を中心に物件探しをして。
やっと見つけた、自分の眼鏡に叶う優良物件。

 

ちょっと古いけれども、立地よし、積算よし、収益性よし。
満室運営も十分できそう。

貴重な休日に現地まで赴き、建物や周囲を視察。
ついでに不動産屋も回って聞き込み調査までした。

仲介業者にも詳しく聞き取りをして、売主の売却理由などもチェック、
それに合わせた理由も添えて指値をし、いざ買い付け!

同時に必要書類をすべて整え、金融機関に持ち込みも。
快く資料を受け取ってくれて、検討をします、と。

 

しばらくして、指値も通った、これならいける!
と気分が高揚したところに電話が一本。

「申し訳ありませんが、融資が通りませんでした」

 

今までの苦労も、脳に放出されまくったドパミンも。
すべて台無し。また一からやり直し。

不動産投資に慣れきったベテランならともかく、
未来に夢の実現を期待した不動産投資家には、堪えます。
こんなことが繰り返されたら、心が折れてもおかしくない。

 

辛い心情の時、人はちょっとした誘惑に負けてしまう。

早く物件が欲しい。
早く融資を受けたい。
早く結果を得たい。

それをすべて、いとも簡単にクリアしてしまうのが、融資を確約された物件。
不動産屋や仲介業者が条件を合わせた上なら銀行に融資が出ることを
確認している物件です。

 

そんな時に。

融資が降りますが、スピード勝負です!
他にも興味がある人がいるようで、欲しいなら契約を急ぐ必要があります!

 

こうして急かされると、あまり物件や条件を確認、吟味することもなく、
とりあえず契約してしまう。

辛さ、挫折から早く開放されたい一心で。

誰も責められませんし、ただし自分以外の誰にも責任は押し付けられません。
嘘偽りがない限り、すべての責任は自分にあります。

 

目の前の人に本当に人生を預けられますか?

一つ勘違いしないで欲しいのは、融資が業者によって確約された物件が悪い、
なんていう気は一切ありません。

バブル期と違い、そこまで努力をしないと不動産もなかなか売れないんです。

企業努力の賜物ですし、忙しい人間にとっては
とてもありがたいサービスには違いない。

 

ただ、そこにつけ込んで本来購入すべきでない物件を
購入すべきでない人物に売ろうとしてくる人がいるというのは事実。

融資の確約がほぼ取れているという餌を携えて。

しかし、心理的につけ込まれたとしても納得したつもりで契約してしまえば、
もはや助け舟は来ません。自分でなんとかするしかない。

 

不動産投資は購入する時点で5割は結果が決まります。
つまり、間違った物件を購入してしまえば購入金額の半分を
失うといっても過言ではありません。

1億円の物件であれば、5000万円。

目の前にいるセールスマンに、5000万円もの大金を預けられますか?
そこまで、信頼に足る人物ですか?

 

僕は何度もこの主張を繰り返します。

不動産投資を投資として考える場合、
「不動産」にお金を預けるわけじゃありません。

その不動産を取り巻くビジネスモデルに投資をするんです。
目の前のセールスマンも、そのビジネスモデルの一部です。

 

心理的な揺れに気付くことが始まり

セールスマンは、またはその仲介会社は、融資が出るとか、
その他あらゆる甘言を用いて購入を促して来ます。

それについては信用できる、できないに関わらず共通のこと。

 

大事なのは揺さぶられつつも正しい判断をすることです。

融資が出るという言葉、僕を含めた不動産投資初心者には
とても惹かれる言葉。

胸の奥が詰まるような、そんな感覚に襲われます。

 

でも、あえてそこで一歩踏みとどまり、もう一度振り返って下さい。
物件の詳細から、セールスマンの言葉、表情。
そして自分の心まで。

本当に急かされ、流されて大丈夫ですか?

 

胸が詰まるような感覚。それは、セールスにより生み出されたもの。
今まさに、あなたの心は攻め入られているんです。

購入行動というのは合理的な判断に感情が被さって発生するもので、
そんなことは100年以上前から解明されています。
心が揺さぶるというのは基本中の基本なんですよ。

 

心を揺さぶられる体験を繰り返して冷静に受け止めると、
だんだん揺さぶられたポイントが分かるようになってきます。

すると、揺さぶられつつも冷静に思考を巡らせられるようになります。
少なくとも、気構えが明らかに変わってきますね。

 

結局自分を守るも成功させるも自分次第

大事なことは二つ。

 

一つはその手口を知っておくこと。
それに関しては、こちらの記事も参照してください。

悪徳マンション業者に騙されないための心理技術

不動産投資をしていくのであれば、
一般常識として知っておかなければいけないことです。

 

もう一つは、本当の意味でビジネスモデルを理解できるようになること。

全貌を把握できるようになることで、甘い言葉に揺さぶられることが
なくなるどころか、真に稼ぐことのできる案件をより多く
見つけられるようになります。

 

不動産投資で致命的な失敗をする人というのは、それほど多くありません。
その安全性こそが不動産投資の魅力の一つ。

ただし、不動産投資で「大成」をしてセミリタイアをする事例も、
世間の期待ほどには多くありません。
それは、多くの人が不動産投資を「なめて」いるからです。

その集団にいてはいけない。
不動産投資をなめてかかってはいけない。

どうすればいいか?
自己投資をして、勉強を重ねていく以外はないのではないでしょうか。

 

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