消費税増税は不動産投資に影響を与えるか

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9月もあと1週間、ついに運命の時がやってきます。

10月1日、消費税が増税されるかどうかの判断を
安倍首相がすると公言している日です。

 

政治経済ニュースはずっと消費税増税のことで
持ちきりですね。公式の発表を待たずに確定した、
安倍首相が決心したと報道が繰り返されています。

もう少しまともで実のある報道ができないんでしょうか。

日が来れば正式に発表されるんですから、それ以前から
上げる、上げないで騒ぐことに何の意味があるのか。

 

マスコミは立場もコロコロ変わっています。
消費税を増税すべきと言ってみたり、増税すれば
日本経済は終わりだと言ってみたり。

ほんと、忙しい人たちです。

自分たちのアリバイ作りで必死なんでしょう。
どちらに転んでも批判ができるように。

 

消費税の増税がいいことかどうかといえば、
僕の立場は拙速なのではないかなと思っています。

消費に対して一律に増税される日本の消費税は、
一部の業界への影響が大き過ぎる。

軽減税率やら低所得者対策についてほぼ何も
決まっていないのに増税だけ半年後に設定して、
どうする気か?

軽減税率なんて全く何も決められないでしょう。
各業界や識者と話を詰めるには時間が全く足りない。

 

この辺りまで全て根回しして10月1日に政策を
ぶち上げたとしたら、今の政府を見直します。

おそらく不十分な対策しか用意されないでしょうが。

 

医療業界は何の対策も去れずに消費税10%になったら
本気でヤバイです。病院、診療所関係なく、
倒産するところが多発するでしょう。

経済面の影響だけでいえば、それは製薬業界や薬局、
医療機器メーカーなどに直接的なダメージが及び、
関係各社に拡がり、大変まずい事態になるでしょうね。

 

その辺りについての対策を何もしないとは流石に
考えにくいので、大丈夫だろうと思いたいところですが。

さて、どうなることやら。
運命の日を待つしかありません。

医療も消費税が上がってお手上げになる日が近いかもしれません。

消費税増税が与える悪影響

医療業界と同じ消費税非課税事業者である
住宅賃貸業を営む私たち不動産投資家へは、
どういった影響が出てくることでしょうか。

何の対策もされないことを前提に考えると。

正直なところ、あまり変化はないのではないか、
と思っています。

 

利回りが悪くなるのは確実です。

消費税増税分、物件購入時の費用負担が大きくなりますが、
家賃収入は変わらないとなれば利回りは低下します。

リフォームなど各種経費に消費税が乗っかりますから、
その分だけ経費負担が増えます。

より厳しい目で経営に望む必要があるでしょう。

 

しかし、それ以外に何か影響があるかというと、
あまりありません。

3%消費税が上がったからやっていけなくなるくらい
利回りが下がるなんてことは考えにくいことです。

それは、根本的な面から考え直したほうがいい。

むしろこういう大きな変化の時は、チャンスと捉えて
行動を起こすほうが良い結果が得られるかもしれません。

 

買い煽りに煽られないこと

例えば1億円の収益不動産を購入するとして、
1億円のうち消費税が掛かるのは建物価格のみ。

5000万円が土地価格なら、消費税の増額分は150万円。

1億円が1億150万円になって、利回りの低下は
どれほどのものでしょうか?

 

しかも不動産投資の場合、価格は交渉によって
決定すると言っても過言ではありません。

土地と建物の割合すら、ある程度融通が利きます。

建物にかかる3%の税金がどれほど影響するかというと、
よほどたいしたことはありません。

 

どちらかというと、消費税増税直前の駆け込み需要による
価格の高騰の方が不動産価格には大きく影響しています。

消費税増税による需要の冷え込み由来の価格低下で、
増税分の3%なんてあっさりと超えてしまうかもしれない。

 

消費税に家賃を低下させる直接的な作用はありません。
あるとすれば、長期的にデフレ圧力が掛かる点のみ。

少なくとも短期的には現在所有する物件からの収入が
減ることはないし、消費税が上がったからといって
賃貸需要が減ることもありません。

 

となれば、仕込み時と言えるかもしれませんね。
これから来年の春までに取得するより、来年の春過ぎて
落ち着いた頃、夏以降に買い時がくる可能性がある。

実際にどうかは全然分かりませんが、そのくらいに
今は気楽に準備をし、来年4月以降は目を光らせて
市場の動向を探る、と。

どうでしょうか。

 

消費税が上がっても稼げる基準は変わらない

以前も言いましたが、消費税が上がったからといって
収益不動産の購入基準が変化するなんてことありません。

利回りが低くなる分だけ妥協して買おうなんて、
ほんの僅かでも考えてはいけない。

維持管理費、修繕費が高くなる分、
基準を厳しくしてもいいくらいです。

 

良い物件が見つからなければ?
お金を蓄えながら待ち、探し、交渉しましょう。

または、視野を拡げて戦略を立て直しましょう。

 

たかが消費税。そんなものに一喜一憂し、機会損失を
恐れて軸を見失うことの方が、よほど恐ろしいことです。

 

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    • コバタツ
    • 2013年 9月27日

    購入は本来「必要な物を」「必要な時に」するものであって、その本来の判断を忘れさせ、増税前のお得感を煽り、何かと購入に走らせようとするその姿は、マスコミの一員として恥ずかしいです。
    増税したとしても、その値段が思惑通り値上がりすると決まった訳でも無いのに・・・。

    きりのきさんの仰る通り、マスコミはいつでも゛二面待ち゛なんです。

      • きりのき
      • 2013年 9月27日

      コメントありがとうございます。

      買い煽りについては必ずしも悪いとは思っていません。
      最終的には消費者自身の問題ですから。

      消費税について報道するなら、例えば消費税増税した時の影響、
      しなかった時の影響、二つ並べて視聴者に示した上で、
      どっちがいいのではないか、と論舌をして頂きたいですね。

      コバタツさんに言っているのではありませんが(笑)、
      今一度マスメディアは信用という言葉を思い出さなければ、
      自分たちの市場をどんどん失うことになるでしょうね。

      世界は常に変化していますから。

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