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収益不動産を購入するならば絶対に考えなければいけないこと。
税金、そして税務についてです。
税金というのは不思議なもので、収入が多くて生活に
余裕がある富裕層ほど税金に対する意識が高く、
低所得層ほど無頓着な傾向にあります。
来年4月から消費税が増税されますが、消費税だけは
あらゆる層が意識しますね。恐らく単純に日常的に
目にする機会が最も多いからだと思いますが。
でも、所得税だとか住民税だとか、そういう税金があることは
誰もが知っているにも関わらず、自分がいくら支払っているか、
どれほど負担しているかすら知らない人がかなり存在する。
そんな方でも消費税増税をきっかけに税金について疑問を抱き。
どれほど多額の税金が取られていたかを知り、節税する方法は
ないものか、手取りを合法的に増やす方法はないものか、と
ネットで調べ、不動産投資に辿り着く方は少なくありません。
しかし、そこには多数の罠が存在します。
不動産投資と節税は切っても切り離せない関係にありますが、
間違ったことをしてしまうと必ず後悔をさせられる。
これまでも税金に関しては何度もテーマとして取り上げて
きましたが、もう少し根本的な部分から不動産投資の税務に
ついて書いてみようと思います。
納税への責任
まず始めにお伝えしておかなければいけないこと。
近年、サラリーマンの節税対策と称して
怪しい業者がうろついています。
怪しい、というのは「明確な脱税」をする、という意味です。
言うなれば、ほけんの窓口の前社長が不動産取得時の
消費税不正還付に関わった人物のように。
まだ裁判が終わってませんのでアレですが詳しくない方に
簡単に説明すると、どうやらこの件では「架空の売り上げ」
を計上したことにより不正を指摘されたようです。
また、まるで別件ですが今年2月にはサラリーマンを相手に
架空の副業(ネットビジネス)による脱税指南をして利益を
得ていた経営コンサルタントが逮捕されています。
架空の売り上げであれば逮捕されて当たり前じゃないか、
とお思いでしょうが、不動産投資をしようと考えるなら
他人事ではありません。
不動産業者の中にはこのような脱税を顧客サービスの
一環として提供する人物や企業がいるということ。
そして、それは顧客に脱税行為であると知らされずに
行われ、自分のあずかり知らぬところで脱税の主犯と
されてしまう可能性があること、です。
ほけんの窓口前社長は、つまりそういうことの可能性が
ありますよね(擁護する訳じゃありませんが)。
現に、税務まで含めて収益不動産の販売を行っている
不動産業者を僕は知っています。
そのシステムを聞いて何が恐ろしいかというと、
確定申告が提出されるまでその内容(案)を顧客へ
伝える過程がないことです。
何も知らない人にとって、税の還付額が多ければ嬉しいでしょう。
すると口コミや紹介で顧客からビジネスが広がる可能性がある。
そんな効果を狙って知らないところで架空の経費を計上され、
脱税をさせられていることになるかもしれません。
片棒を担ぐというレベルじゃないです。
知らなかったからといって罪がゼロになったり、
重加算税が免除されることはありません。
あまりに都合の良い話であって、その内容を向こうから
自発的に説明をしてこない場合は、警戒をして内容を
確認しなければいけない。
何しろ、結局のところ自分の税務の責任は最終的には
自分自身にあるのですから。
注目される個人不動産投資家
最近の国税庁は、個人の不動産投資家に対しての圧力を
強めています。
何ヶ月か前から出回っているという、お尋ね。
今年7月から、不動産所得のある個人を対象に税務署から
文書照会が行政指導の一環として実地されています。
主に所得税が還付されている個人を中心に通知が
来ているとの噂です。
借金を背負って経営をするサラリーマン投資家を虐める暇が
あるんなら、もっと調べるところがあるだろうと憤りたく
なるかもしれませんが。
結局、資産家も税金対策として不動産投資を利用して
いますから、森の中に隠れた大木を探すためには
森全体を対象に調査するしかない、ということ。
もっとも、今回の文書照会は税務調査ではなくて
ただの行政指導ですから強制ではないし、そもそも
真っ当なことをしていれば気にすることはありません。
しかし、税務署が個人のサラリーマン投資家もしっかりと
観察していることは、上記のことから明らか。
適当なことをやったり、怪しげな業者へ丸投げしたり、
という態度でいると、痛い目をみることになる。
投資の結果は自己責任であり、そこには税金についての
全ての事項も含まれます。
借金は最悪自己破産可能かもしれませんが、
破産申告しても納税義務は消滅しません。
明確な意思を持って脱税をするのは完全に犯罪ですが、
脱税をしている意識がなくても脱税をしてはいけない。
収益不動産を購入する前に、このことだけは絶対に
忘れないでおいて下さい。
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