近づく東京五輪と東京の不動産の関連性

この記事は3分で読めます

いつも応援ありがとうございます。



 

随分先の話だと思っていた東京オリンピックも、もう5年を切っている
のですね。時間が経つのは早いもの。

色々と問題が取り上げられてはいるものの、最後には粛々と進行すると
信じていますが、気になるのはその後。

オリンピックが終わった途端に経済が悪化、なんて話はよくあります。
それどころか、独裁国家がオリンピックを開催すると、7年以内に政権
が崩壊するとのジンクスまであるほど。

 

最近では北京オリンピックで。今も中国の株バブル崩壊で騒がれている
真っ只中ですが、北京オリンピックの際も前後で上海株価指数は6,000
から2,000へと崩落しています。

直近のロンドン五輪では静かだったようですので、東京オリンピックも
そうあって欲しいと思うものの。

大規模金融緩和の真っ最中、オリンピックを景気回復に利用しようとの
思惑が強く渦巻いていて、外的要因で乱高下する日経平均株価を見ると、
東京オリンピック後に不安を感じてしまいます。

杞憂だといいのですが。

東京オリンピックが終わった後、どうなるでしょうか。

東京オリンピック後

株価もそうですが、東京都内の不動産価格も気になります。

東京オリンピック期待で開発が進められていますが、大会の終了後でも
整備されたインフラや施設が有効活用されるのかどうか。

有効活用されたとして、民業圧迫にならないかどうか。

 

選手村として建設した宿泊施設は、オリンピック後は住宅として利用を
する予定であるとのニュースを大分前に聞きましたが、それだけの住宅
が急に供給されて大丈夫なのでしょうか。

住宅余りを起こしたら都心の不動産価格は下落、その影響は東京都内に
留まらず、東京圏にまで及びます。

郊外住宅なんてただでさえ人気が落ちているのに、全く買い手も借り手
もいなくなってしまうのではないでしょうか。

そうなると価格を更に下げざるを得ず、デフレに向かうばかりです。

 

もちろん不動産投資家としては物件が安く買えるチャンスでもあって、
いつでも購入できる準備を整えておきたいところ。

ただ、東京の不動産価格下落は景気の悪化に直結しますので、大手を
振って迎え入れたい事態とはちょっと言えません。

不動産価格が安定して、インフレ率と同程度に少しずつ家賃が上昇を
していく環境が、最も望ましい投資環境です。

 

あと5年も無いということは。

東京オリンピックが近づくにつれ、オリンピック効果を利用した煽り
文句で売られる収益不動産は増えていくと思われます。

何故かといえば、高値で売り抜けたいとの考えを持っているからで。
投資の格言、期待で買って事実で売るの典型例。

期待による価格上昇で売買益を得ようとしている人は、価格が騰がる
前に仕込むもの。そして、売り時も売り方も、誰に売れば一番儲かる
かも十分心得ています。

 

先々に本当にどうなるかはともかくとして、オリンピックを境に価格
が下落する可能性を理解しているからこそ、売り抜けるんです。

東京オリンピックの効果で東京の不動産価格は高騰が期待できます、
といえば、欲しいと思う人はいくらでも出てきます。

オリンピック後本当に不動産価格が上がるか下がるかは分かりません
が、言い方次第でいくらでも誤魔化せてしまう。

嘘さえ言わなければいいのですから、怖い世界です。

 

東京オリンピックまで5年をきった、ということは。

これから不動産を購入してもオリンピック終了前までに長期譲渡所得
として売却益を得る事はできません。

ぎりぎりで売り逃げても多額の税金が掛かり、大会終了後に売ろうと
してもオリンピック熱が冷め高く売る理由が見つけられず、売却損を
抱えてしまう可能性がある、非常に微妙な時期が現在。

オリンピック期待の不動産購入は、もう控えた方が良い気がします。
キャピタルゲインが欲しいなら、オリンピック関連銘柄株でも買った
方がいいでしょう。

 

今後は過熱感に注意

これまでも、不動産投資で一つの施設に賃貸需要を頼った物件を購入
するのはリスクがある、と繰り返してきました。

施設だけでなく、このようなイベント事でも同じです。

 

私たちは不動産投資と投機でなくビジネスとして関わり、着実に高い
利回りを得て継続的な収入を得ようとしているのであって。

一回のイベントで評価額が上がった、下がったと一喜一憂するのでは
なく、継続的に安定した評価を得られるかどうか、もし終焉を迎える
としたらいつまで保つのか、が重要。

 

東京オリンピックの後も利便性が十分に確保され、人気が落ちずに、
価格が暴落せずに安定しそうであれば、いつのタイミングでも購入に
踏み切って良いと思います。

が、ただ単にオリンピックで値上がりしそうだから、オリンピックの
ためにインフラが整備されるから、との理由では、購入するに不十分。

 

大きなイベントほど、それが終了した後の影響を図るのは難しくなる。
僕は、東京オリンピックが終わった後、果たしてどのような再利用が
されるか、まだ想像ができません。

だから、手を出す気はなく。

イベント事に振り回されるくらいならば、少しずつ衰退をしていくと
予測される地方へと期間を決めて投資をした方がマシに思えます。

 

様々な考え方があるかと思いますが、熱しやすく冷めやすい性格だ、
と自覚がある方は、オリンピックだからと不動産を買い急がないよう
十分お気をつけ下さい。

 

宜しければブログランキングも応援クリックお願いします。


  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

関連記事

  1. 賃金が上がるとなれば仕事のやる気もアップします。
  2. TPPにより日本も農産物輸出が増えるといいですね。
  3. ガソリン価格が何かと槍玉には挙げられますね。
  4. 不動産投資も遂に冬の時代へ?
  5. 紅葉の秋は分析日和です。
  6. 適正価格にしたらマンションなんて全く売れなくなるでしょうね。
  1. オリンピック後、どうなるんでしょうね。。。
    僕は不動産価格は下がると思ってるので、今のうちに、あまりよろしくない物件は売却しようという考えでいます。ら

      • きりのき
      • 2015年 9月23日

      オリンピックまでにも色々とあるでしょうし、判断に難しい部分は
      相当にありますね。

      資産の整理はもちろんのこと、自己資本率の上昇を心がけるのが
      大切に思えます。

      オリンピックのメリットは、周辺のインフラ整備がされることくらいでしょうか(笑)。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

このサイトについて

不動産投資を中心に、金融・経済、そしてビジネスについてコラムを書いています。

きりのきについて


人気ブログランキング参加中です。お楽しみ頂けたら応援お願い致します。



楽待不動産投資新聞様にて時々コラムを書かせて頂いております。

2014年4月不動産投資を始める際に最も重要なリスクヘッジの仕方。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る