収益不動産への融資がやや引き締めの傾向にある中の今後の展望【1】

この記事は3分で読めます

いつも応援ありがとうございます。



 

金融庁関連の活発な報道の様子もあるからか、金融機関は大手ほど
収益不動産への投資に慎重な姿勢を取らざるを得ない状況になって
きている、との噂が立っています。

2017年4月以降、収益不動産への融資を引き締める、との噂も少し
聞こえてきていて。

もし本当に融資の引き締めが行われるとしたら、確実に不動産価格
は下落するでしょう。個人的には一時的なものと感じていますが。

 

この傾向には、都市部、地方は関係ありません。昨今の不動産価格
の高騰(利回りの低下)は、不動産投資に参入できる人間が増え、
買い手が増えたことに依存しています。

欲しいと手を挙げる人が増えれば増える程、価格が上昇していくと
いうのは当たり前の話。投資商品の価格は需給関係で決まります。

不動産投資への参入がしやすくなったのは、民間金融機関の努力に
より新規顧客層の開拓に成功した為。せっかくの経営努力を金融庁
に潰されようとしている金融機関の心中、察します。

これだから、日本は景気が落ち込んだままなんです。それだけでは
理由がありませんが、伸びる業界を叩くのは官僚の悪い癖。

民間で働いた経験の無い人々が民間の商売をコントロールしようと
するから景気は不安定になり、また不正が生まれるんです。

最近また話題になってきた天下りなんぞ、まさにその不正の典型と
言っていいでしょう。医学界も今やられている真っ最中です。学会
主導でやってきた専門医制度を牛耳ろうとしてきています。

間接的に医療費を官僚が掠め取ろうとしているようなものですよ。
僕は現在の学会主導の専門医で困りませんので、新たな専門医機構
の認定制度には移行しません。デメリットしかありませんし。

 

と、行政への愚痴はこれくらいにしておくとして。

今後の予測と、ここ5年以内に収益不動産を購入してきた方々及び
これから購入をしていきたいと考えている方々がどうすればいいか、
を考察していこうと思います。

結構大事な話になるので何回かに分けて書いていくかもしれません
が、お読み頂けますと幸いです。

不動産投資も遂に冬の時代へ?

引き締めで過去に起こった事

金融機関が融資を引き締めたらどうなるか。

当然ながら、収益不動産を購入できる人が減ります。昨今の不動産
投資の人気は「今までは高嶺の花であった賃貸住宅オーナーに一介
のサラリーマンでもなれるチャンスが現れた」ことによります。

最初のブームはリーマンショック前、2005年頃からだったでしょう
か。当時メガバンクの三井住友銀行が収益不動産に対しフルローン
を出しまくっていた、と聞いています。

その頃は僕も不動産投資に興味ありませんでしたので、実体験では
ありませんが。

 

そのせいもあって、リーマンショック前は不動産プチバブルなどと
呼ばれている時期が存在しました。これは何度か当ブログでも話題
に上げています。

実際不動産価格の動向を見てみると、一部地域にリーマンショック
直前まで大きく価格が跳ね上がっていた時期が存在しています。

リーマンショックによって世界金融危機が発生、その直後から融資
が大きく引き締められたのでしょうね、不動産価格は急降下。更に
民主党政権の円高容認から国内不動産価格は散々な状況に。

世界的な相場の下落で隠れてはいましたが、不動産市場ではバブル
崩壊が小さく起きていたのは事実です。高騰前に戻っただけでした
ので騒ぎにはなりませんでしたけれども。

 

その頃の高値で掴んでしまった方は、もしかしたら未だに出口には
入れない状態にあるかもしれません。

あの時は酷いデフレ状態になりましたからね。金融も引き締められ、
当時積極的であった金融機関は総じて間口を閉じてしまった。

 

ただ、その後はしばらくして落ち着きを取り戻し。収益不動産価格
は下落したものの、所詮海外で起こった金融危機でしたので国内の
賃貸需要が落ち込む事はなく、賃貸住宅の賃料は変動が小さく済み。

売買価格が下落した分、高くなった賃貸住宅の利回りに目を付けた
一部の地方銀行が高めの金利で収益不動産への融資を積極的に実施。

それで成功しているのに気が付いた他の大小の金融機関が参戦して、
またスマートフォンが一般化してインターネットがより身近になり、
収益不動産の情報と需要の裾野が広がって、現在に至る、と。

 

つまり、金融機関が融資を引き締めたとしたら、これの繰り返しに
なる可能性があります。

中ほどで書いたように、高値で掴んでしまった人は出口に出られず
ホールドせざるを得ない状況になる、と。

 

環境は大きく異なっている

ただ、リーマンショックの頃と今とでは大分状況が違っていまして。

前回と同じ筋書きになるかというと、そう話は単純ではないのでは
ないか、と僕は感じています。

 

決定的なのは、経済政策と金融政策の方向性の違いです。

リーマンショックは直後こそ麻生政権でしたが、その後はご存知の
通り民主党政権へと政権交代が起こって、政治的には混乱ただ中に
ありました。

加えて東日本大震災、及び福島第一原発事故もあって、経済政策も
金融政策もろくにできない状況でした。

 

今は、日本はかつてないほど政治的には安定していますし、日銀も
白川前総裁から黒田現総裁に変わって、金融政策の方向性が真逆と
言っていいほど異なります。

更に、もし金融が引き締められたとしても人為的な調整によるもの
であり、経済の先行きが怪しいわけではありません

 

ではどうなっていきそうか。あくまで個人的な考えではありますが、
日を変えて続けさせて頂こうと思います。

次回へ続きます。
収益不動産への融資がやや引き締めの傾向にある中の今後の展望【2】

 

宜しければブログランキングも応援クリックお願いします。


  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

関連記事

  1. 人口集中の結果としか言いようがありません。
  2. 危険だから近寄らないのは正しくもありますが……。
  3. 牛って可愛いですよね。
  4. 霞がかってはいますが、先は明るそうですよ。
  5. 気分はギャンブラー……ではありませんよね。
  6. 今はゆっくりと上昇する相場です。
  1. 不動産融資ができないとなると銀行側も厳しくなるはずです。大規模な引き締めは起こりにくいのではないかと思う半面、買う側としては引き締めに多少期待はしています。

このサイトについて

不動産投資を中心に、金融・経済、そしてビジネスについてコラムを書いています。

きりのきについて


人気ブログランキング参加中です。お楽しみ頂けたら応援お願い致します。



楽待不動産投資新聞様にて時々コラムを書かせて頂いております。

2014年4月不動産投資を始める際に最も重要なリスクヘッジの仕方。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る