2015年の地価公示価格は下げ止まり傾向が鮮明化。狙うべき投資先は?

この記事は3分で読めます

いつも応援ありがとうございます。



 

予想より早くに地価公示価格が国交省から発表されました。
毎年4月の1週目だった気がしていましたが、3月18日に国土交通省
より正式に発表されています。

(参考記事)
15年公示地価は商業地が横ばい圏に回復、3大都市圏は2年連続上昇

 

株価の上昇を考えると、まだまだ地価の上昇は追いついていない感
が否めませんが、そもそも評価額の変動が小さいのが不動産を資産
として所有することのメリットですので。

公示地価は固定資産税評価の基礎となるものであり、大幅な変動は
経済の不安定を生みますから、こんなものでいいのだと思います。

それでも住宅地ですら地方中枢都市では1.5%の上昇と、結構な割合
で公示地価が上がっています。

 

地価公示価格の上昇は固定資産税が高くなるのと同義であるため、
嬉しいばかりではないのが本音ですが。

それでも手持ち資産の資産価値上昇がもたらすインパクトは決して
小さいものではなく、今後もよりいっそうの地価公示価格の上昇を
期待したいところです。

 

住宅地ばかりに目を向けず。

結果を眺めると、先行して商業地の地価上昇が目立ちますね。

これは実に注目すべきところで。住宅賃貸を基本としている私たち
のような不動産投資家にも大きく影響してきます。

 

以前もどこかで書いたように、基本的には人は仕事のあるところに
集まります。

雇用が存在しない地域に積極的に引っ越してくる人なんてほとんど
存在しません。仕事をしなければ生きていけないのですから、まず
仕事がありきで居住地を決定します。

 

商業地の地価上昇は、そこでの商売に旨みがあるとの判断を多くの
経営者が下しているわけで。

つまりそこに仕事が、雇用が生まれます。客だけで商売が成り立つ
はずがありません。

 

商業地に人が集まるなら、そこに魅力を感じた人が周辺に住み着き
始めます。商業地に活気が出れば雰囲気も明るくなり、より魅力の
ある街へと変わっていきます。

結果として、地価が継続的に上昇している商業地区の周辺ないしは
アクセスの良い住宅地の地価もそのうち上昇し始めるでしょう。

 

どうしても私たちは住宅賃貸がメインとなってしまうので公示地価
や路線価が発表された際、宅地の価格変動ばかり気になってしまう
ものですが。

今のように景気の立ち上がり時期は、商業地が優先して地価上昇を
し始めますので、購入したいと思う地域の宅地の価格ばかりを見る
のではなく、アクセスの良い商業地の変動に注目して下さい。

短期的にも、長期的にも、その方が正しい答えが得られると、僕は
考えています。

2015年の公示地価が発表されました。

先読みか、追従か

さて、具体面ですが。

金沢の地価上昇は誰の目にも明らかでしたね。北陸新幹線が3月14日
に開業し、それに合わせて開発プロジェクトが進められていました。

この先も上昇した地価を保っていられるかどうかは官民一体となり
観光業を振興できるかどうかに掛かっています。

 

再開発で一時的に地価が上昇しても、継続的に人の流入がなければ
数年で投資意欲が低下し、地価は下がってしまうでしょう。

近年は外国人観光客が大幅に増加ししているため、古き良き日本の
姿をよく残している北陸地方なら、宣伝費を怠らず、またサービス
向上を意識すれば伸びるのではないかとも思いますが。

新鮮味が失われた際の国内観光客の減少、そして今後またどこかで
来るであろう円高による国内外からの観光客の減少のリスクはあり。

今後数年のうちに、どれだけ北陸ブランドが世界に印象付くかで、
長期的に投資価値がある地方となるかが決まるのかなと感じます。

 

結局のところ、不動産投資と同じで商売というものは長く継続して
キャッシュフローが得られることが価格上昇の唯一無二のポイント
であるのは間違いありません。

そういった意味で、同じ地方都市であっても既にブランド化が完了
している地方中枢都市、札幌、仙台、広島、福岡・北九州などは、
他の地方都市より安定した地価が期待できて。

ある程度のキャッシュフロー、及び早い段階からの資産価値の上昇
を望める投資に適した土地です。

ただ、そういうところは今回の地価公示価格の発表からもはっきり
分かるように、既に投資用不動産の需要が高まっており、利回りの
低下が始まっています。

 

先を読んで行動すればリスクを背負い、後から追従しようとすれば
期待ほどの利益が得られない。

大きく稼ぐというのは、なかなか難しいものです。

 

報道から深く真実を読み解く

そんな悩みを抱えている方のために、今回はひとつのヒントを提供
させて頂きました。

冒頭に書いた通り、このような発表がなされた時に何を見るべきか、
について。

 

何らかの指標が発表された際、ぼけっと数字を眺めて一喜一憂する、
アナリストや解説員の発表を鵜呑みにしていては、投資で稼ぐのは
難しいです。

指標について、常日頃から何故このような結果となったのか、今後
どのような影響が考えられるのかなど、とにかく広く深く読み込む
癖をつけて下さい。

 

報道の発表に騙されてはいけません。報道なんて、とりあえず納得
のいくように聞こえる内容を考えて一つ記事を作っているだけ。

圧倒的に考察不足です。匿名掲示板で多くの人の書く意見を読んだ
ほうが納得のいくことがよくあるほど。

訓練度が上がれば、考える力は何倍にも高まります。間違った投資
をしてしまう危険性も小さくなるでしょう。

 

数字から、データからは、想像以上に多くの事実を読み取れます。
是非とも投資家らしく、自分で評価をするようにして下さい。

 

宜しければブログランキングも応援クリックお願いします。


  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

関連記事

  1. 期待が外れてガッカリ。
  2. 分析する力が高ければ、失敗する可能性は格段に低くできます。
  3. 仮想通貨の存在も為替相場に影響を与えています。
  4. 2014年の地価公示価格は?
  5. 個人の過失責任は重くなる一方のようです。
  6. 「あっ」と思ってからではもう遅い。
  1. 周りにまどわされず自分で物事の考察をするっていうのは意外と難しいですよね。僕も早くそれができるよう精進していきます。

      • きりのき
      • 2015年 3月25日

      そうですね。ぼけっとしていると鵜呑みにしてしまう危険性が
      常に存在します。

      より賢くならなければ、と常々感じる次第です。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

このサイトについて

不動産投資を中心に、金融・経済、そしてビジネスについてコラムを書いています。

きりのきについて


人気ブログランキング参加中です。お楽しみ頂けたら応援お願い致します。



楽待不動産投資新聞様にて時々コラムを書かせて頂いております。

2014年4月不動産投資を始める際に最も重要なリスクヘッジの仕方。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る