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利回りについて第5回、とりあえず最後です。
前回までで利回りについての認識をこれまでと変える必要があることを書いてきました。
過去の利回りを環境の大きく変わった現在に当て嵌めることには問題があることを、
理解して頂けましたでしょうか。
日本の投資市場はデフレ不況からインフレの立ち上がりへと変化しましたので、これまで
と同じ感覚でいてはビジネスが成り立たない。戦略面から見直そう、というのが前回。
前回:不動産投資の利回りについて再確認する【4】リスク資産から安全資産へ
最終回では、せっかくここまで書きましたので今後どのような戦略を取るべきであるのか
を多少突っ込んで書いてみようと思います。
あくまで、僕の中での机上論であることをご了承下さい。
不利な戦いを挑むのは愚の骨頂
前回の最後に書いたように、今後は資本同士のぶつかり合いとなります。
資金が豊かであったり属性が高かったりするならば、大きく戦略を変えずともしばらくは
問題ありません。
ですが、資金もなく属性もギリギリのサラリーマンは大幅な路線変更を迫られます。
その差はなんなのかといえば、資金調達コストの差です。
収益不動産が今後下落をする可能性は低く、安全資産であり続けるであろうことは前回も
お伝えした通り。金融・経済動向に大きな負の変化が起きない限りは買い場が続きます。
順調にインフレが進めば、キャピタルゲインを多く得ることができる幸運な投資家も多く
出てくることでしょう。最近でも既に、売却益を得たとかそんな報告をネットで見かける
ことが多くなりましたね。
ただ、収益不動産の要がキャッシュフローであることには変わりありません。いくら景気が
よくなっても不動産の短期売買を重ねることは個人では難しい。売却のタイミングまでの間
インカムゲインを得て破綻しないようにしなければいけない。
破綻しなかったとしても運用損が出ていてはキャピタルゲインも無駄になってしまう。
たとえ利回りが下がっていたとしても、確実にインカムゲインを重ねることが大切です。
利回りが下がった以上、コストを削減して利益を守らなければいけません。しかし必要経費
をケチるとその分サービスが低下したり、家賃が下がってしまったりと負の影響がある。
唯一経営に何の悪影響も無く減らすことができるのが、資金調達コストです。
今後、レバレッジを高めて大きなキャッシュフローを扱っていくならば、資金調達コストを
いかに削減できるかが勝負の境目となるでしょう。
資金も属性も実績も無いサラリーマンが低金利で融資を得るのはなかなかに難しいこと。
物件そのものがよほど優良でなければ厳しい結果が待っています。
超優良物件であっても、買い付けのスピード勝負となったら現金を持っている人や属性が
高い人に対抗するのは大変難しい。
不利な条件で真正面から争うのが賢い選択とは言えません。
資金的・属性的に優位性があるならば、金融機関の積極的な融資姿勢が大きな助けと
なって順調な投資を進めることができることと思います。
是非とも、最大限にその優位性を利用し、大きく不動産投資をスタートして下さい。
ただし属性だけを頼りにハイレバレッジとし過ぎると、後々怖い目を見ることにも
なりそうですからご注意を。
インフレ時はコツコツと
では普通のサラリーマンでは為す術がないのかといわれれば、そんなことはありません。
これまでのように3,4年の短期でドカンと資産を増やしていくのは難しくなりましたが、
ちょっとその期間を伸ばしてあげたり、レバレッジを低めに抑えながら地道にコツコツ
と稼ぐことに注力をすればいいだけです。
夢がなくなった分、現実的に攻めましょうということですね。
そもそもこれまでの、フルローンでハイレバレッジを追い求めて大きなキャッシュフロー
を短期間に得ようとする手法がリスクを取り過ぎだったのは否めません。
利回りがイレギュラーに高かったから何とかなっていたのであって、そこが是正された
以上はその線は死路でしかない。
夢から覚めるときでしょう。
どの程度の規模で攻めていくかはそれぞれの趣味や好み、使えるお金次第で決めて頂く
ことになりますが、せめて5年、できれば10年程度の事業戦略を立てて着実な道を歩いて
いくことをお勧めします。
ちなみに僕はトップページでもあるように、戸建投資をお勧めしています。
こちらも参考にして下さい。
今後はこの傾向がもっと強まっていくことと思います。インフレがある程度以上続けば、
戸建投資すらサラリーマンには手が出にくいものになってしまうかもしれません。
今のうちから安定した経営基盤を作ることで資金調達コストを下げることができれば、
金にモノを言わせて物件を買い漁る層と対等以上に戦えるようになります。時間も少し
掛かりますから、早いうちに決断した方がいいかなと思います。
変化に対応するのは今からでも遅くない
5回に渡り、最近の収益不動産の利回りについてその考え方から今後の戦略について、
大まかなことのみですが書いてみました。
参考になりましたでしょうか。
2014年も半ばを過ぎましたが、環境の大きな変化が今後も続くことが予想され、それに
対応していかなければなりません。
2014年は対応する年であると、ずっと言い続けてきたこと。
動くのは今からでも全く遅くありません。
引き続き、一緒に頑張って前へ進みましょう。
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