内部留保を貯め込むことこそ不動産投資成功の絶対条件

この記事は3分で読めます

いつも応援ありがとうございます。



 

内部留保という言葉があります。これは言ってみれば「法人の貯金」とも
言うべきものです。

 

正確な言葉の定義を追求すると色々と問題が多いのですが、簿記についての
話をしたいわけではないので本来は内部留保なんて言葉は存在しない、とか
その辺の議論は脇においておきましょう。

また、ここの話ではあくまで法人とは不動産投資における法人のことですので
一般企業とは内部留保の意味が大きく異なります。

不動産投資のための法人は「出資者=自分(とその家族)」であって、
この条件下では内部留保とは「法人においてある貯金」なわけです。

そんな内部留保ですが、例えば一般企業だと内部留保を増やしすぎると、
もっと配当金に回せだとか再投資をしろと批判を浴びることがあります。

企業に積み上がった資金は主に将来経営危機に陥った時の再建資金として
残されているものであり、そういったことがなければただの死に金でしか
無いのがその理由。

 

法人は株主の所有物ですから、内部留保も当然ながら株主のもの。その
行き先に対して株主が口を出すのは当たり前の権利です。

できるだけ内部留保を増やして経営状態を良くしておきたい企業役員側と、
少しでも多く配当が欲しい株主側のせめぎ合いが起こっている、と。会社
の貯金として経営者の自由にできるわけではありません。

 

内部留保をそれほど積み上げられるほどに経営が健全ならば無借金経営で
ある場合が多いでしょうから、配当を増やして投資を集め、もしもの時は
融資を受ければいいはずなのですが。

いざ借りようと思ったら貸し渋られて倒産した企業は数知れません。配当
を出しすぎて企業の資産が少ないと、融資を受けるための担保が不足する
可能性があるからです。

最近でも、スカイマークがそんな理由で危機に晒されています。

 

景気が良ければ内部留保なんて貯め込みすぎずに、配当を出して市場へ
お金を回し、企業は融資(投資)を受けて経営することでスムーズな
お金の流れができるのが望ましい好循環であると思うのですが。

残念ながら長く停滞が続いている日本にいると、そこまで積極的にリスク
を背負っていくことは、金融機関も企業もそう簡単に決断できることでは
ないようです。

 

不動産投資のための資産管理法人の場合、どうでしょうか。

たまには贅沢をしたくもなりますが……。

成功するための絶対条件

不動産投資はあくまでも個人で行うものであり、圧力を掛けてくる株主
もいなければ守るべき従業員もいません。

個人事業であろうと法人であろうと自分の好きなようにお金の流れを
作っていいという、なんとも気楽なものです。

実家が自営なのである程度分かりますが、従業員の給料など他人のお金
について考え始めると頭が本当に痛くなります。

 

不動産投資で得られる収入は全て自分や家族のもの。出資者(金融機関)
への返済と納税さえ滞らなければあとは全て自由なんですね。

最低限の修繕費さえ残してあとは好きなように分配し、好きなように
使えばいい。

実に気楽なものです。

 

ですが、本当にそのように使ってしまっていたら不動産投資では絶対に
大きく成功することはできません。

せいぜいが5年程度の短期間のみ良い思いをして、あとは返済に苦しむか
売却して収入源を失うかのどちらか。

面白みも何もありませんね。良い思いといっても不動産投資で得られる
利益なんてたかが知れています。

 

もし何十年と不動産投資を続け、延々と収入源として利用をしたいのなら
できるだけ内部留保を増やすことに注力をしなければいけません。

これは「すべき」なんて緩い表現でなく、不動産投資で成功をするための
「絶対条件」とも言うべきもの。

確かに不動産投資においては内部留保なんてあってないようなもので、
好き勝手に使えるお金ではありますが。そこを敢えて我慢して可能な
限りの貯金を増やすことこそが成功の絶対条件。

不動産投資に手を出す以上、貯金の達人となる必要があります。

 

不動産投資では内部留保が超重要

現預金は不動産投資において最強の矛であり、無敵の盾でもあります。

現預金が十分にあれば金融機関から新たな融資を引き出すことは実に
たやすいこと。好条件を引き出すためにも役立ちます。

突然の出費に焦ることもなくなります。100万円単位の出費がある日突然
発生することはRCマンションではまれではありません。

収益不動産を維持・拡大するためには内部留保はいくらあっても困ること
はなく、死に金には為りえないんです。

 

内部留保は個人のお金ではありませんからそのままでは好き勝手に使う
ことはできません。もし個人のお金にしたければ給与を支払うか配当を
出して、それに対して掛かる税金を納めなければいけない。

納税した分だけ現預金は目減りします。内部留保にするにしても納税は
必要ですが、個人に多く移そうとするとより多くの税金が掛かります。

 

個人にとって絶対に必要なお金であればもちろんそれは構わないこと。
何のために不動産投資をやっているかといえば、自分自身のお金を増やす
ためなのですから。

法人にお金を貯め込むことが目的ではありません。

 

ですが、個人にお金を貯め込むこともまた目的ではない。どうせ使わない
お金なのであれば、どこに置いていたって同じこと。

であればできるだけ納税額を少なくして法人に内部留保の形で置いたまま
にした方がどう考えたって有利です。

 

今のプチ贅沢より将来の贅沢

不動産投資で贅沢をしたい、なんて考えは即刻止めた方が身の為でしょう。

十分な規模の利益構造が出来上がるまではとにかく内部留保を蓄積すること
に集中するのが大切です。

 

余分な支出はできるだけ節約し、多少不自由であっても納税額は可能な限り
減らして現預金を蓄積しておく。

そうして規模拡大・経営安定を優先する方が最終的にはより贅沢ができます。

サラリーマンの可処分所得が、給与所得が増えれば指数関数的に増えていく
のと同じ理屈。

 

不動産投資において内部留保をいかに増やすかは成功の可否に直結します。
まずは貯金の達人になることを意識して、最初の5年を過ごして下さい。

くだらない見栄や贅沢なんて見向きもせずに。

 

宜しければブログランキングも応援クリックお願いします。


  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

関連記事

  1. てこの原理で小さな力で大きな効果を得る
  2. 止まる場所が明記してあれば楽なんですが。
  3. こんな風に悩むことにならないように……。
  4. 疲れてきたら休むことも成功の秘訣。
  5. 平和な時代のままでいてほしいものですが。
  6. 市況を見る力を養いましょう
  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

このサイトについて

不動産投資を中心に、金融・経済、そしてビジネスについてコラムを書いています。

きりのきについて


人気ブログランキング参加中です。お楽しみ頂けたら応援お願い致します。



楽待不動産投資新聞様にて時々コラムを書かせて頂いております。

2014年4月不動産投資を始める際に最も重要なリスクヘッジの仕方。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る