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金融機関が今、相当に収益不動産に対する融資を引き締めている、
との噂を、業者さんから直接耳にしました。
果たしてどの程度の引き締め(引き締めと言うよりは自粛、なの
でしょうね)であるのかは分かりません。
理由は何となく察しがつきます。融資内容のバランスの悪さを、
収益不動産に注力したところが金融庁に目をつけられてしまった
ために抑制せざるを得ないのだと思います。
その様子を見て、他の金融機関も収益不動産への融資を積極的に
しようとは決して思わないはずです。元々あまり手を出してない
ところにとっては、チャンスどころかリスクにしか見えない。
以前から積極的なところが自粛し、新規参入もしないのであれば、
融資は大きく減って当然です。
これまでのように、サラリーマンがその信用を盾に簡単に融資を
受けるとはいかなくなってくる可能性が無くはありません。
ただ、この手の噂は急いでいない人間にとってはあまり気にする
必要が無い、と僕は考えています。
金融機関の融資姿勢がコロコロ変わるのは今に始まったことでは
ありません。時代の変化、情勢の変化に応じて態度を大きく転換
する、いわゆる掌返しは金融機関の得意技。
でなければ、貸し剥がしなんて起こりませんでした。金融機関が
営利企業である以上、自分の利益を第一に考えるのは当然の話。
しかも、金融機関は自分たちが社会にとって重要な役割を担って
いるのを理解しています。金融機関は顧客よりも自分の身を守る
ことを優先すべきである、と。
確かにその通りですので、こうした金融機関の立場に付き合って
いけなければ融資なんて受けていられない。
逆に考えると、それを理解しておけば金融機関が取る次の行動は
意外にも推測しやすいものです。
金融機関の収益不動産融資引き締めが本当であれば、しばらく後
には大きなチャンスがやってくるかもしれません。
引き締めの先にチャンスが見える
不動産に対する融資の引き締めは、確実に物件価格下落の引き金
となります。
それはそうです。融資を受けずに収益不動産を購入できる人が、
一体どれほどいるでしょうか。購入できる人が少なくなれば高い
お金を出してでも欲しい人は減ります。
売りたい人間にとっては、売れなければ価格を下げざるを得ない。
売却資金を別のことに充てたいと考えているならあまりゆっくり
していたくないでしょう。
もしも不動産価格が下落すれば、一部の方々はバブル崩壊だ、と
大騒ぎをすると思いますけれども、そもそもバブルが始まっても
いない地域がほとんどで。
むしろ、価格が上昇し、利回りが低迷していたことで抑制されて
いた需要が息を吹き返します。利回りが上昇することで、不動産
を買える層が動き出し、以前ほどには下がらないと思われます。
金融機関が融資を引き締めるといっても、あくまでサラリーマン
などが始める「不動産投資」に対してであって、事業として成立
をしている企業の新たな設備投資には関係ありませんから。
下手をすると『中小法人』が設備投資をする、新規開業をする、
となったら、以前より積極的に融資をしてくれる可能性すら否定
できません。
今回の収益不動産に対する融資引き締めは、融資内容のバランス
の悪さが中心と思われ、設備投資に対する融資となれば、崩れた
バランスを修正する絶好の機会。
金融機関にとっては願ってもないチャンスとなるかもしれません。
こんな機会を待っている人は、何気に多いのではないでしょうか。
不動産会社の立場からするとそうではないと思います。高くても
安くても数を売らなければ彼らは仕事になりませんから。
いつの時代も煽らなければ生きていけない不動産売買業者の言葉
は、半分程度に聞いておくのが正解でしょう。
嘘は言っていません。もしかしたら、力を蓄えて事業用設備投資
として収益不動産をチャンスに購入しようと考えていた方々以外、
物件を買えなくなる可能性は十分あり得ます。
急いで購入に走った方が良い層は確かに存在するでしょう。自分
の実力に自信があるなら焦る必要はありませんが、サラリーマン
で自信がある人間など元々資金力がある人だけ。
まずはチャンスを待つ間に力をつけられる環境を作らなければ、
次の段階には進めませんから。
期待ほどは下がらない見通し
というのも、もしも不動産価格が下落して利回りが上昇をしたら、
今まで収益不動産を購入するのを手控えていた実力者たちがまた
前線に出てくる可能性が高いです。
僕は大した実力は持っていませんが、金融資産やこれまでの賃貸
経営実績などから、まだ保有すらしていない方より有利に交渉を
進められる自信はあります。
猛者がひしめき合う中、果たしてサラリーマンの身で上手く立ち
回る事ができるか。
ちょっと不透明ですね。分かりません。また以前のように機会が
くるかもしれませんし、市場の安定化までまた20年掛かる可能性
もあります。
いつ来るか分からないチャンスに期待をするか、目の前の確実な
現実を頼りにするか。どちらが正解かは、人それぞれと思います。
僕は、収益不動産を購入した時は前者でした。下落し続ける時代
に購入し、チャンスをものにできたのは幸運でした。
あまりゆっくりと考えている暇はないようです。決断はなるべく
早くするのをお勧めします。
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