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日経平均株価は2万円台を目前にして下落しましたね。
個人的な予想では2万円にタッチするかどうかといったところで
利益確定が入り、しばらくは下落、もみ合いが続くかなと思って
いましたので、予想通りといったところ。
円相場も落ち着いていますし、こんなものでしょう。
むしろ想定外なのは、米国です。NYダウ平均株価を中心に、想像
以上に弱い感じがします。
最低賃金の大幅な上昇や賃上げが企業の利益を圧迫し、株式配当
の減少が投資家の間で懸念されているのかもしれません。
例えばオークランド州では最低賃金が36%も上昇しました。9ドル
から12.5ドルです。
1ドル120円で換算すると、日本円で1080円から1470円。これ程の
賃上げを強いられるとしたら、確かに企業の業績悪化を懸念して
しまいます。
その他にも、2014年度末を迎える直前まで色々なニュースが報道
されました。
新年度に突入もしましたし、久々に世界の経済情勢でも見渡して
みることにします。
中国で不動産関連会社がデフォルト
気になるのは中国関連ニュースです。ついに中国も経済成長率が
鈍化し始め、中国共産党政府も経済成長率目標の引き下げを認め
ざるを得なくなりました。
それでも2015年の経済成長率目標は7%。中国は世界第2位のGDPを
誇りますから、それが7%も成長すれば十分ではないか、との感想
を持ってしまいます。
が、そこは中国です。中国政府の出す数字がどこまで信用できる
のだろうかを加味すると、これがどれ程大きなリスクを内包した
報道であるかが分かります。
中国がGDPを水増ししているとの話は以前から言われていること。
報道を字面通りに受け止めると大きな間違いを犯してしまうかも
しれません。
興味のある方は、Google先生に尋ねてみるといいでしょう。誰も、
恐らく当の中国政府すら何が嘘で何が本当か、全貌を把握しては
いないでしょうから、信じる信じないも自由。
少なくとも、中国政府が何らかの嘘をついているのだけは確信を
持って間違いないと僕は思っていますが。
そんな中、ついに中国の不動産関連会社がデフォルトをしました。
これまでもデフォルトはあった事ですが、今回はドル建ての債権
である点が異なります。
これまでは元建ての債権のデフォルトであり、謎の資産家が救済
をしたなどと訳の分からないニュースが流れたりもしましたが。
ドル建てとなると、いくら中国政府であってもドルの通貨発行権
を持たないために無茶なことはできません。
しかもドル建てということは、外国から投資資金が流入している
可能性があります。
もしデフォルトの連鎖が起きようものなら、外資は一気に資金の
引き上げをするでしょう。
中国金融市場は、一気に空洞化を起こすかもしれません。それは
まさにバブル崩壊の象徴のような出来事です。
中国への依存度を高める欧州は
中国がハードランディングすれば、世界経済は大混乱です。
日本と米国は既に一昨年から資金の引き上げを急速に進めており、
脱中国が実行されていますが、欧州からの投資は昨年も大幅増加
しています。
もし欧州各国が中国のハードランディングの影響を強く受けて、
ただでさえ冷え込んでいるEU経済が更に悪化するような事態へと
向かったならば。
日本経済もただでは済まないのは確実。
まあ、直撃よりはよほどマシでしょうし、産業の類似性等を勘案
すると日本の場合、株価は一時的に下落しても景気はむしろ改善
する可能性すらあるような気がしますが。
中国がハードランディングしてしまうと、安全保障面での不安が
極めて高まるのが怖いところです。経済が混乱した中国は、何を
しでかすか分かったものではありません。
それに付随する、北朝鮮や韓国も。
では欧州は、どうでしょうか。
正直言って、よく分かりません。ECBが金融緩和を実施し、ユーロ
圏経済を何とか盛り返させようとする中、ギリシャがまた4月には
資金が底をつく恐れがあると支援をおかわりしようとしています。
ドイツは経済は好調なものの、相変わらず政策面で金融引き締めを
継続しており、リスクを負ってEU圏経済を引き上げようとの気持ち
は見えてきません。
遠すぎてイメージが沸かないのかもしれませんし、情報収集不足も
承知していますが、どうしても欧州が景気回復に向かうような材料
が見えてこないんですよね。
景気は金融緩和だけでどうにかなるものではありませんし。
中国の提唱するAIIB(アジアインフラ投資銀行)の参入の件もあり、
もし本当に中国に依存して景気を回復させようなどと考えているの
であれば、欧州経済は悲惨なことになるのは間違いありません。
ウクライナやISといった安全保障面でも苦労し、また民間航空機の
墜落事故まで発生し、荒れ続けている欧州。
もうちょっと、はっきりとした情報が欲しいところです。
一時的な嵐で退場とならないよう準備を
日本経済が上昇軌道に入るかどうかの境目にいますので、もう1年程
何とか危機は勘弁して欲しいのですが。
米国の利上げ観測もある中、ちょっとした出来事から急激に流動性
が低下してもおかしくありません。
余裕資金は十分に備えておくことをお勧めします。
たとえ嵐に呑まれるような事態となっても、生き長らえさえすれば
何度でも復活できるのが、投資の世界ですから。
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