いつも応援ありがとうございます。
世の中、唐突に事業主、ないしは事業に関わらざるを得なくなったり
するのは決して珍しいことではありません。
最近、身近で息子さんがプロ棋士になった方がいます。囲碁の方で。
とても素晴らしいお子さんをお持ちで、羨ましい。
さてこのプロ棋士、実は個人事業主です。対局料だとか、若いうちは
アルバイト(対局の手伝い含む)でお金を稼ぎ、生活します。それを
自分で確定申告することとなりますね。
このお母さんは、唐突に自宅に住む息子が個人事業主になったんです。
それが幸か不幸かは分かりませんが、なってしまったものは仕方ない。
まだ未成年の息子です。お金関係のことは母親である自分がフォロー
してあげるしかない。
日本棋院(公益財団法人なのですね)がもちろんそのあたりも教えて
くれるんでしょうけれども、あくまで大雑把な内容でしかない。
プロになった方一人ひとりに細かい税務指南などしている暇はないし、
新人プロもそんなことよりも少しでも強くなるために勉強をしたいと
思っていることでしょう。
そこは、母親の腕の見せ所、です。
ただ、税無関係はさっぱり分からないようで、いくつか大まかに説明
をしてあげました。
帳簿付けの話と、経費計上の話を。
せっかくプロ棋士になれても、若手のうちはまだまだ収入はそう多く
はありません。得たお金は大事にしたいところ。
しっかりと帳簿を付けて、できるだけ無駄に税金を支払うことのない
ようにして、お金で悩むことのない環境づくりをしなければ、囲碁で
強くなろうにもなれません。
かくして、急に個人事業主をサポートする立場となった母親は、今後
税無関係を必死に勉強する羽目になったのでした。
しばらくは帳簿付けも抜けが多くなったり、確定申告もむちゃくちゃ
なものになってしまったりして、損をしてしまうでしょう。
でも、それも仕方ありません。今までお金について勉強せず、無頓着
でいたのですから。
変化は唐突に現れるもの
親が収益不動産を所有していたりして、突然それを相続してしまった
なんて境遇の方、相当の数がいらっしゃると思います。
今はまだ地主レベルの話がほとんどで、多くの方は無関係だと思って
いるかもしれません。
ですがこれから先、どんどんそのような話は増えていきます。
サラリーマンが収益不動産を持ち始めたのは、バブル時代くらいから。
あの頃は経営ではなく売買益を目当てとしたものが多かったのですが、
バブル崩壊により売るに売れなくなり持ちっぱなしの方は少なくない。
そしてその時代を駆け抜けた世代は、随分と高齢化してきています。
団塊の世代がもう60歳代後半。日本の平均寿命からするとこの先20年
で大半が死亡することとなる。
すると、相続が発生します。
もし両親が自分に知らせずに、収益不動産を所有していたりすれば。
相続により急に自分が経営を引き継がなければならなくなる。
お金についての勉強をしっかりとしておかなければ、大変大きな損失
を被る可能性は否定できません。
収益不動産の継承は楽ではない。借金が残らなかったとしても莫大な
相続税が発生します。
相続税は現金で納めなければいけません。相続税がフルカバーされる
ほどの金融資産まで相続できればいいのですが、そうとも限らない。
人がいつ死ぬかなど、分からないんです。
両親は順風満帆な経営をしていたとしても、相続税付きで経営する事
になる自分がそううまくいくとは限りません。
よほど普段からお金についての勉強をして、いつ個人事業主となろう
とも大丈夫なように準備しておかなければ、難しいでしょう。
自分には関係ない。サラリーマンだから。そう思っても、何が起こる
か分からないのですから。
もっとお金の勉強をするべき
とはいえ、大多数の人にとっては収益不動産を相続するなんてこと、
本当に関係がないと思います。では、お金の勉強など不要ではない
のでしょうか?
いえ、それこそ大間違いです。
お金の勉強をしておかなければ見つけられないチャンスがあります。
収益不動産を相続することは珍しくても、両親の自宅を相続すること
は決して珍しいことではありません。
不動産バブルを生き抜いた世代は、自宅の所有率が極めて高い。賃貸
住宅に家族で住むことが馬鹿にされていた時代です。古いテレビ番組
『タモリのボキャブラ天国』でも「借家」ネタは存在しました。
これから10年、20年の間、多くの住宅相続が発生します。それを狙い
2015年1月1日から相続税の控除削減が始まっているほどに。
ぼけっとしていると、相続は単に相続税を払うだけの、「損をする」
イベントとなってしまうかもしれません。
ですが、もしお金の勉強をしっかりしていたら。事前に相続税対策を
両親と話し合っていたら。相続した住宅をなるべく高く売却したら。
改修して賃貸に出し、不動産収入を得られたら。
お金の勉強をせずに溜息を吐くばかりの層とは、違った世界を知る事
ができると思いませんか?
あまり僕は勝ち組負け組みと人を分けることが好きではないのですが、
少なくともこれだけは言えます。
勝ち組はまじめに勉強をしてきている。収入に不満を言う人の多くは、
不勉強であったり、勉強が足りなかったり、目的に対し勉強の方向性
が間違っている、と。
生まれの差があることは否定できません。それでも、必死に正しい事
を学ぼうと努力を続ければ報われるもの。
それはたとえお金についてであっても全く同じ、です。お金について
勉強をすることは、厭らしいことではありません。
宜しければブログランキングも応援クリックお願いします。
この記事へのコメントはありません。