底値買いと天井売りばかりを狙うのは投資家でも事業家でもない

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基本的には収益不動産を利用した投資案件にはまだまだ利益の出る
余地が十分にあると思っています。

最近は、一部の大物投資家と銘打たれている方々が収益不動産から
の脱却を示唆していたり、実際に所有不動産を売却していたりする
のですが。

それを以ってして「不動産投資はもう危ない」「もう稼げる時期を
過ぎた」と共感してしまうようでは、何に投資をするにしても危険
な状態であると言わざるを得ません。

 

彼らが不動産は儲からないと言う理由にはいくつかあると推測して
います。

一つは、彼らの資産がある程度以上に大きく積みあがったという点。

サラリーマンにとって年間キャッシュフローが500万円増えるのは
大きなインパクトがあります。日本の平均賃金と同額、つまり収入
が倍増する計算。

しかし、既に家賃収入が2億円以上ある人が、更に500万円を上積み
するのに苦労して物件を探し出し更なるリスクを背負いたいと思う
でしょうか。

苦労の割には実入りは少なく、何が変わる訳でもなく。投資意欲は
減退し、儲からないと感じてしまうでしょう。

既に資産と信用、そして人脈を獲得している人間にとっては不動産
よりも割の良い、かつリスクの少ない投資先は山ほどあります。

そんな状況になれば、もうこれ以上不動産投資はお腹一杯となって
致し方ありません。

精々家賃収入数千万円規模の僕であればまだまだいけると感じても
何も不思議ではないかと思いますし、これから投資を頑張ろう、と
考えている人にとってはいまだ魅力的な投資商品です。

 

次に、多くの人がその価値に気が付いてしまった為に、相場が上昇
してしまったが故、ブローカーとしての利益が減ってしまったのも
理由ではないかと考えます。

収益不動産を仲介しても、仕入れ値が高騰し過ぎていてあまり利益
が確保できない、と。

彼らは確かに投資家として成功していますが、一方で業界を活発化
させることで利益を得る筋道を構築しています。そういうビジネス
からも撤退を余儀なくされるようであればしがみつく理由はない。

その高名さを利用して、新しい投資用商品を売りに出した方が利益
高率は遥かに高いというもの。実際彼らをよく観察してみて下さい。
必ず何かしら「高利回り」の投資商品を勧め始めますから。

 

実際に利回りが想定を下回っているのもあると思いますが、前述の
2点のような理由が関わっている可能性は高いでしょう。

普通の目線からするとそこまで悪くないものも、著名な投資家から
するとかなり悪いように見えてしまうのだと思われます。

天井や足元ばかり見つめていると、目の前の柱にぶつかります。

底値だけが投資判断でいいのか

一部の大物投資家の方々が取られる行動について批判するつもりは
一切ありません。

5年前と比べると利回りが低下し、収益不動産の投資先としての魅力
が下がっているのは確かな事実。

投資家としては、より魅力的な投資先に向かうのは正しい行為です。
日本国債の投資格付けが低く設定されるように、利回りの低い投資
案件の評価が落ちるのは自然な話

 

一番『買う』のに良いタイミングは終わってしまったのは、まごう
ことなき現実なんです。

それは例えるならば、アベノミクス以前の1ドル70円~80円の時に
ドルを買っておくべきだったとか、日経平均8,000円の時にETFを
買っておくべきだった、と後悔するのと同じ話。

では、そのタイミングを逃したら投資をする価値は無い、危ないと
言ってしまっていいのでしょうか?

 

それはあまりにも短期的すぎる考え方でしょう。まだ投資に対する
考え方がギャンブル的過ぎます。

投資をするのであれば、長期的に利益が見込めるか、という部分も
より重要視するべきでしょう。短期的に限界だからといって、投資
価値が無いとは限りません。

不動産投資に未来があるかどうか。まずこの部分を良く考えてから
結論を出しても遅くはないでしょう。

 

ここから先は、どのようなスタンスであるかで大きく回答が変わる
と思われます。

国内不動産には、少子化、人口減少社会という大きな構造的問題を
抱えているからです。

これに対し、マクロ視点の悲観的な結論を強く持つようであれば、
収益不動産に対する投資なんてしないのが良いです。不動産投資に
懐疑的な方はほぼ全員がこの傾向にあるのではないでしょうか。

 

逆に僕などは、細かい事は省きますが国内不動産に対してそこまで
悲観的な感情は持っていません。

ですので、これからもタイミングが合えば新規物件を取得したいと
思いますし、国内での医療ビジネスに精を出したいとも考えます。

 

個人の意見に重きを置き過ぎないよう

いずれにしろ、『投資家』のいう事やそれを特集した記事なんかは
あまり材料として強く見過ぎない方がいいでしょう。

結局のところ、そのような「専門家の見解」というのはエビデンス
レベルの低い代物です。より強い根拠を求めたいのであれば、自分
の目で生のデータを確認する必要があります。

政府の統計など、インターネット上にいくらでも転がっていて自由
に閲覧できるのですから。

 

また政府がただ手をこまねいているだけとか、無能であるといった
考えも捨てた方が良いでしょう。

仮にも日本で最高クラスの頭脳集団でもあります。確かに報道だけ
を見ると疑問に思わざるを得ない部分は多いですが、それは前述の
話と同じで何らかの色眼鏡が掛かっている可能性が否定できない。

なんだかんだいって結果を出して日本を良い国にしてくれています。
少しはそんな政府や官僚の方々を信用してもいいのではないか、と
個人的には思っていまして。

 

無条件に信頼を置くほどお人好しではありませんが、不動産の価値
が守られるかとの部分に関しては、政府や経済界の中枢の利益にも
関わっている以上信頼できるのではないかな、と。

これもまた、僕のフィルターが掛かっている意見ですので、信じろ
とは口が裂けても言えませんが、そのような一つの意見はあります
とお伝えしておきます。

 

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