地方投資はより難しく、しかしそんなところにこそチャンスあり。

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少子高齢化が進むと、地方投資はこれまで以上に難しくなるように
改めて感じました。

難しいといっても、投資に不適であるという意味ではなく、地方の
中でも更に地域を絞る必要があるため、その地方に詳しくなければ
良い投資になりにくい、という話です。

 

人口増加が著しい都市は、中心部に入れない人間が他の地域に住を
求めますので、ある意味で周辺環境が良ければどこの地域だろうと
需要は途切れません。

ですが人口減少が著しい地方は、一部の地域に人間が収束していく
傾向となります。

今後は人口が減少するといっても流入がない訳ではなく、高齢者が
死亡する方が流入人口よりも多いために起こる事象であり、高齢者
はあまり動きませんから流入はその大半が比較的若年層のはずで。

外からの流入者は利便性の高い地域にしか引っ越しません。地方の
中でも便利な一部地域に人が集中する傾向は年々強まっていきます。

 

一見して人口が増えているようでも、人口の偏在により今まで移住
を希望する人が多かった地域に人は集まらず、新興住宅街ばかりに
集中してしまっているとか。

逆に人口は明らかに減少していても、一部地域だけは非常に活発な
人口流入があるとか。

世代間の価値観の違いなどによりそうした偏りが発生し、投資適格
のある地域を見つけるにはマクロ的な視点だけでは難しいのが現状。

 

そう考えると、あまり知らない地域への不動産投資はこれまで以上
にリスキーなものになっていくように思います。

以前住んでいたことがあるからと言って、今もそうである保証など
どこにもありませんから、親近感のある地方だからとの理由で投資
をするのは愚かな行為であるかもしれません。

何も知らないよりはいいと思いますけれども、色眼鏡で見てしまう
事のないよう注意が必要です。

地方住まいもいいものですよ。

マクロとミクロの差

一例として、僕がRCマンションを所有している福岡県糸島市を見る
と。

糸島市は、僕が収益不動産を購入した時点でも、人口減少がずっと
続いていました。それは承知の上での購入です。

しかし色々な要素、九州大学の移転だとか、糸島市の人気が極めて
高まっている話だとか、そうしたところに期待をして、賃貸需要に
困る可能性は低いだろうとの予測をしての決断。

良い要素ばかりでしたので、人口減少が底打ちし、これから増加に
向かう可能性もあるとまで考えていました。

 

幸いなことにその予測は当たって、平成28年から29年にかけては
人口増加が統計上確認されています。

ただし、増えたといっても400人弱ですけれども。それでも減少の
一途から脱したのは大きい。

 

けれども、残念ながら高齢化率は一直線に増加しています。

生産年齢人口は減る一方、年少人口も横ばいがやっと。想定よりも
人口の流入は大したことが無くて、流行頼みでは今後はまた人口の
減少傾向が始まるのは確実です。

日本の少子高齢化を甘く見てはいけませんでした。

 

ただ、それでも僕がマンションを購入した場所の周辺地域には多数
新築戸建てが建てられていて、売れています。

僕の所有しているマンションも事務所部分が空いてはいますけれど
住宅部分は満室。今のところ賃貸需要で困ったりはしなさそうで。

地域別推移を見てみると、その近辺だけが人口増加していてその他
地域は満遍なく減少していました。

 

僕は糸島市の内情までよく知らずに購入したため、一歩間違えれば
危なかったですね。

幸いなことに、近辺に鉄道新駅建設計画がほぼ決定していて、開発
計画も非常に力の入ったものであったのが大きな購入動機になって
いたため、期待通りの結果となりました。

が、例えば今から糸島ブランドを理由に物件を購入してしまうのは
危ないかもしれません。

 

不動産事業者は「糸島ブランド」を背景に契約を迫ってくるはずで、
言いくるめられる可能性は低くない。最近の人口増加の事実なども
利用して、攻め立ててくるでしょう。

統計がある以上、説得力の強いセールスが可能です。しかし実態は
もしかしたら糸島ブランドの恩恵をまるで受けていない地域である
かもしれません。

「合成の誤謬」には十分注意が必要です。

 

ブルーオーシャンを探す

地方への不動産投資をするに当たっては、よりミクロな視点で地域
を評価し、どのような賃貸需要があるのか、長期的な需要の推移が
どうか、はしっかりと検討をしなければならないでしょう。

その面倒なところが、都市部への投資と比べ地方不動産への投資が
人気の無い理由かもしれません。

都市部だと、その利便性から物件所在地や人口偏在はそこまで考慮
しなくても何とかなるものですから。

 

ですが、投資をしたいと思う人が少ないのは大きなチャンスです。
ビジネスの世界では、他人の土俵に乗り込んで戦いを挑むより自分
だけの土俵で自由を謳歌した方が間違いなく良い。

特に本業でなく副業としてであれば、ライバルと死闘を演じている
余裕はないでしょう。

副業として不動産投資をする人間は、ブルーオーシャンを探し確実
で落ち着いた投資をすることに集中をするのが良いと感じます。

地方を細かく見れば、そんなお宝物件は決して少なくありませんで、
知らないと拒絶するのではなく知る努力をするのが、不動産投資で
大切にしなければいけない部分だと思われます。

 

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