不動産価格の天井感と業界のトレンド

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昨今の不動産市場では、どうにも投資家の間で天井を意識させる
雰囲気が醸し出されているような気がします。

融資が厳しいとか、上がり過ぎ、といった意見を聞いている方は
少なくないと思います。

まあ確かに融資は以前より厳しくなってはいますし、以前の水準
より不動産価格は上昇をしていますから、高すぎると感じるよう
であれば上がり過ぎなのも間違いではありません。

実際、僕もそうした話は聞きますし、記事にも上げています。

 

しかし、あまりそれらの意見を鵜呑みにし過ぎない方が良いとも
感じます。

不動産投資の良いところは、一つとして同じ収益不動産は決して
存在しないという点。全く同一条件のものは存在しませんから、
どれもこれも全く同じような結末を迎えるとは限らない。

それはつまり、融資が厳しいと言われる裏で好条件で融資を引き
出している方がいたり、上がり過ぎと感じる中でも更なる価値の
上昇が見込まれる物件も存在します。

 

事実、ここ数か月で毎月のように超低金利、それこそ0.55%程度
の金利で融資を引き、物件を購入されている方を知っています。

買える方が物件を買っていますので、市場価格はそれほど下落は
していません。利回りもさほど下がっておらず、相も変わらずの
購入に二の足を踏む低い利回り。

現実は世間でよく語られているような状況とは少し異なっている、
と僕は感じています。

 

何故、そんな乖離が起きるのか。ちょっと考えれば想像ができる
ところもありますので、先を読む前に是非一度考えを巡らせては
いかがでしょうか。

僕の考えが必ず正しいかというと決してそんな事はありませんし、
自分なりの考えを導き出しておくのが大切です。

考える癖さえつけば、投資で損失を出すケースは圧倒的に少なく
なりますしね。

天井と思ったところは大体天井ではなかったりしますが、果たして。

トレンドと利益誘導

ポイントは、情報発信者の境遇にあります。

多くの場合、こうした話題の発生源は「それを発信する事で利益
を得られるところ」にあります。

要は、融資が厳しいとか物件価格が天井を打っている、との情報
が拡大するのが嬉しい人物もしくは企業が、そうであると発信を
している、と。

 

最もこれらの話題を取り扱っていて私たちが目にするのは、どの
媒体を介しているでしょうか。

インターネットを介して、ポータルサイトのブログ記事やメール
マガジンだったりしませんか?

不動産投資ポータルサイトが何を収入源にしているのかを考えて
見るといいでしょう。答えは実に簡単、不動産業者などの広告を
収入としていたり、アフィリエイトのようなものであったりです。

 

成果報酬型アフィリエイトであれば、売買が発生しなければ収入
になりません。

すると、どうにかして売買を煽らなければいけませんね。

今の時期は、確かに多少融資が厳しくなって、物件価格が高いな
と感じるケースが多くなっています。そんな時に、買いたい人を
ターゲットに「今は買い時です!」と煽っても効果薄。

なら逆に、既に物件を所有している人に対して「もう天井であり
売り時でしょう」とか「融資が厳しくなっていて、今後買い手が
減り価格が下落します」とか煽ってみたらどうでしょうか。

なかなかに効果がありそうですね。実際にこのタイミングで売り
に出した方は少なくないようです。

 

成果報酬型でなかったとしても、仲介業者としては売買の成立が
なければ利益が得られませんで、広告を出すにしてもしっかりと
成果が出るところに出したいと思うもの。

仲介業者は売主、買主がどんな条件で取引しようとも、仲介料は
得られます。どんな方向の売り煽りでもあまり気にしないところ
がほとんどでしょう。

むしろ、高値での売買は望むところ。価格が下落するかも、との
不安要素は売り手を刺激し、成立しやすい傾向にもありますから
大歓迎ではないでしょうか。

 

かくしてどこを見ても似たような論調が増え、読者も同じような
思考に入っていってしまうのではないかと思う訳です。

 

密かに活発な売買あり

買える人は、本当に今がチャンスと買い漁っています。

金融緩和も継続しており、あまり買い控える必要性を感じないと
いうのは僕も同意見。

金融機関としても、一部では厳しくした分だけ他で稼がなければ
いけないので、信用力の高い人間にはむしろ積極的に融資したい
と考えています。

 

僕は不動産投資をそこまで大きく拡大したいとは思っていません
し、タイミング的にもそれは難しいと考えていますから、あまり
積極的に買おうとは思っていません。

が、それはあくまで僕の抱える事情がそうさせているだけ。

もし金銭的リスクが他になければ、僕だって買えるのであれば今
の時期だから買い控えようとは思わないでしょう。

 

融資が厳しい、価格は天井だ、と様々なところで聞こえてきたら
それは誰かが利益をどこかへ誘導しようとしているサインである
かもしれません。

本当にそうした状況であるのか、それともただの煽りかの見極め
は、なかなかに難しい面もあります。今は煽りであるように思う
のが僕の意見。

少なくとも、そうした想像ができるかどうかで、投資の確実性や
機会損失の発生が大きく違います。

自身の能力を高めるためにも、是非想像力を広く働かせて下さい。

 

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