契約を守る中でこそ情による助け合いが生まれる

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こんにちは、きりのきです。

 

来週末まで頑張れば、お盆休みを5日ほど確保しましたので一息
つけそうな予定となっています。といってもお盆は外出予定です
ので空調の効いた部屋でだらだら、とはいきませんけれども。

しかし、ギリギリまで手術を入れてしまいまして。本当は長期の
休み前は、自分がいない間に何かあったらと思うと心配になって
しまうので大きな手術を入れたくないのですが。

8月の頭にして欲しいという方が集中してしまい、大きめの手術
が今夏はギリギリまで入ってしまいました。

 

僕がいない間は他の先生がしっかり診てくれますので問題は何も
ないのですけれども、手術を受けて間もないのに主治医が不在の
環境を患者さんの心情になると、大変申し訳なく思ってしまう。

といっても、その時期は不在となる事を伝えた上で、それでもと
ご希望されましたので決定したものです。ご自身で決められた事
であれば、僕は求められたように仕事をするだけ。

いつも通り淡々とこなし、トラブルなく終わらせるつもりです。

 

働き方改革と言いますが、実現するためには働き手や経営者だけ
でなく、消費者、受益者の受け入れも大切で。

しかしどうにも、政府の考えている事も含めてちぐはぐな環境に
あるのが現在。日本人お得意の「しょうがない」が仕事に関して
は発動してくれません。

また、ごく一部の波風を起こす人物を排除しない、できない状況
が、多くの善良な方々の不利益になっている事実を、当事者たち
が他人事と思って見ようとしないとか。

そろそろ日本でも、サービスを受ける側の心得が次の段階へ上る
べき時期ではないかな、と考えます。

 

即ち、契約と権利をもっと厳格に捉える事、です。

労働契約を協議できる立場になりましょう。

契約あっての情の繋がり

人情というのも嫌いではありませんが、あくまでも契約上の関係
を補完するものでしかない、と僕は考えています。

まず明確な契約関係があって、その上でお互いがお互いのために
情で協力し合う。非常に理想的です。

契約関係が無いのに情で動くと、大体痛い目に遭います。特別な
間柄であり、損得関係なく相手のためになりたいと思えるのなら
完全な情で動いて当然ですが、ビジネスはそうではありません。

ましてや、情を強要するなどもってのほか。

 

ビジネスにおける情とはオマケです。

分かりやすいのは、買い物。商品を買ってくれた人にサービスと
してオマケをつけるのは、売買契約をした上での人情と言えます。

が、何も買わない冷やかしに「オマケをあげよう」とする商人が
どこの世界にいるでしょうか。

無償配布とは意味が全く異なります。元々タダで配る予定のもの
を渡すのはオマケでもサービスでもありません。そこに情なんて
存在しません。

 

ビジネスにおいて(あくまでもビジネスにおいて)、契約関係も
結ばずに情だけで動くなんて、極めて無意味なこと。

困った時はお互い様と、助け合うのは大変素晴らしい事ですが、
それはビジネスとは全く違った別のお話。ビジネスの場において
情を最初に持ち込まれても困ってしまう。

まずは契約ありき、契約にはお互いの納得ありきで、それを逸脱
する内容部分については情で受け入れて欲しくても無理だったら
「しょうがない」で済ます。

あらゆる業界において、こうしたある意味で当然の感覚を日本の
消費者も持てなければ、なかなかこれ以上のサービス業の発展は
見られないかもしれません。

 

僕は医師ですので医療の話になりますが、患者さん側の気持ちは
分かります。分かるんです。

主治医にはいつもいて欲しいし何かあったらすぐ対応して欲しい。
そう願う気持ちは十分理解できますし、可能な限りそうしたいと
思いますが、それが不可能であるのもすぐ分かる話。

その気持ちは、主治医がいない時に何かあったらどうするのか、
という不安から来るもの。それを何とか解消すべく、チーム制で
動いたり、当番制としたりと工夫しています。

 

努力をした上でのできる限りの提示です。その上でよければ診察
をしましょう、となっているのですから、提示されたもの以上の
情を求めず受け入れられるようにならないと、今後は厳しい。

でなければ、サービスのレベルはこれ以上向上しません。それは
それで、現状である程度回っていますから良いとは思いますが。

不満なんて何をやっても出るんですから。

なお、別に僕がなんかそういったトラブルがあったわけではない
のでご安心を。

 

お互いの契約順守がファースト

納得をすれば受け入れればいいし、納得できなければ利用するの
を止めてしまえばいい。事業者側も、サービスの提示にはもっと
自信を持つべきで、無理なものは無理とはっきりすべきです。

提供側も消費者側も、まずはそんなドライな関係をベースに作り、
その上でお互いが協力し合えるなら情で上手く付き合う、なんて
ビジネスの在り方が、一番ストレスが無いと思います。

 

それは労働契約であっても同じ事。経営者も労働者ももっと自由
に、お互いの納得できる契約を結べるようになればいいのに、と
思います。

残念ながら労働基準法の存在により、あまり無茶な契約内容には
できないのが現状。それは仕方ありませんから、その範疇で契約
するしかありません。お互い妥協です。

その上で、雇用主も労働者も、お互いが相手に何を求めているか
を推察しあい、情で協力しあえるならば何と居心地が良い世界に
なるでしょうか。

 

僕も経営者側の人間。誰もが楽しく、気持ちよく、安全で健康的
な仕事をして、十分な利益をお互いが受け取れるような労働契約
を結んでいきたいですね。

僕が雇える人数などたかが知れてはいますが、小さい世界ながら
充実していると思えるよう、工夫をしたいと思います。

 

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