収益還元法と還元利回りについて理解を深めよう

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いつも応援ありがとうございます。



 

収益還元評価、使っていますか?

 

不動産の評価方法については、様々な本や教材で紹介をされており、
その中から自分に分かりやすいものを使っていると思います。

一番注目されがちなのは原価法、いわゆる積算評価ではないでしょうか。

 

特にRCマンションでは建物の原価が高く計算もしやすいために、
物件の評価額に対して売買価格が高いか低いか、指値をいくらに
するかのメルクマールとされる方も多いと思います。

金融機関でも重要視しているところが多く、購入前までには必ず
計算をしておかなければいけない部分。

 

ただ最近、この積算評価に問題が発生しています。

積算評価の計算には建物の再建築単価を元に算出する必要がありますが、
ここのところの建設業の資材や人件費高騰により再建築単価そのものが
高騰をしてしまっている。

とはいえあまり過大評価してしまうと誤った物件を購入する羽目に
なりますから、多くの方はこれまで通りの再建築単価で積算評価を
計算されていると思います。

 

ですが、売る側としてはどうでしょうか。

東京オリンピック効果による需要増、及び消費税増税もあり、新築の
建設に掛かるコストは急騰しています。

売る側には高く売るための根拠がある。

一部の資産家はそれに納得をしているため、それまでよりも高い価格で
あっても売買は成立しています。それが不動産価格を押し上げています。

それを見た他の売主は強気になり、売却価格のつり上げを狙っている。
これは当たり前の話です。

再建築単価は固定資産税評価にも用いられている、至極正当な評価の
一基準なのですから。

 

積算評価にジレンマが発生しているんですね。

再建築単価の上昇が具体的な数値で測りかねるため慎重に評価したい
買主と、消費税やインフレにより上昇した再建築単価を適用して高く
売却をしたい売主。

デフレからインフレへの過渡期特有のジレンマです。

 

さぞ、売買価格で折り合いが合わないことでしょう。

ノウハウには積算評価以上の価格で物件を購入してはいけない、
指値をしなさいとはっきり書いてありますからね。

 

そんな悩みを抱えている今こそ、レベルアップの時です。
多くの初心者投資家が「よく分からないから」避けて通る、
収益還元法(収益還元評価)

これをしっかり理解してより収益不動産を正確に評価することこそ、
2014年以降の不動産投資を制するために必要なことです。

還元といわれると理科を思い出す人が多そうですが。

金融機関は還元利回りをよく研究している

収益還元法の計算式などは他に詳しいサイトがありますので、
そちらに譲ります。Google先生に相談をして下さい。

尚、僕は直接還元法を用いています。

 

僕が収益還元法を学んでいる際に一番悩んだのが、還元利回り
キャップレートとも呼ばれています。

計算式を見ても還元利回りで割って計算する、としか書いていない
ところが多く、その還元利回りはどうやって求めるんだ、と。

今度は還元利回りを検索して調べても、「類似物件の取引事例を
参考にする」となっているだけ。

類似物件といっても実際に成立した売買金額は分からないし、
修繕費などの経費がどの程度掛かったかも不明。多くの情報を
集めることも困難。

この辺りで諦めた方も多いことと思います。

 

実のところ僕も一時は前述のような理由で諦めたりしましたが、
ある時一念発起してしっかりと調べました。

調べれば調べるほど、収益還元評価が不動産投資において重要な
指標であることが分かります。

これまでも何度か書きましたが金融庁は金融機関に対して、融資の
意思決定には収益還元評価を中心にすることを推奨しています。

もちろん収益還元評価では収益不動産の評価が偏る可能性がある
ことは理解しているようで、必要時その他の指標も参考にすること
を付記してはいますが。

 

しかし、金融庁の影響を強く受ける金融機関であればあるほど
収益還元評価を重視する傾向にあります。

メガバンクは特にこの傾向が強い。資金を回収することよりも
経営として成り立つことを重視しているのでしょう。

実際、メガバンクは還元利回り(キャップレート)について
非常によく研究をしています。

メガバンクが地方物件の評価を低く、都市部物件を高く評価するのは
収益還元法により高い評価がでやすいこと、及び売買が盛んなために
正確なキャップレートを求めることができることが理由と推察します。

 

不動産投資に積極的な金融機関(ノンバンク含む)も同様に
キャップレートに関する研究は盛んなようです。

試しに「キャップレート 2013年」といったキーワードで検索を
してみて下さい。様々なレポートが出てくるはずです。

 

将来的にメガバンクからの融資を受けたいと希望をしている、
いえ夢を見ている方は、まずこの現実から直視すべきです。

収益還元評価について理解をする努力ができなければ、とてもでは
ありませんがその願いは叶いません。

 

還元利回りのリサーチを丁寧に

還元利回り(キャップレート)は少し過小評価してしまうと一気に
不動産評価額が大きく上昇してしまいます。

利回りが低下している昨今は細心の注意を払ってリサーチをする
必要があるでしょう。

それだけの努力をして初めて優良物件と出会えます。

 

投資地域を絞って集中的に収益物件のリサーチを進めることで、
還元利回りがきっと見えてくるはずです。

これまで苦手だと逃げ回っていたあなたは、今こそ一念発起し
収益還元法について勉強をして下さい。

それも自身のステージを向上させるための一環です。

 

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