賃上げ交渉で本当の意味での優位に立つために。

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2018年の春闘は、引き続き労働者側にとって嬉しい結果となって
いるようですね。もちろん企業によって異なるのでしょうけれども
大きく上昇しているところが目立ちます。

それは逆に言うと経営側にとって厳しいということと同義なのです
けれども、そこは経営陣の腕の見せ所でしょう。

政府も不十分ながら企業向けの補助金や減税政策などを打ち出して
いますから、そういったものを活用して賃上げのマイナス分を可能
な限り補っていくところが勝ち組になっていくと思われます。

むしろそうした制度を活用しないと民間にお金が降りてこないので、
またデフレへと進んでいってしまいますからね。政府や自治体は、
より積極的に賃上げ企業への支援を充実して欲しいところ。

 

不動産賃貸事業をしているものとして、行政(自治体含む)の情報
はしっかりと確認しておくべきだと思います。ニュースだけ読んで
いては不十分です。

特に中小企業向けの支援制度は報道で取り扱いが薄い傾向にあって、
自分で探しに行かなければ情報が得られません。

行政のウェブサイトは年度が替わるなどするたびに、ざっとでいい
ので見に行くべきではないかなと。もう少し読みやすくして貰える
とありがたいのですが、公務員仕事では致し方なし。

 

目ざといところは、補助金支援制度減税措置をうまく利用して
競争力を高めています。ぼけっとしていたらやられてしまう。

「貰えるものは貰っておけばいい」とは実に名言。相手も与える事
が利益であると思って与えてきているのですから、特に相手が行政
となれば遠慮などいらないでしょう。

行政を装った詐欺ではないかだけは要注意ですけれども、よっぽど
精神的に追い詰められていない限りは騙されることはないでしょう
し、詐欺師も経営者相手の効率の悪い詐欺はしないでしょう。

 

ともあれ、賃上げの流れが引き続いているのはいいことです。ぜひ
これが、中小企業の隅々までに流れていって欲しいところですね。

桜の季節は変化が多いですね。

三角関係

僕の立場は、経営者兼労働者兼投資家、です。実家の診療所の経営
を担う者として既に動き出していますし、今でも雇われとして仕事
を続けています。投資家としての立場は言わずもがな。

この三者が、利益の綱引きをしているイメージは明確にしていた方
がいいかもしれません。

 

労働者への賃上げを行うと誰が損をするでしょうか。

個人事業主の場合は経営者ですね。個人事業は経営の利益=経営者
の収入です。では法人、例えば株式会社の場合はというと、株主で
ある投資家の取分が減ります。

株価は企業の価値そのものに直接影響します。いくらのお金が法人
の中に残っているかでも株価は上限しますから、賃上げをするのは
実のところ株価を押し下げる行為です。

もっとも労働者不足による利益の逸失もあり得ますので、そう単純
な話ではありません。業績の良い企業が賃上げをするのは、経営の
更なる安定化を期待できますので高評価が得られるでしょう。

 

ちなみに経営者は労働者と投資家(株主)に板挟みにされますが、
賃上げをしたからといって自分の懐は痛みません。

しかし労働者からは待遇を良くしろと言われ、投資家からは業績を
良くしろと言われ、非常にストレスのある立場です。ただ、どちら
を優先するかと言えば投資家でしょう。

何しろ経営に不適と株主から認識されてしまえば、株主総会で役員
から放逐されてしまう可能性すらありますから。

 

労働者は弱い立場で法的には保護される立場ですが、直接的に現場
と関わっている唯一の人間です。それ故優遇されて当然、と考える
人もいるようですが、それは明らかに間違いでしょう。

優遇されるには、それなりの条件を整えなければいけません。現場
で仕事を頑張っていても、それが経営者や株主の直接的利益に結び
ついていなければ、優遇されるはずがない。

あくまで法人は株主のモノ、そして法人の行き先を舵取りするのは
経営者。

弱く保護されている立場である側面を利用しようとすれば両者から
忌避されてもしかたがない。悪手です。

 

こんな三角関係の中更なる賃上げを獲得したいとの気持ちは、今の
流れに身を任せるだけでは願いが実現しないのは容易に想像できる
のではないでしょうか。

 

労働者で強くなるために

本来考えるべきは、いかに自分が重要な人物であるかを思い知らせ、
優遇することでいかにメリットがあるか、そして逃げられた場合の
デメリットがいかに大きいかを分からせる事。

法人にとって利益を生み出す存在であれば、株主としてありがたい
話です。それを敏感に嗅ぎ取って株主にしっかりと貢献をしようと
思う経営者がいるかどうか。

労働者が職場を選ぶに当たって着目すべきはここでしょうね。自分
がいくら頑張っても、上司や経営者が現場の努力を見ようとしない
人間であれば意味がありません。

賃上げを獲得できるかは、そこに懸かっています。

 

そこまで労働者に求めるのは酷である、と感じる方もいるでしょう。

それはそれでよいと思います。ただ、それで賃上げがされないのを
経営者のせい、政府のせい、社会のせいにするのは建設的ではなく。

働かずにお金が欲しいとは誰もが思うところですが、労働者である
以上は実現困難です。経営者か、投資家になるしかありません。

どれが良いかは自分次第。僕のようにいずれでもあることもできる
のですから、理想を実現させるために何が最も効率良いかを考え、
今すぐ検討する事をお勧めします。

 

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