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融資を抱える際に最重要なのは何かというと、キャッシュフローが
出るかどうか、です。
金融機関が事業性融資を行う際には、キャッシュフローが出るのは
大前提で。キャッシュフローが出ないのはイコール返済もできない
ので、融資をできない、という話に繋がります。
ですので、事業性融資を受けたいならばキャッシュフローが十分に
確保できる事業計画を立てた上でなければ話になりません。
もしキャッシュフローが出ないのに融資が通っているのであれば、
それは事業性融資ではないと思った方がいいでしょう。
代表例は新築区分マンションで持ち出しがあったり、利益がゼロに
近いような案件。
あれは個人のサラリーマンとしての信用を原資にしている融資です。
性質的には住宅ローンに近く、与信枠を不動産事業者と金融機関に
喰われているだけ。
不動産投資自体には何の期待もされていないでしょう。
では何故そんな不動産投資に融資をするかといえば、サブリース等
である程度の利益が確実に担保されていて、尚且つ安定した給与を
得られているのであれば返済には困らないだろうとの打算から。
勤め先の企業がそうは倒産しないようなところで、3年以上勤めて
いる実績があって自主退職も解雇もされなそうで、年齢も若く健康
状態にも問題がないなら比較的安全だろう、と。
たかだか3000万円程度の融資ならサラリーマンとしての生涯年収
が少し減る程度で破滅するほどではない、とでも思っているのかも
しれません。
多少持ち出しが出て、最終的に本人にとってあまりプラスにならず
とも、きっちり返済されて金利収入が得られればいいのでしょう。
正に、市場の養分にされているだけです。
金融機関としては、事業性融資を出すところとは末永く付き合いを
したいと考えていますし、事業が上手くいって先々の融資も拡大が
されることを期待します。
事業への融資は金融機関から見れば投資です。投資先が上手くいく
事を願うのは自然ですよね。
融資先が失敗するのを喜ぶ金融機関など普通は存在しえません。
事業を営む私たちには、融資を受ける以上はその期待に応える義務
があります。
大前提の、十分なキャッシュフローを得る事。もしも不動産投資を
含む事業で成功したいのであれば、これだけは外さないように注意
をして下さい。
キャッシュフローを増やすには
ではどうやったらキャッシュフローが出るか、ですが。
金利の部分については、きっちりと信用される経営を続けていく間
に金融機関との交渉を続けていくことでしか引き下げられません。
なるべく低い金利を獲得する努力も必要ですが、それ以前の段階と
して現在の金利でも十分なキャッシュフローが得られるような経営
を心掛けるしかないように思います。
ただし、融資のバランスについては繰り返し検討をしておく必要は
あると思います。
融資期間が短すぎると毎月の返済負担が重くなるのはご存知の通り。
もし問題に気が付いて、まだ引き延ばせる余地がありそうなら相談
して融資期間の引き延ばしを頼んだり。
同程度の金利でもより長い期間で融資をしてくれる金融機関へ乗り
替えをしてみたり。
月々のキャッシュフローを確保するために手持ちの資金を消費して
でも繰り上げ返済してみたりと、状況に応じて工夫を凝らすのは、
経営者として必須でしょう。
キャッシュフローを増やすために最優先で実行しなくてはならない
のは、経費の削減です。
単純に見えて最も難しい部分で。減らさなければいけない経費とは
何かを明確にしてから臨まなければ、かえってキャッシュフローを
落とす(売り上げを落とす)事態にまで繋がりかねません。
経営に直結する部分、例えば管理費だとか修繕費だとかいった部分
を削るのは、最後の最後です。
あまりにも市場の相場から掛け離れた金額を払わされている、費用
対効果が悪すぎるという場合を除いては、あまり削ろう削ろうとは
焦らない方がいいように考えます。
そういった部分の経費削減は、賃貸事業のメインパートナーの収入
を圧迫しますので。
もし経費を削減するとしたら、事業からできるだけ遠い部分を節約
するところからがベストと思います。
例えば経費では絶対に落とせない一人外食とか。日常生活には様々
な無駄が存在しているはず。事業のキャッシュフローとは関係ない
部分ですが、お金を残すという意味では最大の効果を発揮できます。
最終的には個人のお金をなるべく残すのが大切ですので、経費では
落とせない部分を優先して削っていく方が有利なのは直感的に理解
して頂けるのではないでしょうか。
融資を受けた側の責務
次に削るべきが、会議費などで使ってしまう部分でしょう。経費で
落とせるといってもお金が減るのは違いありません。個人より少し
(税金分)安くモノが手に入ったりするだけですから。
その分だけ高いモノを購入していたとしたら何の意味もなく。
事業が順調でお金が余っているならともかく、これから事業を安定
させたいと願っている段階では分不相応な行動です。
割の良い収益不動産を購入できたからといって、自分が偉くなった
訳ではない。経費を湯水のように使えるような立場に、ステージに
立てた訳ではないんです。
むしろ逆。多額の融資を抱え込んで、それを確実に納めるとの責任
を負ってしまった以上、今までよりも高い意識を持ってお金を大切
に考えなければいけない。
最終的にはお金という価値観から解放されるのが目標ではあります
が、途中段階でかえって強く縛られてしまうのは致し方ない話だと
思います。
贅沢なんて後でいくらでもできるのですから。
キャッシュフローをまず安定して満足のいく分だけ出せる体制作り
に尽力しましょう。
そうすればいつしか金利負担の部分が減らせるようになり、その分
経費を使っても問題ない状況を作り出せますから。
次回に続きます。
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>例えば経費では絶対に落とせない一人外食とか
そうなんですよね。
私も4棟目買ったときは気が大きくなって、外食費、糸目つけませんでしたが、よく考えたら一人外食って費用対効果考えると極めて低いので、そんなのに恒常的に費用をかけるのは浪費以外の何物でもないと気がついて、立ち食いそば&吉野家廻りへシフトしました。
投資家が費用対効果考えないというのは本末転倒ですもんね。
誰もが通る道な気がしますね(笑)。
僕は結局、外食などはコスト高で健康にも悪く、
飽きも早いというのを理解して激減しました。
歳を取っただけかもしれませんが……。